散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

名古屋への慌ただしい旅(1)

2009年02月14日 11時00分30秒 | 旅日記
体調不良で取りやめになったり、さんざん勿体をつけた私の旅だが、目的地は何となく名古屋なのであった。多分、旅日記は長文になる予定。時系列に並べると逆順になるので読みにくいと思うのだが、ご勘弁を。

***
前日の強風から、何とか天候も回復し、予定どおりに千歳~名古屋への飛行機は離陸した。約2時間で名古屋到着。初めての中部国際空港(セントレア)だが、見学は帰るときにしよう。名鉄のミュースカイに乗り、一路金山へ。


→おお、ファーストクラスって書いてある。指定券は350円だけど。



全席指定のミュースカイは結構がらがらにすいており快適。最高時速120km/hで途中の駅をほとんど飛ばして金山到着。今日は栄に泊まるので、名古屋駅には明日行く予定なのだ。電車の車室内にはモニターがついていて、進行方向の映像を速度ともに見ることができる。なんだか「電車でGO」のようだ(見たことないけど)。



金山駅で地下鉄の一日パス「ドニチエコきっぷ」を購入し、栄に向かう。このドニチエコきっぷは600円で地下鉄・市バス乗り放題。さらに各種の展覧会を100円割引きにしてくれるというすぐれものなのである。札幌市交通局ももう少し何とかしてくれないものだろうか。



なお、写真では大変分かりにくいが、名古屋のエスカレーターは左に立ち止まり、右側を空けておく東日本スタイルであった。


行ったことのある市(6) in 北海道

2009年02月13日 20時34分06秒 | Weblog
稚内市
・行ったことがない

網走市
・行ったことがない

北見市
・行ったことがない

紋別市
・行ったことがない

以上4市は一度は行ってみたいと思っているのだが…

帯広市
・諸事情により帯広に行くことが多い
・食べ物が美味しい
・豚丼より中華ちらしを世に広めたいと思っているが、誰も知らない
・焼き肉とカクテルバーもなかなか良いと思う
・1回行ったきりになっているバーで、どうしても行きたいところがある

・帯広美術館も必ず行っているような気がする
・道幅が異常に広くて、徒歩で歩いているとなんだか変だ
・そうそう、十勝ブランデーも帯広名物としてお勧めしたい
・図書館が立派なので、いつも休憩に使わせてもらう

次回は最終回となる予定。超巨編が待っているので乞うご期待。

季節はずれの送別会

2009年02月12日 23時10分13秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
一緒に仕事をしていたTさんが東京に戻ることになった。ということで本日は送別会。会合スタート前に時間調整でバー「C」へ。ウィスキーソーダ2杯、ジャックダニエルロックでセーブ気味。

送別会1次会は「K」ビール園でジンギスカン。久しぶりに外でジンギスカンを食べる。2次会はいつもの手品バーへ。コーヒー焼酎(これが結構おいしい)を飲みながら、いつもの通り手品にやられる。

その後一人でバー「K」へ行き、コペンハーゲンとスーズギムレットを飲む。「○○をベースに…」というと若いバーテンダーがすぐカクテルを作ってしまう。もう少し飲む側と会話をしてヒントを引き出してから作ってはどうだろうと、ちょっとだけ思った。

20090211最近読んだ本

2009年02月11日 23時05分37秒 | 読書
■「カラスヤサトシ3」カラスヤサトシ
私が着目しているマンガの中では、全然流行りそうにない(再読)。

■「日暮らし 上中下」宮部みゆき
一言で言うと人情ミステリー。とはいってもいい人ばかりが出てくるお涙ものではない。短編から始まり長編につながる構成もさすがである。

■「ショージ君の養生訓」東海林さだお
残念ながら選集であった。全部読んだことがある。

以下、図書館の5冊。
■「よくわかる音楽業界」三野明洋
日本のシングルレコード売り上げ史上1位は「およげたいやきくん」。2位がこれほど意外な曲だったとは(答えは下のほうに)。少し古い本なので、小室ファミリー絶賛のあたりが笑える。良くも悪くもガッチリ仕組みが出来上がっている業界だ。

■「音楽業界ハンドブックVer1」藤沢宏光
当然のことながら夢のようではない、非常に現実的な業界である。

■「パリ音楽散歩」フジコヘミング
エッセイ&自伝。音を聞いたことがないので、もうひとつピンとこない。

■「Aが響く前に」木村優子、新井鷗子
音楽家100人のエピソード集。

■「お宝鑑定に挑戦」
最近買えそうな骨董品の本をよく読んでいるが、おそらく自分で骨董趣味になることはないだろうと思う。
















2位 「女のみち」宮史朗とぴんからトリオ

20090211ギャラリー巡り

2009年02月11日 14時28分55秒 | ART

本日のギャラリー巡りは、札幌市資料館→コンチネンタル→クロスホテル→たぴお→STV→時計台→大通美術館→三越→スカイホール→さいとう→市民ギャラリー→ソクラテスのカフェの12か所。

