謝辞 ・・・・p.xiii
はじめに ・・・・p.1
データなき論争? ・・・・p.2
マルサス、ヤング、フランス革命 ・・・・p.4
リカード --希少性の原理 ・・・・p.6
マルクス --無限蓄積の原理 ・・・・p.8
マルクスからクズネッツへ、または終末論からおとぎ話へ ・・・・p.12
クズネッツ曲線 --冷戦さなかのよい報せ ・・・・p.15
分配の問題を経済分析の核心に戻す ・・・・p.17
本書で使ったデータの出所 ・・・・p.18
本研究の主要な結果 ・・・・p.22
格差収斂の力、格差拡大の力 ・・・・p.24
格差拡大の根本的な力 --r>g ・・・・p.27
本研究の地理的、歴史的範囲 ・・・・p.30
理論的・概念的な枠組み ・・・・p.33
本書の概要 ・・・・p.36
第Ⅰ部 所得と資本 ・・・・p.39
第1章 所得と産出 ・・・・p.41
長期的に見た資本-労働の分配 --実は不安定 ・・・・p.43
国民所得の考え方 ・・・・p.46
資本って何だろう? ・・・・p.48
資本と富 ・・・・p.50
資本/所得比率 ・・・・p.54
資本主義の第一基本法則 --α=r×β ・・・・p.56
国民経済計算 --進化する社会構築物 ・・・・p.60
生産の世界的な分布 ・・・・p.64
大陸ブロックから地域ブロックへ ・・・・p.64
世界の格差 --月150ユーロから月3,000ユーロまで ・・・・p.68
世界の所得分配は産出の分配よりもっと不平等 ・・・・p.72
収斂に有利なのはどんな力? ・・・・p.74
第2章 経済成長 --幻想と現実 ・・・・p.77
超長期で見た経済成長 ・・・・p.78
累積成長の法則 ・・・・p.79
人口増加の段階 ・・・・p.82
マイナスの人口増加? ・・・・p.84
平等化要因としての人口増加 ・・・・p.88
経済成長の段階 ・・・・p.91
購買力の10倍増とはどういうことだろう? ・・・・p.93
経済成長 --ライフスタイルの多様化 ・・・・p.95
成長の終わり? ・・・・p.98
年率1パーセントの経済成長は大規模な社会変革をもたらす ・・・・p.101
戦後期の世代 --大西洋をまたがる運命の絡み合い ・・・・p.102
世界成長の二つの釣り鐘曲線 ・・・・p.105
インフレの問題 ・・・・p.108
18、19世紀の通貨大安定 ・・・・p.110
古典文学に見るお金の意味 ・・・・p.112
20世紀における金銭的な目安の喪失 ・・・・p.113
第Ⅱ部 資本/所得比率の動学 ・・・・p.117
第3章 資本の変化 ・・・・p.119
富の性質 --文学から現実へ ・・・・p.119
イギリスとフランスにおける資本の変化 ・・・・p.122
外国資本の盛衰 ・・・・p.126
所得と富 --どの程度の規模か ・・・・p.128
公共財産、民間財産 ・・・・p.129
歴史的観点からみた公共財産 ・・・・p.132
イギリス --民間資本の強化と公的債務 ・・・・p.135
公的債務で得をするのは誰か ・・・・p.138
リカードの等価定理の浮き沈み ・・・・p.141
フランス --戦後の資本家なき資本主義 ・・・・p.142
第4章 古いヨーロッパから新世界へ ・・・・p.147
ドイツ --ライン型資本主義と社会的所有 ・・・・p.147
20世紀の資本が受けた打撃 ・・・・p.153
米国の資本 --ヨーロッパより安定 ・・・・p.157
新世界と外国資本 ・・・・p.162
カナダ --王国による所有が長期化 ・・・・p.164
新世界と旧世界 --奴隷制の重要性 ・・・・p.166
奴隷資本と人的資本 ・・・・p.169
第5章 長期的にみた資本/所得比率 ・・・・p.172
資本主義の第二基本法則 --β=s/g ・・・・p.173
長期的法則 ・・・・p.176
1970年代以降の富裕国における資本の復活 ・・・・p.179
バブル以外のポイント --低成長、高貯蓄 ・・・・p.182
民間貯蓄の構成要素二つ ・・・・p.184
