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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信796 ・トヨタ車たたき――アメリカの陰謀

2011-02-10 06:06:46 | 日記
おはようございます。菅さんは、予算を通すためになりふり構わず社民党にすり寄る態度で、「普天間予算の凍結を検討しはじめた」と伝えられています。どうせ、「通してしまえば、こっちのもの。『凍結』していても、すぐ『解凍』できるわい」ということでしょう。その場しのぎのこすっからさは毎度おなじみです。
生き生き箕面通信796(110210)をお届けします。

・トヨタ車たたき――アメリカの陰謀

 ちょうど1年前、トヨタ車たたきの先頭に立ったラフード米運輸長官が8日の記者会見で、「トヨタ車に電子制御システムの欠陥はなかった。トヨタ車は安全であり、娘から聞かれた時も『トヨタ車を買うべきだ』と勧め、娘もそうした」と話しました。トヨタ車は「シロ」だったわけですが、この間にこうむったトヨタの打撃は計り知れず、また現在進行中の集団訴訟もなお足かせであることに変わりはありません。

 1年前、トヨタ車にクレームがついてリコール騒ぎが起きたとき、「ああ、やはり起きたか」と暗然としたことを思い出します。というのも、トヨタがアメリカの誇りゼネラル・モータース(GM)を抜いて自動車メーカーとして「世界一」ともてはやされたとき、「これは危ない」と肌で感じたからです。アメリカという虎の尾を踏んで、「アメリカが黙って許すはずがない。なんとしても報復してくるはずだ。それがアメリカなのだ」ということは、多くの人にとっても自明のことだったのではないでしょうか。

 当時は、昨年秋の中間選挙へ向けて上下両院の議員が懸命に走っている「政治の季節」でした。GMをはじめとする自動車関連産業の工場を抱えている選挙区では、とくに日本車への反発が強まっていました。GMが経営破たんし、再建途上にあったことは、いわばアメリカ敗北の象徴であり、失業率が高止まりしていたことからもすんなりとは受け入れられませんでした。

 それにしても政府の長官がじきじきに「トヨタ車は危ない。買わないように」とまで言及する露骨なトヨタたたきには驚かされました。

 ともかくトヨタの売り上げが落ち込む一方、GMは経営再建を軌道に乗せ、復活したかに見えます。

 一連の流れの中でささやかながら救いといえるのは、当のラフード長官が今回は自ら「トヨタ車は安全」と安全宣言を明確にしたことです。日本なら、いったん政府機関が方向性を出したら、無謬性の原則に拘泥して、とても方向転換はできないところです。それが、アメリカでは実に明確に「誤りは誤り」として認めたわけです。

 問題は、日本側です。日本の政府機関、さしあたりは外務省や経産省が、アメリカ政府にきちんと抗議すべきです。ところが、そうした動きはつゆほども見られない。アメリカに対するへっぴり腰の遠慮です。ほかのことでは威張ってみせる前原外相は、こういうときこそ一言あってしかるべきですが、黙して語らず、口をぬぐって知らぬ顔です。卑劣きわまりない男ぶりを如実にさらしています。

 マスメディアも同じ。ニュースを伝えた朝日も読売新聞も、単に事実を伝えるだけで、アメリカ政府への抗議はまったく見られません。前原何某と同様へっぴり腰の紙面です。両社とも報道機関の使命として、「真実を伝えること。正義を貫くこと」を掲げているのですが、実現する気迫はお持ちなのでしょうか。