おはようございます。「正心誠意」を説いた勝海舟が草葉の陰で、「オイオイ」と言っているようです。
生き生き箕面通信1011(110914)をお届けします。
・国会論議を避ける野田首相のうさん臭さ
野田首相は昨日行った初の所信表明で、冒頭に「政治に求められるのは、いつの世も『正心誠意』の4文字があるのみです」と、一段と声を張り上げて強調しました。しかし、国会論議はわずか4日でむりやり閉じてしまうこととし、予算委員会は開かないというのです。国難に直面する日本はいま、論議して迅速に進めなければならない政治の課題が山積しています。野党も国会で論議をしようと強く求めているにもかかわらず、論議は避ける。言っていることと、やることの差、と申しましょうか、ありていに申せば、平気でうそをつく。国会の本会議場で、白昼堂々とうそをついてはばからない、そんな首相をかついで行くことの憂うつさ。
それでも、所信の内容が国民の心に響くものであり、それが実行される期待が持てるなら、まだ我慢もできます。しかし、内容は、各省からの短冊方式を踏襲し、それらを総花的に並べたものでした。短冊方式というのは、所信表明の前にそれぞれの省庁の要望事項をいわば短冊に書いて提出させるやり方。そこから官邸がピックアップして所信表明の中に盛り込む。盛り込まれた内容は、各省が次の予算要求で優先的に主張できる、という仕組みです。
それでも国民の要望がきちんと反映されたものなら、受け入れられもしましょう。ところが、よく読んでみると、「増税はさせていただく」「原発は再稼働する」「普天間基地は辺野古へ移設する」ということを表明しています。
1票の格差是正や、公務員制度改革などの重要な政策については、さらっと「触れました」という程度。本気でやる気はありません。本気でやる気なら、通年国会で熟議に熟議を重ねなければとても妥協点は見いだせない問題です。1票の格差は、「憲法違反」なのです。それでも真剣には取り組まない。
といって私たちも、批判ばかりしていても始まりません。これというのも、私たち有権者が長年にわたっていわば見逃してきた結果です。「お任せ民主主義」の行きつくレベルです。真の民主主義は、不断に努力して築きあげなければ、枯れてしまいます。