耐久財と貴重品 ・・・・p.186
可処分所得の年数で見た民間資本 ・・・・p.188
財団などの資本保有者について ・・・・p.189
富裕国における富の民営化 ・・・・p.191
資産価格の歴史的回復 ・・・・p.194
富裕国の国民資本と純外国資産 ・・・・p.199
21世紀の資本/所得比率はどうなるか? ・・・・p.202
地価の謎 ・・・・p.204
第6章 21世紀における資本と労働の分配 ・・・・p.207
資本/所得比率から資本と労働の分配へ ・・・・p.207
フロー --ストックよりさらに推計が困難 ・・・・p.211
純粋な資本収益という概念 ・・・・p.213
歴史的に見た資本収益率 ・・・・p.214
21世紀初期の資本収益率 ・・・・p.216
実体資産と名目資産 ・・・・p.218
資本は何に使われるか ・・・・p.220
資本の限界生産性という概念 ・・・・p.222
過剰な資本は資本収益率を減らす ・・・・p.224
コブ=ダグラス型生産関数を超えて --資本と労働の分配率の安定性という問題 ・・・・p.226
21世紀の資本と労働の代替 --弾性値が1より大きい ・・・・p.229
伝統的農業社会 --弾性値が1より小さい ・・・・p.230
人的資本はまぼろし? ・・・・p.231
資本と労働の分配率の中期的変化 ・・・・p.233
再びマルクスと利潤率の低下 ・・・・p.236
「二つのケンブリッジ」を越えて ・・・・p.239
低成長レジームにおける資本の復権 ・・・・p.241
技術の気まぐれ ・・・・p.243
第Ⅲ部 格差の構造 ・・・・p.245
第7章 格差と集中 --予備的な見通し ・・・・p.247
ヴォートランのお説教 ・・・・p.248
重要な問題 --労働か遺産か? ・・・・p.251
労働と資本の格差 ・・・・p.253
資本 --常に労働よりも分配が不平等 ・・・・p.254
格差と集中の規模感 ・・・・p.257
下流、中流、上流階級 ・・・・p.259
階級闘争、あるいは百分位闘争? ・・・・p.261
労働の格差 --ほどほどの格差? ・・・・p.264
資本の格差 --極端な格差 ・・・・p.266
20世紀の大きなイノベーション --世襲型の中流階級 ・・・・p.270
総所得の格差 --二つの世界 ・・・・p.272
総合指標の問題点 ・・・・p.276
公式発表を覆う慎みのベール ・・・・p.277
「社会構成表」と政治算術に戻る ・・・・p.279
第8章 二つの世界 ・・・・p.281
単純な事例 --20世紀フランスにおける格差の縮小 ・・・・p.281
格差の歴史 --混沌とした政治的な歴史 ・・・・p.284
「不労所得生活者社会」から「経営者社会」へ ・・・・p.286
トップ十分位の各種世界 ・・・・p.289
所得税申告の限界 ・・・・p.292
両大戦間の混沌 ・・・・p.294
一時的影響の衝突 ・・・・p.297
1980 年代以降のフランスにおける格差の拡大 ・・・・p.301
もっと複雑な事例 --米国における格差の変容 ・・・・p.302
1980 年以降の米国の格差の爆発的拡大 ・・・・p.305
格差の増大が金融危機を引き起こしたのか? ・・・・p.308
超高額給与の台頭 ・・・・p.310
トップ百分位内の共存 ・・・・p.312
第9章 労働所得の格差 ・・・・p.316
賃金格差 --教育と技術の競争か? ・・・・p.316
理論モデルの限界 --制度の役割 ・・・・p.320
賃金体系と最低賃金 ・・・・p.322
米国での格差急増をどう説明するか? ・・・・p.326
スーパー経営者の台頭 --アングロ・サクソン的現象 ・・・・p.327
トップ千分位の世界 ・・・・p.331
ヨーロッパ --1900?1910年には新世界よりもより不平等 ・・・・p.334
新興経済国の格差 --米国よりも低い? ・・・・p.338
限界生産性という幻想 ・・・・p.343
スーパー経営者の急上昇 --格差拡大への強力な推進力 ・・・・p.346
