第六章(4)
舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減
「不」は、続いて出てくる「無」の前振り言葉だ。
「無」の訳が出来れば「不」も訳せる。
すると常識と逆の意味になる。
「不」は「~にあらず」ではないのだ。
「~もあるさ」と肯定の意味になるのだ。
すると、これらの言葉が全て生きてくる。
「不生」だけなら「~にあらず」でもいいだろう。
だが「生と滅」「垢と浄」「増と減」と反対語に付いている。
反対語にも「~あらず」では混乱するだろ。
聞いているのは、いろいろなモノ達だぜ。
心(経)を素直に訳せば「~もあるさぁ」となるのだ。
訳は字の常識にこだわるなよ。
それにしても心経は面白い。
玄奘訳は高僧の特徴がよく出ていると思う。
高僧は・・・イタズラ坊主なのだ。
素直と(明るい)ヒネクレが同居している。
意表をつく話であり、当たり前の話でもある。
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