■札幌市資料館「北海道芸術デザイン専門学校絵画芸術研究室展」。宇野嘉祐、阿部正子共に道展に良い作品を出品していた記憶がある。今回も同傾向の作品ではあるが、好きなタイプの作品だ。

■コンチネンタル「第46回はしどい展 北星学園女子中学高等学校美術部」。野呂実木子「いや、一緒に」は結構皆さん大作ぞろいですごいなあと思う中、これが一番しっかりした内容だったように思う。三上晟奈「誘惑」は大胆な余白と線のうまさで将来性一番ありと書いておこう(私に認められてもしょうがない)。

■たぴお「All Japan Under 40 Collections in Sapporo」。なかなか面白い作品の競作展になった。石川潤「呼吸」はあまり基本的なスタイルを変えずに、それでいて新機軸になったと思う。坂本正太郎「東北東の風」は錆びた泡だて器のようなものが、風に吹かれて飛ぶ様子だろうか。平野直哉「標本箱-相撲」「標本箱-跳び箱」「標本箱-一輪車競争」は黒いダルマのような物体に人型が相撲を挑んだり、跳び箱のように飛ぼうとする気になる画だ。

■STV北2条ビル「松田郁美[play with circle]」。ちょっと気になる金属彫刻の展覧会だ。何というか懐かしい・可愛い・遺跡のような・落ち着いた・不思議な、等の形容がそれぞれあるし、それだけではないという感じ。うまく言葉で表現できないのだが、気になることは間違いない。

■時計台ギャラリー「北海道教育大学札幌校芸術文化課程美術コース卒業・修了制作展」。

中里麻沙子「あかるい夜」:明るい背景に暗い緑の木のようなものが描かれている。迫力あり。
干場清順「群居の旅」:煙を上げて走る巨大な列車がそのまま都市になっており、その都市を細かく描いた作品。前回みたときと同様、宮崎駿的な感じがするのだが、自分の画として消化されているので問題はないと思う。

杉田斐子「世界は今日も笑い出す」:鉄の長方形の中に頭を突っ込んで、中を見る作品。どんなものかは実物をご覧あれ。
吉成翔子「ほっこりお住まい」:鉄製の一人瞑想部屋みたいな感じの巨大な卵型作品。せっかくなので入ってみる。入るのに苦労する。
桑原千晶「とまれ」:ネズミ少女が走り、次々に障害物が出てくるのをどう回避するかのリアクションが面白いPC作品。音も感じが良いし、楽しめる。

松浦実那美「108-不可侵だったMMの冷蔵庫で-」:PC上で冷蔵庫の中のものをクリックすると、一言お言葉が出てくる作品。時にクスリと笑える。
武田章「一粒で300mの囚」:ドア・窓・階段をプリントした紙を立方体に折ると、団地の一区画のようになり、それを積み上げた作品。いまどき団地って言わないのか。
藤本早苗「今日はロールキャベツ」:本当に淡々とロールキャベツを作る映像作品。非常に分かりやすいので、ロールキャベツの作り方を知りたい人はぜひ。

■大通美術館「日中友好美術展」。この中で「日中若手ホープ交流展」というのをやっており、北海道ではあまり見ることのできない作家の作品が見られるので、ぜひ。

冒頭写真は松田郁美作品。ビルのエントランスホールというオープンスペースなので、撮影させていただいた。

祝日の昼食

2009年02月11日 12時15分19秒 | 食べ歩き

別に土日が休業日というわけでもないが、以前から行ってみようと思っていた札幌駅北口側の「T」に初めて行ってみる。ここはかなり有名なラーメン店なのだが、ネット上では「平凡」という意見も多い。

12時少し前に店内に入ったが客の入りは半分程度。しかしこれから込みそうな雰囲気だ。注文は、三味ともそれぞれ有名らしいが、私の好みで醤油ラーメンだ。あまり待つことなくラーメンは到着。

ふむふむ、非常にオーソドックスな醤油ラーメンだな。麺はゆで加減が適切。スープは少ししょっぱいが、いろいろな風味が感じられる醤油味だ。これを平凡ととるか、オーソドックスで食べやすいととるかは、食べ手の好みや年齢によるだろうなと思う。

