水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・110」

2014-02-04 18:37:15 | Weblog



カルテ番号 こ・2(5)

入院、手術の手続きをし、病室のベッドに仰向けになって様々な思いが湧いてきた。
このまま死んでしまったら・・・
妻の事、息子の事、リンゴ園の事、親戚、友人知人の事。
葬儀の事や墓の事までがゴチャゴチャになって浮かんでくる。
入院、手術、その後のお金は足りるだろうか。

妻や息子は明るく振る舞うようになった。
無理している。
そんな仕草をみたら、自分が悩んでいる顔など見せられない。
肺癌は手術が成功しても予後は難しいと聞いた。
覚悟だけはしておこう。

そして、あっと言う間に手術日が来て、麻酔から覚めたら手術は終わっていた。
「おとうさん、手術は成功だって」
妻は嬉しそうに話しかけた。
通常、失敗はないし、失敗したとは言わない。
癌の手術は成功した後が重要なのだと、小泉武雄は知っていた。
手術が終わると、呼吸が更に苦しくなったがほぼ片肺になったのだから当然だ。
そして、死を覚悟していたはずが、生き延びる気持ちが強まった。
死んでなど、いられない。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)




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