水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・122」

2014-02-16 18:54:08 | Weblog



カルテ番号 あ・28 3度目(6)

陽水は言った。
「私は生命が厳しい状況の人達と縁がある立場です。
どうしても死と向き合うのです。だから生き方とも向き合ってしまいます。
死と向き合わなかった頃、私も心地よい生き方の言葉に反応していましたよ。
でも、それは何かを成した人の言葉がほとんど。
実際に死を目の前にして、同じ言葉は言えないですよ、軽すぎて。
人とは、こうして生きるのが本当だ、なんて、いろいろな立場を知ったら言えません。
言えるのは、生命を最後まで慈しみ、大切に生きましょう、って事だけでした」

愛田恵子は納得の表情だった。
「長寿も短命も同じかぁ。ホント、楽になるわぁ」
「まぁ、生命を大切にすると長寿族は知らなくていい悲しみも味わうわけですが」
「それを、新米のセンセーが私に言う?」
「面目ない・・・」

愛田恵子の180年は愛する人、親しい人との別れを通常の人生より多くしてきた。
長寿になってからは子孫を残せない身体だ。
ましてそれ以前から子供を持たなかった。
長寿族は多くの子孫に囲まれるのではなく、逆に血筋からは孤立するのだ。
長くを観る、というのは、孤立するということでもあるようだ。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)



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