私はもう少しだけ塩分を控えてもらえると良いが、総じて普通においしいラーメンだと思った。またぜひ来てみたいし、味噌・塩も食べてみたいと思わせる味だった。

雪まつり

2009年02月11日 11時24分59秒 | 写真館








私は札幌市民だから雪まつりなんか見ないよ。上記の写真は札幌市資料館でやっていた昔の雪まつり雪像写真展のパネルを写したものだ。雪像が時代とともにだんだん進化してくる様子がわかる。一番上の「熊」の雪像なんか、かなりブサイクでそこがいいという気もしてくるではないか。

久しぶりに

2009年02月10日 20時39分34秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
会社のイベントでちょっとだけ酒を飲む。普段と違うメンバーが来ていたので、ちょこちょこ話をしつつ、酒量はセーブ(ビール1、白ワイン少々)。セーブの理由は場所から考えて、久しぶりにホテルバー「CV」へ行こうと思っていたからだ。

19時前にイベントも終わり、紀伊国屋書店を経て「CV」へ。1杯目はジンフィズだ。食べ物はあまりいらない状態だったが、野菜スティックが登場。塩(何かの風味が付いている)、マヨネーズ、辛味噌がついてくるのだが、辛味噌がなんだか美味しかった。



さて、今日も最近恒例アクアビットシリーズだ。2杯目にレッドバイキング。アクアビット+マラスキーノ+ライムジュースと言うレシピらしい。さっぱりながら、甘みもかなりある。3杯目はアクアビット+カンパリ+アンゴスチュラビタース+レモン。これは苦味がポイントだが、ちょいとさっぱりすぎる仕上がりだ。

雪まつり期間中なので、海外からのお客さんも多いらしい。どんなものを飲む人がいるのか聞いてみると、ビール、日本酒、ラムコーク、スコッチ(イギリス人ぽい人)、余市、マティーニなどと言うことであった。

4杯目はマティーニ。5杯目にウンダーベルク+シャルトリューズヴェール+カンパリ+ライムの苦いカクテルでしめて終了。結構今日も飲んだが、幸いなことに明日は休みである。週末は小旅行の予定(天気大丈夫か?)なので、ギャラリー巡りをしておこうと思う。


行ったことのある市(5) in 北海道

2009年02月08日 22時19分03秒 | Weblog
富良野市
・盆地だけあって、町から見渡すと360度山がある
・スキー場が有名だが、嫌だったなあ
・私がいたころは非常に寒く、マイナス30度以下になることが年数回あった
・最低記録は記憶にある限りマイナス36度だ
・以前にも書いたが、お盆の日の夜に息が白くなったことがある

・当時はピンと来なかったが、野菜が旨い
・私は農家関係のバイトを多くやっており、ジャガイモ収穫、スイカ収穫、ビート植え、ビート収穫の経験がある
・図書館ではちょっとした有名人であった

旭川市
・旭川美術館には時々行く
・最近は、その途中でいつも生姜ラーメンを食べている
・カクテルの町
・以前、世界カクテルチャンピオンになった人の店に行った

・富良野在住時代は旭川市に行くのが楽しみであった
・何時間もかけて買う本を選ぶのだ
・昔の旭川駅はいわゆる大衆駅で地下に商店街があった。
・地下街の閉店日におでん屋さんに行ったのはいい思い出である

深川市
・通過のみ

名寄市
・行ったことがない

留萌市
・行ったことがない

なんだか竜頭蛇尾で申し訳ない。あと行ったことのある市は残り少ないんだなあ。

20090208最近読んだ本

2009年02月08日 21時52分54秒 | 読書
頑なに雪まつり会場に目をそむけてしまう私でした。

■「ヤーンの選択 グインサーガ125」栗本薫
カメロン誘惑に迷う。ゴーラなんか捨てちまえって気もするが、そうもできないところが、この人の良いところでもあり。

■「<<ソル>>の子供たち ペリーローダン356」マール、エーヴェルス
ケロスカーとの意思疎通は成功するのか? ストーリー全体としては進展なしだ。

■「バーテンダー13」城アラキ、長友健篩
バーイーデンホールに新人が配属になる。
現実の話になるが、バーで新人を見ると複雑な気持ちになる。正直なところ、私は信頼するバーテンダーがいて、その人が作る酒を飲みに行くという要素が非常に強いからだ。しかし新人にも、なるほどこう育つのかと言うほどしっかりした人もいるし、伸びない人もいる。これまでの見聞では銀座のバーは非常に教育がしっかりしているケースが多く、大体ピントはずれの人はいないようだ。

