生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1410 ・原発再稼働を狙う関電の値上げ方針

2012-10-31 06:44:41 | 日記

おはようございます。                                                           生き生き箕面通信1410(121031)をお届けします。

・原発再稼働を狙う関電の値上げ方針

 関西電力の八木誠社長が10月29日の記者会見で、「電気料金値上げを検討し始めた」と表明しました。「原発再稼働のめどが立たず、火力発電用の燃料費がかさみ、業績が悪化している」というのです。

 八木社長のこの発言は、すでに皆様もご推察のように、「原発を動かしたい。原発が稼働できなければ、大幅値上げになる」という”おどし”が隠されています。企業側からは、「電気料金の値上げはわれわれ中小企業の経営を圧迫する」と、値上げに反対の声が上がっています。

 八木社長にしてみれば、それこそありがたい反響です。「値上げを少しでも低くするためには、原発を動かすほかない」という方向へ傾く内容だからです。なんとしても原発を再稼働させたい関西電力。

 本来、値上げを表明するなら、「原発はいつまでにゼロにします。また、役員報酬はもとより、社員の給与も引き下げ、不要不急の経費を削減し、経営を見直します」と、まず明らかにすべきです。

 朝日新聞の本日の社説は「電力値上げ 当座しのぎではダメだ」を見出しにしていました。社説は、「値上げは、ある程度やむをえまい」と認めつつも、「しかし、それも電力会社が先々の電力供給や経営のあり方を真剣に見直したうえでの話である。それなくして、値上げには説得力がない」と、指摘していました。

 「(電力)各社の発言を聞いていると、まだ全ての原発の存続を前提に、当座をしのぐ策ばかりねっているようだ」と分析。「原発依存からの脱却へ経営を切り替えているか――。『燃料代が上がったので』という説明だけなら、とうてい納得できない」と、電力会社を批判しています。

 関電は、映画にもなった「黒四ダム」を建設したころまでは、まともな経営をしていたといえます。しかし、1970年の大阪万国博で初めて「原子の灯」が灯ってからは、「これからは原発や」と、原発一色の単細胞経営になってしまいました。電力各社の中ではずば抜けて高い原発依存率で、発電のほぼ半分を原発に依存する体質としたのです。そんな高い依存をすれば、何かあった時に、たちまち行きづまるのは当たり前のことです。それが、今回現実になった。つまり経営者の経営の失敗です。その責任をこそ、まず明らかにすべきです。しゃあしゃあと、値上げをうんぬんできる立場ではないのです。

 大阪市は、関電の最大の株主です。橋下徹市長は、関電の経営の責任を追及し、経営体質の抜本的な改革を求めるべきです。ところが、最近は、関電に対し、うんともすんとも言いません。橋下氏は石原慎太郎という男と並び、メディア受け、世間受けすることばかりを狙う、いい加減な男です。石原慎太郎と並び、、橋下という男も、化けの皮がはがれてきました。

 それはともかく、関電には、値上げの前に原発ゼロへの工程表を出させる必要があります。