伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
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最近思うこと…。まず、日本各地の「地震鯰」の事

2012年01月24日 | 随筆・雑感・回想など

 今、やっと日本列島の各地で頻繁に発生する、小~中規模地震の原因が見えてきました。一言で言うと、日本列島の地下深くに沈み込んでゆく海洋プレートの残骸から成る、「コールド・プルーム」の渋滞(行き詰まり)か、その逆戻り(急浮上)に伴う日本列島地下の岩盤のひび割れの増加ですね。なぜそうなるのかと言えば、岩盤の中のマグマの増加→幾つものマグマ溜まりの体積の増加(膨張)と、周辺岩盤の高温化→岩盤の熱膨張の度合いのアンバランスさが無数の亀裂を発生させ、そこにもマグマが貫入・・・。日本各地のマイクロ・プレート(地塊岩盤)相互のミニ・アイソスタシー(地塊岩盤の浮上バランス・均衡状態)も、去年の東北の超巨大地震を境にして、かなり狂ってしまったようで、これが原因でその上の大地を振動させている。 ・・・と、「地震鯰」については、こんなストーリーです。

 今ひとつ解らないのは、マントル内部に沈み込み、中心核付近でホット・プルームに転化し、プルームの熱対流を生じさせているマントル層そのものに異変が生じたからなのか、「コールド・プルーム」の実態や振る舞いについては、あまりにもデータ不足である事は否めませんが。


地球深部の物質循環の図~大阪公立大学共同出版会発行「地球科学へのいざない」より

 この時代になって、始めて我々が遭遇する、このような「変動帯」地下での現象は、文明社会以前の地質時代(新生代第四紀の更新世~完新世)に遡れば、周期的に繰り返され、表日本の沈水海岸地形の形成が、どこもかしこも、数年間の間で一気に形成されたのではないか・・・、とも、思われてなりません。むろん地質時代のごく細かな出来事は、地形史の中では知る事が出来ず、根幹を成した機軸的な最初の変動など、その後の侵食作用や、地盤の昇降運動の懐中に消滅してしまい、「アルプス造山運動」として一括されている大雑把な地質時代の出来事のみが浮き絵となり、細かな現象など全部その中に埋没し、残像すら描かれませんね。

 しかし、日本列島を含む環太平洋の変動帯が、地質時代にしか無かったようなスケールで、大異変の徴候を示しているのではないかと思われてなりません。この変動のスケールは、グリーン・タフ造山運動に匹敵し、太平洋沿岸のリアス式海岸地形を、恐らくは数日間で一変してしまうかも知れません。恐ろしさを通り越した地球規模での、「地球大振動」の始まりではないかとさえ思えてなりません。

 かつて、地学で学んだ、地質時代を介しての、過去の「地形史」(地形の形成プロセス)は、地質時代的なスケールでの長期間の出来事として捉えられて来ました。急激な「地殻変動」についてみると、「地震と火山の噴火」以外にも、我々の未だ知らない「巨大スケールの未知のパターン」があったのだとすれば、これからの数年間で、太平洋側の陸地は、殆どがぶっ壊れるかも知れませんね。アトランティスやムウ大陸の瞬く間の水没も、案外そうだったのかも知れません。

 現象の原因こそ違え、かつて小松左京さんの描いた大ヒット作、「日本沈没」が、その当時の地球科学最前線の学説に基づく立派な科学小説だった事を、今になって再評価をしないではいられません。

 それに、各地の原発の止めようの無い「破壊と暴走」が加われば、日本はもはや、「沈没」だけではなく、「最後の日」を迎えるに至るのかも・・・、と。

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