第三章 漁師型
現代の人社会の土台が商人型なら原初は漁師型だ。
生きる、というのは食糧を見つける事が最優先だった頃だ。
毎日の食事などという保証はない。
毎日腹を空かせているのが日常だった。
人類の歴史の大部分は空腹の時代だったのだ。
もちろん、今でも世界の60%は飢えているままだ。
一日三回も食べられるのは、全人口の10数%しかいない。
オナゴは出産と子育てがある。
子供は次から次に生まれる。
全て育つわけではないが、かなりの時間は出産と乳児、幼児にかかる。
そのためオトコは食糧を見つけに出かけるのが仕事だった。
まだ農耕という技術や仕組みが発生する前だ。
草と木の実と小動物、魚、獣を捕まえるのが仕事だ。
したがって、ほとんどが漁師型ということになる。
当然危険はつきものだ。
むしろ、危険を冒さなければ獲物は獲れない。
自然の中でも、勝負の部分だ。
小動物とはいえ、知恵比べでもある。
相手も必至だ。
反撃もする。
勝てば糧になる。
負ければ餓死の危険がある。
勝負が生きる相手だった。
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