おはようございます。
箕面通信141(090411)をお届けいたします。
・麻生首相の景気対策は日本をさらに劣化させます
「100年に1度の経済危機に対処するため」と銘打って、政府・与党が4月10日、また景気
対策を打ち出し、麻生首相は同日の記者会見で得々と「民主党ではできない対策を実施する」
と胸をはりました。
主な内容は、財政出動が15兆4千億円、事業規模は56兆8千億円という触れ込みです。
そして「政策総動員」というキャッチフレーズで、選挙対策用にいわばてんこ盛りの大盤振る舞い。
耳障りのいいものは「何でも持って来い。こっちには『100年に1度』の印籠があるんじゃ。これが
目に入らぬか。そこのけそこのけ、景気対策がお通りじゃ」
そのお粗末さの第一は、財源。今年度の税収見通しは46兆円としていますが、もちろん足り
ないので国債(借金)を発行、その額、実に40兆円を上回る見通しです。税収は見通しより
落ち込むと見られているので、ほぼ逆転。つまり、主要収入源を借金に頼る異常事態になりそう。
そのつけはどこへ?
お粗末さの第二は、環境悪化です。低燃費、ハイブリッド車など環境にいい車への乗り換えを
促進するという名目で、補助を増額、政府の期待は新車販売台数の年間100万台の押し上げ。
一見、低炭素社会への誘導に見えますが、結果的には車を増やすことになり、総体としては温暖
化ガスの排出量を増やすことになります。これからはバスや電車を乗りやすくする社会への転換に
お金を使うべきです。
社会は「不安全・不安心へ」。景気対策に紛れ込まして、高額所得者いわゆる金持ち向けの
相続税優遇を実施します。これは、金持ちがかねてから執拗に求めてきた政策です。今までは
金持ち優遇があからさま過ぎてはばかられたのですが、「時至れり」と麻生氏は、金持ち優遇策に
踏み切りました。これに象徴されるように今回の政策全体で見れば、結局、勝ち組が得をし、
貧乏人はより貧乏になる社会が強まります。
借金総額は果たしていくらになるのでしょうか。とても返せないことはより明確になりましたから、
麻生氏は記者会見で「消費税は必ず増税させていただきます」としゃあしゃあとしたものです。
与謝野経済財政担当相は、従来財政出動に消極的でしたが、消費税増税への路線を
確定できるチャンスとみるや、大盤振る舞いで消費税増税へ舵を切りました。
*実は、僕は「消費税の方が税の公平性を確保できる」と考える立場です。そして、北欧型
のような社会構築をめざすべきと考えています。もちろん、与謝野氏や自公政権とは全く別の
立場です。彼らが増税すれば、道路をはじめ無駄遣いにまわされます。
今回の景気対策には「哲学」というか、「理念」が感じられません。100年に1度のこの機会は、
これからの社会のあり方を見直す絶好の機会、見えざるシグナルと受け取っています。しかし、
政府は、従来の生活をそのまま続けようということを前提にした対策に終始しています。これからは
物質的な豊かさから、精神的な豊かさへ、根本的に切り替えるべきではないでしょうか。政治を
「慎ましやかな社会づくりへ」転換させたいと願っています。
箕面通信141(090411)をお届けいたします。
・麻生首相の景気対策は日本をさらに劣化させます
「100年に1度の経済危機に対処するため」と銘打って、政府・与党が4月10日、また景気
対策を打ち出し、麻生首相は同日の記者会見で得々と「民主党ではできない対策を実施する」
と胸をはりました。
主な内容は、財政出動が15兆4千億円、事業規模は56兆8千億円という触れ込みです。
そして「政策総動員」というキャッチフレーズで、選挙対策用にいわばてんこ盛りの大盤振る舞い。
耳障りのいいものは「何でも持って来い。こっちには『100年に1度』の印籠があるんじゃ。これが
目に入らぬか。そこのけそこのけ、景気対策がお通りじゃ」
そのお粗末さの第一は、財源。今年度の税収見通しは46兆円としていますが、もちろん足り
ないので国債(借金)を発行、その額、実に40兆円を上回る見通しです。税収は見通しより
落ち込むと見られているので、ほぼ逆転。つまり、主要収入源を借金に頼る異常事態になりそう。
そのつけはどこへ?
お粗末さの第二は、環境悪化です。低燃費、ハイブリッド車など環境にいい車への乗り換えを
促進するという名目で、補助を増額、政府の期待は新車販売台数の年間100万台の押し上げ。
一見、低炭素社会への誘導に見えますが、結果的には車を増やすことになり、総体としては温暖
化ガスの排出量を増やすことになります。これからはバスや電車を乗りやすくする社会への転換に
お金を使うべきです。
社会は「不安全・不安心へ」。景気対策に紛れ込まして、高額所得者いわゆる金持ち向けの
相続税優遇を実施します。これは、金持ちがかねてから執拗に求めてきた政策です。今までは
金持ち優遇があからさま過ぎてはばかられたのですが、「時至れり」と麻生氏は、金持ち優遇策に
踏み切りました。これに象徴されるように今回の政策全体で見れば、結局、勝ち組が得をし、
貧乏人はより貧乏になる社会が強まります。
借金総額は果たしていくらになるのでしょうか。とても返せないことはより明確になりましたから、
麻生氏は記者会見で「消費税は必ず増税させていただきます」としゃあしゃあとしたものです。
与謝野経済財政担当相は、従来財政出動に消極的でしたが、消費税増税への路線を
確定できるチャンスとみるや、大盤振る舞いで消費税増税へ舵を切りました。
*実は、僕は「消費税の方が税の公平性を確保できる」と考える立場です。そして、北欧型
のような社会構築をめざすべきと考えています。もちろん、与謝野氏や自公政権とは全く別の
立場です。彼らが増税すれば、道路をはじめ無駄遣いにまわされます。
今回の景気対策には「哲学」というか、「理念」が感じられません。100年に1度のこの機会は、
これからの社会のあり方を見直す絶好の機会、見えざるシグナルと受け取っています。しかし、
政府は、従来の生活をそのまま続けようということを前提にした対策に終始しています。これからは
物質的な豊かさから、精神的な豊かさへ、根本的に切り替えるべきではないでしょうか。政治を
「慎ましやかな社会づくりへ」転換させたいと願っています。