■「酒場正統派宣言」馬場啓一
タイトルにセンスがないが、マティーニを夕方からガンガン飲むという日本人離れした作者はすごい。

■「ひとり呑み」浜田信郎
手軽なもつ焼き屋さんが札幌に欲しいと思うのであった(再読)。

■「そして名探偵が生まれた」歌野晶午
さまざまなバリエーションの密室ものだが、文庫の再収録があるのは残念。内容的には作者の過剰とも思われるフェア精神で、安心して読める。

■「ヘミングウェイごっこ」ジョー・ホールドマン
ヘミングウェイの贋作を引き受けた時から、謎の人物に付きまとわれタイムトラベルさせられてしまう。ホールドマンらしからぬユーモア・コンゲームSFといったところか。少々ドラッグ風味もあり、好みではない。

20090208ギャラリー巡り

2009年02月08日 15時14分59秒 | ART
本日はしんしんと雪の降る中、芸森→ミヤシタ→ポルトの3箇所。

■芸術の森美術館「見えるもの←→見えないもの」「片岡球子の裸婦」を見る。まあ、大体予想通りの感じ。普段もこの時期は人気の少ない美術館であるが、本日は完全に貸切。恐らく私が見ている最中は、誰ひとり来ていなかったと思われる。会場を出る時にすれ違うように年配の男性が到着していた。

展覧会ポスター


美術館の入口から振り返るとこんな感じ。


中庭のインスタレーション「SNOW FALL」。


ミヤシタへ移動するも、なお雪は降り続ける。「木村環鉛筆画展」は最終日にやっと間に合った。今回は全体に背景が暖かな黄色系の色で塗られている。今回特徴的なのは、もともと女性の髪の毛をよく描いていた木村さんの、その髪の毛が独立し、ワイヤーのような線として様々な形を描き出している。

前回のギャラリー倫土の展覧会でも、少し髪の毛っぽくなくなったなと思ってはいたのだが、その先に発展したように思われる。この線が良い意味で規則的ではなく、気持ちのいいランダム加減なのであるが、ここは作者の線のひき方の巧みさということであろう。

描かれたものも植物の塊のような物の中で蝋燭が燃え、その煙が塊を通して立ち上っているもの。小さな惑星のような世界でこんこんと流れ出る湧水。ワイヤーでできている親子惑星か連星のようなもの。また新しい世界が目の前に登場したとの思いで、嬉しくなる。

***
これだけ雪が降ると札幌に南の方から観光に来た人も大満足(いや、降り過ぎ?)ではないだろうか。一夜明けたときに数十センチの雪が積もっていたり、音もなく一日中雪が降り続けるのは、北国の醍醐味である。それほど寒くもないし、氷でツルツルなのよりは歩きやすいし、ぜひ雪まつり会場と地下街だけでなく、ちょっとした通りを歩いてほしいものだと思う。

札幌伝統の味

2009年02月08日 12時34分14秒 | 食べ歩き
札幌のラーメンも東京のようにダブルスープ・トリプルスープやつけ麺のように、新たなラーメンを目指して変わっていくのは当然だと思う。しかし、それはそれ、これはこれである。

今日は地下鉄澄川駅の裏側にあり、昔から気になっていた「K」食堂へとやってきた。思ったより広い店内、醤油ラーメン500円を注文してみた。



おばちゃんは常連さんとの会話を全くとめることなく、ラーメンを作る。フライパンに玉ねぎ・モヤシが入ったところで、大きく炎が上がった。すかさず、スープ、麺、野菜、チャーシューとメンマの順番に丼に入り出来上がりだ。

うむ、これは間違いなく伝統的札幌ラーメンではないだろうか(必ずしも味噌ラーメンが札幌の味というわけではない)。醤油ラーメンにモヤシはどうかなあ、と思っている私だが、これはなじみがよいので文句なしだ。

麺のゆで加減、野菜の火の加減、素朴で肉っぽいチャーシュー。さらにこの寒空にはどうしてもある程度の油が必要だ。トンコツスープにくど過ぎないくらいの油が冬の札幌ラーメンには欠かせないのである。



何となくいつまでもあって欲しい店だ。

20090207ギャラリー巡り

2009年02月07日 16時38分50秒 | ART


久々にちゃんとギャラリーを回ったような気がする。近美→市民→ART-MAN→茶廊法邑→品品法邑→JRタワーARTボックス→紀伊国屋→富士フィルムフォトサロン→たぴお→時計台→道新→さいとう→スカイホール→4プラ→アリアンス→OYOYO→CAI02→大通の18か所。

■北海道立近代美術館「セザンヌ主義」。全国各地からセザンヌに影響を受けた画家・作品というテーマでいろいろな作品がそろった。そのバリエーションを見るのが楽しい展覧会である。