第10章 資本所有の格差 ・・・・p.350
極度に集中する富 --ヨーロッパと米国 ・・・・p.350
フランス --民間財産の観測所 ・・・・p.351
世襲社会の変質 ・・・・p.353
ベル・エポック期のヨーロッパの資本格差 ・・・・p.357
世襲中流階級の出現 ・・・・p.360
米国における富の不平等 ・・・・p.362
富の分岐のメカニズム --歴史におけるrとg ・・・・p.365
なぜ資本収益率が成長率よりも高いのか? ・・・・p.368
時間選好の問題 ・・・・p.373
均衡分布は存在するのか? ・・・・p.376
限嗣相続制と代襲相続性 ・・・・p.377
民法典とフランス革命の幻想 ・・・・p.379
パレートと格差安定という幻想 ・・・・p.382
富の格差が過去の水準に戻っていない理由は? ・・・・p.384
いくつかの部分的説明 --時間、税、成長 ・・・・p.387
21世紀 --19世紀よりも不平等? ・・・・p.390
第11章 長期的に見た能力と相続 ・・・・p.392
長期的な相続フロー ・・・・p.394
税務フローと経済フロー ・・・・p.396
三つの力 --相続の終焉という幻想・・・398
長期的死亡率 ・・・・p.401
人口とともに高齢化する富 --μ×m効果 ・・・・p.403
死者の富、生者の富 ・・・・p.406
50代と80代 --ベル・エポック期における年齢と富 ・・・・p.408
戦争による富の若返り ・・・・p.411
21世紀には相続フローはどのように展開するか? ・・・・p.413
年間相続フローから相続財産ストックへ ・・・・p.416
再びヴォートランのお説教へ ・・・・p.419
ラスティニャックのジレンマ ・・・・p.422
不労所得生活者と経営者の基本計算 ・・・・p.425
古典的世襲社会 --バルザックとオースティンの世界 ・・・・p.426
極端な富の格差は貧困社会における文明の条件なのか? ・・・・p.430
富裕社会における極端な能力主義 ・・・・p.432
プチ不労所得生活者の社会 ・・・・p.434
民主主義の敵、不労所得生活者 ・・・・p.438
相続財産の復活 --ヨーロッパだけの現象か、グローバルな現象か? ・・・・p.441
第12章 21世紀における世界的な富の格差 ・・・・p.446
資本収益率の格差 ・・・・p.446
世界金持ちランキングの推移 ・・・・p.448
億万長者ランキングから「世界資産報告」まで ・・・・p.453
資産ランキングにみる相続人たちと起業家たち ・・・・p.456
富の道徳的階層 ・・・・p.460
大学基金の純粋な収益 ・・・・p.464
インフレが資本収益の格差にもたらす影響とは ・・・・p.469
ソヴリン・ウェルス・ファンドの収益 --資本と政治 ・・・・p.473
ソヴリン・ウェルス・ファンドは世界を所有するか ・・・・p.475
中国は世界を所有するのか ・・・・p.478
国際的格差拡大、オリガルヒ的格差拡大 ・・・・p.480
富裕国は本当は貧しいのか ・・・・p.482
第Ⅳ部 21世紀の資本規制 ・・・・p.487
第13章 21世紀の社会国家 ・・・・p.489
2008年金融危機と国家の復活 ・・・・p.490
20世紀における社会国家の成長 ・・・・p.493
社会国家の形 ・・・・p.496
現代の所得再分配 --権利の論理 ・・・・p.498
社会国家を解体するよりは現代化する ・・・・p.500
教育制度は社会的モビリティを促進するだろうか? ・・・・p.503
年金の将来 --ペイゴー方式と低成長 ・・・・p.507
貧困国と新興国における社会国家 ・・・・p.511
第14章 累進所得税再考 ・・・・p.514
累進課税の問題 ・・・・p.514
累進課税 --限定的だが本質的な役割 ・・・・p.517
20世紀における累進課税 --とらえどころのない混沌の産物 ・・・・p.519
フランス第三共和国における累進課税 ・・・・p.524
過剰な所得に対する没収的な課税 --米国の発明 ・・・・p.527
