生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信1021 ・悲惨な展開――野田首相の原発強化への転換

2011-09-24 06:38:14 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1021(110924)をお届けします。

・悲惨な展開――野田首相の原発強化への転換

 野田首相は明らかに「原発強化」へカジを切りました。菅前首相の「脱原発」からの再転換です。あるいは”菅流”の修正です。首相レベルでの「脱原発」は、短い寿命でした。

 野田首相は初の海外訪問となった訪米・国連出席を機会に、「原発の安全性を高める」ことをとりわけ強調し、そのうえで国際原子力機関(IAEA)とともに「原発国際会議」を来年、日本で開催することを表明しました。これは、日本がこれからも「安全性の高い原発技術で原発を強化・推進する」というメッセージを世界に発信したことを意味します。

 訪米直前には、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに答え、「(原発は)来春以降、夏に向け、再稼働できるものは再稼働していく」と述べ、完成が近い原発についても稼働させる可能性を示唆しました。

 首相のハラの中は、「あからさまに原発推進を表明することは、現在は風向きが悪いから控える。だが、徐々に世論をなだめながら原発を推進・強化することが、日本経済の活性化のためにも必要」と確信犯的な考えで固まっていることが読めます。松下政経塾出身者は、そこで学んだことがベースになっていますが、原発には「必要悪」の認識で共通しています。

 首相同行筋が同行記者団にブリーフィング(状況説明)したところによると、「オバマ大統領との会談後、オバマ氏は野田首相を『彼とは一緒に仕事ができる』と評価していた」そうです。オバマ氏は原発推進を強調してきました。首相同行筋は、前任の菅、鳩山氏らと異なり、野田首相は「アメリカの大統領から評価された」と”違い”を日本向けに書いてほしいという意味でブリーフィングしたわけです。しかし、それはアメリカ様に「まるまるついて行きます」と、全面的な恭順の意を表明したことをも意味しています。

 これは日本にとって、明るい進展というべきでしょうか、それとも悲惨な展開なのでしょうか。

 ところでこの際触れますと、同行記者団は同行筋から、「奥さんにお土産でも」と、おこずかいを支給されるのが通例です。おそらく今回も通例通りだったと推測します。このおこずかいを「お断り」すれば以後「シカト」されますから、受け取ります。もちろん、国民の税金からの「官房機密費」です。こうした”馴れ合い”に、一般読者からは見えない「記者クラブ・メディア」の諸悪の根源があるのです。「オバマ大統領の野田評価」は読売と日経は、目立つ形の”囲み物”にしました

 記者クラブ制度は廃止しなければ、日本のメディアのジャーナリズムは確立できません。野田首相の原発への復帰にしても、大手メディアは「太鼓持ち」よろしく批判はなしです。