「ドラ・マールの肖像」パブロピカソ:ピカソは作品によって好き嫌い分かれるが、描かれた対象への愛を感じる作品。顔はめちゃくちゃだが。
「婦人像」安井曾太郎:紫とピンクの着物に歪んだ部屋の作り。妙な力がある。
「N婦人像」小出楢重:暑苦しい毛布のかかったような濃さ。

「樹と道 自画像其四」岸田劉生:岸田の画は一味違う。
「森の春」モーリス・ドニ:点描まで行かない筆の後の残る作品。春っぽい感じがよく出た色彩である。
「泉、あるいは青春の泉」ケル=グザヴィエ・ルーセル:キャンバスの上部がアーチ状になるなど、古典的な様式ながら、人間を描く色彩は実験的だ。

「水浴」須田国太郎:静かな画面で大勢の人物が水浴をしている。手前の人は肉体派だし、遠くの人は彼岸へと行ってしまいそうだ。黒・緑という須田の特徴的な色使いがよく出た、傑作だと思う(須田にとっても、今展覧会でも)。以前、東京国立近代美術館で「須田国太郎展」を見たが、それを含めても一番良いと思える作品だ。

「林間の空地」ポール・セザンヌ:じゃあ、セザンヌはどうなのかと。実を言うとあまりピンと来ていなかったのだが、この作品はいい。樹木の葉の形よりも色彩の微妙さを優先して表現した作品だ。色彩表現のある種到達点のような感じだ。
「サン・ジェルマン風景」モイーズ・キスリング:近美の収蔵品らしいがあまり見た記憶がない。人物も特徴的だが、キスリングの風景画が好きだ。

「りんごとナプキン」ポール・セザンヌ:彼が静物画を描こうとした理由がわかるような気がする。結局”形”と”色”の絵画の2大要素両方を突きつめようとしたときに、ちょうどよい題材であったということではないだろうか。

一部、作品の入れ替えがあるのと、常設展を駆け足で見てしまったので、もう一度行こう。

■市民ギャラリー「北海道芸術デザイン専門学校卒業制作展」。私は生け花の最先端を見たことがない。それと比較してフラワーデザインというのがどういう位置にあるのか分からないのだが、展示してある作品は素直に面白いと思った。

■ART-MAN「竹下正剛個展 創作写真「いちご性」」。苺中心の写真展で、最初は「ゲッ」と思ったが、いやいや面白い。苺と真空管の結婚や、鍵による連続殺苺(殺人ではない)、仲良さげに並んでいると思った苺の片方の胸にはすでに穴があいていたりと、苺が擬人化され、ストーリーを持って見ることができる作品展だ。

■茶廊法邑「砂澤ビッキ展」。例の木彫り作品であるが、これまでにないほど巨大な海老・蟹(タカアシガニクラスだ)を見ることができた。また、昆虫類の小品もかわいらしい。

■JRタワーARTボックス。国松明日香作品だが、1点だと弱い感じがする。



■時計台ギャラリー「道都大学学生作品展」。
阿部岳「集え弾」:弾丸が航跡を残しながら集まって行く様子。
中林可奈子「二十歳の扉」:まっすぐな写実で好感。

■アリアンスフランセーズ「紙の世界展「私の小さな紙たち」」。日本軍に占領された時代のインドネシア紙幣、中世のフランス地図など紙モノの展覧会。紙幣には「DAINIPPON TEIKOKU」と印刷されているのだ。

以上で第2三谷ビルの写真展に立ち寄り、2階の「A」でスワンレイクビール・ライエールを飲んだ。さわやかな香り、ほど良い苦みのビールであった。



冒頭写真は第2三谷ビル6階からの図。壁に穴が開いており(風が入らないようにふさいである)、そこから外が見えるのだ。ちょいとこのビル、古いだけに怖い所がある。

なるべく大通りに近づかないように

2009年02月07日 11時54分22秒 | 食べ歩き
ギャラリー巡りをすると、必然的に大通を何度か渡らなければならない。人ごみが嫌なのと、風邪をひきたくないのでなるべく近づかないようにしておこう。しかしながら、昼食は西11丁目、思いっきり大通に近い所だ。

カレーと冷たい蕎麦のセットを選択してみた。蕎麦はなかなか良い感じ。カレーはひき肉とネギ入りというのがちょいと面白かったが、もう少し熱くてもよいのではないだろうか。全体にボリュームが少なめ(少々ダイエット中のため良いのでは)で、濃いめの蕎麦湯を多めに飲んだ。