重役給与の爆発 --課税の役割 ・・・・p.531
最高限界税率の問題再考 ・・・・p.535
第15章 世界的な資本税 ・・・・p.539
世界的な資本税 --便利な空想 ・・・・p.539
民主的、金融的な透明性 ・・・・p.542
簡単な解決策 --銀行情報の自動送信 ・・・・p.546
資本税の狙いとは? ・・・・p.549
貢献の論理、インセンティブの論理 ・・・・p.552
ヨーロッパ富裕税の設計図 ・・・・p.553
歴史的に見た資本課税 ・・・・p.556
別の形態の規制 --保護主義と資本統制 ・・・・p.560
中国での資本統制の謎 ・・・・p.561
石油レントの再分配 ・・・・p.563
移民による再分配 ・・・・p.565
第16章 公的債務の問題 ・・・・p.567
公的債務削減 --資本課税、インフレ、緊縮財政 ・・・・p.568
インフレは富を再分配するか? ・・・・p.572
中央銀行は何をするのか? ・・・・p.575
お金の創造と国民資本 ・・・・p.578
キプロス危機 --資本税と銀行規制が力をあわせるとき ・・・・p.582
ユーロ --21世紀の国家なき通貨? ・・・・p.585
欧州統合の問題 ・・・・p.588
21世紀における政府と資本蓄積 ・・・・p.592
法律と政治 ・・・・p.595
気候変動と公的資本 ・・・・p.597
経済的透明性と資本の民主的なコントロール ・・・・p.599
おわりに ・・・・p.601
資本主義の中心的な矛盾 --r>g ・・・・p.601
政治歴史経済学に向けて ・・・・p.604
最も恵まれない人々の利益 ・・・・p.606
凡例 ・・・・p.i
図表一覧 ・・・・p.95
原注 ・・・・p.17
索引 ・・・・p.1
□トマス・ピケティ『21世紀の資本』(山形浩生・守岡桜・森本正史・訳)『21世紀の資本』(みすず書房、2014)
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はじめに ・・・・p.1
データなき論争? ・・・・p.2
マルサス、ヤング、フランス革命 ・・・・p.4
リカード --希少性の原理 ・・・・p.6
マルクス --無限蓄積の原理 ・・・・p.8
マルクスからクズネッツへ、または終末論からおとぎ話へ ・・・・p.12
クズネッツ曲線 --冷戦さなかのよい報せ ・・・・p.15
分配の問題を経済分析の核心に戻す ・・・・p.17
本書で使ったデータの出所 ・・・・p.18
本研究の主要な結果 ・・・・p.22
格差収斂の力、格差拡大の力 ・・・・p.24
格差拡大の根本的な力 --r>g ・・・・p.27
本研究の地理的、歴史的範囲 ・・・・p.30
理論的・概念的な枠組み ・・・・p.33
本書の概要 ・・・・p.36
第Ⅰ部 所得と資本 ・・・・p.39
第1章 所得と産出 ・・・・p.41
長期的に見た資本-労働の分配 --実は不安定 ・・・・p.43
国民所得の考え方 ・・・・p.46
資本って何だろう? ・・・・p.48
資本と富 ・・・・p.50
資本/所得比率 ・・・・p.54
資本主義の第一基本法則 --α=r×β ・・・・p.56
国民経済計算 --進化する社会構築物 ・・・・p.60
生産の世界的な分布 ・・・・p.64
大陸ブロックから地域ブロックへ ・・・・p.64
世界の格差 --月150ユーロから月3,000ユーロまで ・・・・p.68
世界の所得分配は産出の分配よりもっと不平等 ・・・・p.72
収斂に有利なのはどんな力? ・・・・p.74
第2章 経済成長 --幻想と現実 ・・・・p.77
超長期で見た経済成長 ・・・・p.78
累積成長の法則 ・・・・p.79
人口増加の段階 ・・・・p.82
マイナスの人口増加? ・・・・p.84
平等化要因としての人口増加 ・・・・p.88
経済成長の段階 ・・・・p.91
購買力の10倍増とはどういうことだろう? ・・・・p.93
経済成長 --ライフスタイルの多様化 ・・・・p.95
