生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1153 ・パナソニックは大幅赤字、商社は配当が1兆円

2012-02-04 07:34:16 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1153(120204)をお届けします。

・パナソニックは大赤字、商社は配当が1兆円

 大手紙は昨日2月3日に、「パナソニックやソニーなどの製造業が
大幅赤字」と、伝えました。一方日経は昨日の朝刊で「商社、海外
から配当1兆円」と1面トップで報じました。日本の稼ぎ方の大変化を、
これほど鮮やかに対比して示したことも珍しい。製造業の輸出を
中心とする貿易は赤字だったのに対し、商社が海外子会社などか
ら受け取る配当などの資本収支は大幅黒字という構造変化です。

 パナソニックは昨日、今年3月期決算が7800億円という過去
最大の赤字に膨らむ見通しを発表しました。同社は三洋電機を
合併し府の遺産を引き継いだこともありますが、テレビなどで韓国
などとの競争に敗れ、収益が出せなくなったのです。社長も代わっ
たばかりですが、新体制でどのような回復策を打ち出すか注目し
たいと思います。

 一方、三菱商事、三井物産など大手商社7社は3月期に受け取
る海外子会社からの配当金が1兆数1千億円に達し、過去最大に
なる見通しです。商社はこの10年間でビジネスモデルを、貿易業
務から事業投資で利益を上げる戦略へ転換してきたのですが、
それが実ってきたわけです。受け取り配当金で大きいのは、海外
の油田、ガス田、鉱山など資源権益から。今後は水道、食糧関連
の海外投資も収益を生むようになると伝えています。

 先日1月25日に、「日本が31年ぶりに貿易赤字へ転落」と大きく
報じられました。そのとき、この「箕面通信」では、「少しも心配な
い」と書きました。貿易赤字でも、資本収支などが黒字を保ち、
経常収支全体で黒字を維持すれば、まったく問題ないわけです。
そしてそれは可能であり、成熟した国の当然の変化ともいえます。

 だから、昔のままの「輸出、輸出」とだけ騒ぐのではなく、事態の
推移をきちんと受け止める判断力が必要です。ただ、飯のタネに
なる科学技術の進展に懸命に努力するのは当然です。新興国な
どとの賃金引き下げ競争という「底辺への競争」に引きずり込まれ
るのではなく、ちゃんとした賃金が払える企業を育てられるよう、
新しい成長製品やサービスを開発することに国の資源(予算)を
つぎ込む必要があります。そのためにも、必要度のうすくなった
特別会計や、天下り先になっている特殊法人などは大胆に整理
する必要があります。

 しかし、「のダメ政権」ではムリなことが日々、明らかになってい
ます。やはり、政権交代の初心に帰って、「国民の生活が一番」を
掲げた人たちでしっかりやり直すことが求められます。