生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信204 ・パンドラの箱は開かず――郵政社長人事

2009-06-13 06:27:10 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信204(090613)をお届けします。

・パンドラの箱は開かず――郵政社長人事
 サプライズでした。鳩山総務相更迭、西川社長続投という驚きの決着。

 第一印象は、小泉・竹中ラインの米国奉仕路線がかくも強固とは、です。もともとアメリカは200兆円近いとされる郵貯を狙っていました。「なんとかアメリカに還流させる道はないか」と考え、日米構造協議の最重要課題として、ときの小泉首相に”民営化要求”を突きつけ、小泉氏ももともと民営化を持論としていたこともあって、しゃにむに民営化へ突っ走ったとみるのが順当でした。

 今回の社長人事は、鳩山総務相が麻生首相との了解のもとに始めた西川善文氏更迭の根回しが竹中平蔵氏に察知され、小泉氏らと強力な巻き返しが行われた結果、日本郵政の取締役人事を決める指名委員会が「西川続投」を決定、この段階でほぼ決着がついていたともいえます。水面下で進められた西川氏の後任探しのなかで候補に挙がった人は全て固辞せざるを得ない環境となってしまったわけです。

 第二の印象は、麻生”船長”は進路も全く決められない、という末路の哀れさです。鳩山更迭を機に内閣改造で人心一新を図ろうにもその手さえ縛られて、二進も三進も行かない有り様を露呈しました。

 西山氏が更迭されれば、日本郵政というパンドラの箱のなかに閉じ込められていた”闇”が白日のもとにさらされる期待が持てたのですが、これは今回は頓挫したように見えます。今後は200兆円近い郵貯は、米国債の購入のほうに流れる道の”整備”が急がれるのではないでしょうか。

 それにしても、2400億円かけて建設した「かんぽの宿」などがわずか100億円の超バーゲンでオリックスへ、など数々の利権を強引に維持しようとする勢力のあくどさ。これからも画策が続きます。国民の知らないところで闇取り引きが継続です。

 本当は、”郵政疑獄”というパンドラの箱が開く期待が持てたのですが、郵政捜査はまたもやうやむやになりそう。西松建設・国策捜査が郵政捜査隠しとして行われたと見ていますが、今回もまた巨悪は「よく眠れる」ようです。