成長の終わり? ・・・・p.98
年率1パーセントの経済成長は大規模な社会変革をもたらす ・・・・p.101
戦後期の世代 --大西洋をまたがる運命の絡み合い ・・・・p.102
世界成長の二つの釣り鐘曲線 ・・・・p.105
インフレの問題 ・・・・p.108
18、19世紀の通貨大安定 ・・・・p.110
古典文学に見るお金の意味 ・・・・p.112
20世紀における金銭的な目安の喪失 ・・・・p.113
第Ⅱ部 資本/所得比率の動学 ・・・・p.117
第3章 資本の変化 ・・・・p.119
富の性質 --文学から現実へ ・・・・p.119
イギリスとフランスにおける資本の変化 ・・・・p.122
外国資本の盛衰 ・・・・p.126
所得と富 --どの程度の規模か ・・・・p.128
公共財産、民間財産 ・・・・p.129
歴史的観点からみた公共財産 ・・・・p.132
イギリス --民間資本の強化と公的債務 ・・・・p.135
公的債務で得をするのは誰か ・・・・p.138
リカードの等価定理の浮き沈み ・・・・p.141
フランス --戦後の資本家なき資本主義 ・・・・p.142
第4章 古いヨーロッパから新世界へ ・・・・p.147
ドイツ --ライン型資本主義と社会的所有 ・・・・p.147
20世紀の資本が受けた打撃 ・・・・p.153
米国の資本 --ヨーロッパより安定 ・・・・p.157
新世界と外国資本 ・・・・p.162
カナダ --王国による所有が長期化 ・・・・p.164
新世界と旧世界 --奴隷制の重要性 ・・・・p.166
奴隷資本と人的資本 ・・・・p.169
第5章 長期的にみた資本/所得比率 ・・・・p.172
資本主義の第二基本法則 --β=s/g ・・・・p.173
長期的法則 ・・・・p.176
1970年代以降の富裕国における資本の復活 ・・・・p.179
バブル以外のポイント --低成長、高貯蓄 ・・・・p.182
民間貯蓄の構成要素二つ ・・・・p.184
耐久財と貴重品 ・・・・p.186
可処分所得の年数で見た民間資本 ・・・・p.188
財団などの資本保有者について ・・・・p.189
富裕国における富の民営化 ・・・・p.191
資産価格の歴史的回復 ・・・・p.194
富裕国の国民資本と純外国資産 ・・・・p.199
21世紀の資本/所得比率はどうなるか? ・・・・p.202
地価の謎 ・・・・p.204
第6章 21世紀における資本と労働の分配 ・・・・p.207
資本/所得比率から資本と労働の分配へ ・・・・p.207
フロー --ストックよりさらに推計が困難 ・・・・p.211
純粋な資本収益という概念 ・・・・p.213
歴史的に見た資本収益率 ・・・・p.214
21世紀初期の資本収益率 ・・・・p.216
実体資産と名目資産 ・・・・p.218
資本は何に使われるか ・・・・p.220
資本の限界生産性という概念 ・・・・p.222
過剰な資本は資本収益率を減らす ・・・・p.224
コブ=ダグラス型生産関数を超えて --資本と労働の分配率の安定性という問題 ・・・・p.226
21世紀の資本と労働の代替 --弾性値が1より大きい ・・・・p.229
伝統的農業社会 --弾性値が1より小さい ・・・・p.230
人的資本はまぼろし? ・・・・p.231
資本と労働の分配率の中期的変化 ・・・・p.233
再びマルクスと利潤率の低下 ・・・・p.236
「二つのケンブリッジ」を越えて ・・・・p.239
低成長レジームにおける資本の復権 ・・・・p.241
技術の気まぐれ ・・・・p.243
第Ⅲ部 格差の構造 ・・・・p.245
第7章 格差と集中 --予備的な見通し ・・・・p.247
ヴォートランのお説教 ・・・・p.248
重要な問題 --労働か遺産か? ・・・・p.251
労働と資本の格差 ・・・・p.253
資本 --常に労働よりも分配が不平等 ・・・・p.254
格差と集中の規模感 ・・・・p.257
下流、中流、上流階級 ・・・・p.259
階級闘争、あるいは百分位闘争? ・・・・p.261
労働の格差 --ほどほどの格差? ・・・・p.264
資本の格差 --極端な格差 ・・・・p.266
20世紀の大きなイノベーション --世襲型の中流階級 ・・・・p.270
総所得の格差 --二つの世界 ・・・・p.272
総合指標の問題点 ・・・・p.276
公式発表を覆う慎みのベール ・・・・p.277
「社会構成表」と政治算術に戻る ・・・・p.279
第8章 二つの世界 ・・・・p.281
単純な事例 --20世紀フランスにおける格差の縮小 ・・・・p.281
格差の歴史 --混沌とした政治的な歴史 ・・・・p.284
「不労所得生活者社会」から「経営者社会」へ ・・・・p.286
トップ十分位の各種世界 ・・・・p.289
所得税申告の限界 ・・・・p.292
両大戦間の混沌 ・・・・p.294
一時的影響の衝突 ・・・・p.297
1980 年代以降のフランスにおける格差の拡大 ・・・・p.301
もっと複雑な事例 --米国における格差の変容 ・・・・p.302
1980 年以降の米国の格差の爆発的拡大 ・・・・p.305
格差の増大が金融危機を引き起こしたのか? ・・・・p.308
超高額給与の台頭 ・・・・p.310
トップ百分位内の共存 ・・・・p.312
第9章 労働所得の格差 ・・・・p.316
賃金格差 --教育と技術の競争か? ・・・・p.316
理論モデルの限界 --制度の役割 ・・・・p.320
賃金体系と最低賃金 ・・・・p.322
米国での格差急増をどう説明するか? ・・・・p.326
スーパー経営者の台頭 --アングロ・サクソン的現象 ・・・・p.327
トップ千分位の世界 ・・・・p.331
ヨーロッパ --1900?1910年には新世界よりもより不平等 ・・・・p.334
新興経済国の格差 --米国よりも低い? ・・・・p.338
限界生産性という幻想 ・・・・p.343
スーパー経営者の急上昇 --格差拡大への強力な推進力 ・・・・p.346
第10章 資本所有の格差 ・・・・p.350
極度に集中する富 --ヨーロッパと米国 ・・・・p.350
フランス --民間財産の観測所 ・・・・p.351
世襲社会の変質 ・・・・p.353
ベル・エポック期のヨーロッパの資本格差 ・・・・p.357
世襲中流階級の出現 ・・・・p.360
米国における富の不平等 ・・・・p.362
富の分岐のメカニズム --歴史におけるrとg ・・・・p.365
なぜ資本収益率が成長率よりも高いのか? ・・・・p.368
時間選好の問題 ・・・・p.373
均衡分布は存在するのか? ・・・・p.376
限嗣相続制と代襲相続性 ・・・・p.377
民法典とフランス革命の幻想 ・・・・p.379
パレートと格差安定という幻想 ・・・・p.382
富の格差が過去の水準に戻っていない理由は? ・・・・p.384
いくつかの部分的説明 --時間、税、成長 ・・・・p.387
21世紀 --19世紀よりも不平等? ・・・・p.390
第11章 長期的に見た能力と相続 ・・・・p.392
長期的な相続フロー ・・・・p.394
税務フローと経済フロー ・・・・p.396
三つの力 --相続の終焉という幻想・・・398
長期的死亡率 ・・・・p.401
人口とともに高齢化する富 --μ×m効果 ・・・・p.403
死者の富、生者の富 ・・・・p.406
50代と80代 --ベル・エポック期における年齢と富 ・・・・p.408
戦争による富の若返り ・・・・p.411
21世紀には相続フローはどのように展開するか? ・・・・p.413
年間相続フローから相続財産ストックへ ・・・・p.416
再びヴォートランのお説教へ ・・・・p.419
ラスティニャックのジレンマ ・・・・p.422
不労所得生活者と経営者の基本計算 ・・・・p.425
古典的世襲社会 --バルザックとオースティンの世界 ・・・・p.426
極端な富の格差は貧困社会における文明の条件なのか? ・・・・p.430
富裕社会における極端な能力主義 ・・・・p.432
プチ不労所得生活者の社会 ・・・・p.434
民主主義の敵、不労所得生活者 ・・・・p.438
相続財産の復活 --ヨーロッパだけの現象か、グローバルな現象か? ・・・・p.441
第12章 21世紀における世界的な富の格差 ・・・・p.446
資本収益率の格差 ・・・・p.446
世界金持ちランキングの推移 ・・・・p.448
億万長者ランキングから「世界資産報告」まで ・・・・p.453
資産ランキングにみる相続人たちと起業家たち ・・・・p.456
富の道徳的階層 ・・・・p.460
大学基金の純粋な収益 ・・・・p.464
インフレが資本収益の格差にもたらす影響とは ・・・・p.469
ソヴリン・ウェルス・ファンドの収益 --資本と政治 ・・・・p.473
ソヴリン・ウェルス・ファンドは世界を所有するか ・・・・p.475
中国は世界を所有するのか ・・・・p.478
国際的格差拡大、オリガルヒ的格差拡大 ・・・・p.480
富裕国は本当は貧しいのか ・・・・p.482
第Ⅳ部 21世紀の資本規制 ・・・・p.487
第13章 21世紀の社会国家 ・・・・p.489
2008年金融危機と国家の復活 ・・・・p.490
20世紀における社会国家の成長 ・・・・p.493
社会国家の形 ・・・・p.496
現代の所得再分配 --権利の論理 ・・・・p.498
社会国家を解体するよりは現代化する ・・・・p.500
教育制度は社会的モビリティを促進するだろうか? ・・・・p.503
年金の将来 --ペイゴー方式と低成長 ・・・・p.507
貧困国と新興国における社会国家 ・・・・p.511
第14章 累進所得税再考 ・・・・p.514
累進課税の問題 ・・・・p.514
累進課税 --限定的だが本質的な役割 ・・・・p.517
20世紀における累進課税 --とらえどころのない混沌の産物 ・・・・p.519
フランス第三共和国における累進課税 ・・・・p.524
過剰な所得に対する没収的な課税 --米国の発明 ・・・・p.527
重役給与の爆発 --課税の役割 ・・・・p.531
最高限界税率の問題再考 ・・・・p.535
第15章 世界的な資本税 ・・・・p.539
世界的な資本税 --便利な空想 ・・・・p.539
民主的、金融的な透明性 ・・・・p.542
簡単な解決策 --銀行情報の自動送信 ・・・・p.546
資本税の狙いとは? ・・・・p.549
貢献の論理、インセンティブの論理 ・・・・p.552
ヨーロッパ富裕税の設計図 ・・・・p.553
歴史的に見た資本課税 ・・・・p.556
別の形態の規制 --保護主義と資本統制 ・・・・p.560
中国での資本統制の謎 ・・・・p.561
石油レントの再分配 ・・・・p.563
移民による再分配 ・・・・p.565
第16章 公的債務の問題 ・・・・p.567
公的債務削減 --資本課税、インフレ、緊縮財政 ・・・・p.568
インフレは富を再分配するか? ・・・・p.572
中央銀行は何をするのか? ・・・・p.575
お金の創造と国民資本 ・・・・p.578
キプロス危機 --資本税と銀行規制が力をあわせるとき ・・・・p.582
ユーロ --21世紀の国家なき通貨? ・・・・p.585
欧州統合の問題 ・・・・p.588
21世紀における政府と資本蓄積 ・・・・p.592
法律と政治 ・・・・p.595
気候変動と公的資本 ・・・・p.597
経済的透明性と資本の民主的なコントロール ・・・・p.599
おわりに ・・・・p.601
資本主義の中心的な矛盾 --r>g ・・・・p.601
政治歴史経済学に向けて ・・・・p.604
最も恵まれない人々の利益 ・・・・p.606
凡例 ・・・・p.i
図表一覧 ・・・・p.95
原注 ・・・・p.17
索引 ・・・・p.1
□トマス・ピケティ『21世紀の資本』(山形浩生・守岡桜・森本正史・訳)『21世紀の資本』(みすず書房、2014)
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