散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

名古屋のいろいろ

2009年02月21日 10時05分07秒 | Weblog
名古屋で思ったことなど。

名古屋の地下鉄は大変良い。路線数・本数が多いのは人口からして当然だが、それ以外にも工夫があると思う。まず一つがドニチエコきっぷだ。札幌にはドニチカキップというのがあり、500円で地下鉄乗り放題である。名古屋のドニチエコきっぷは600円で地下鉄・バス乗り放題である。

ここまでならば明確な差はないと思われるだろう。しかし、それ以外の割引サービスがいろいろあるのだ。私の名古屋初日であれば、スパゲッティ屋さんで100円引き(気付かなかったので、割り引いてもらってない)、愛知県美術館企画展100円引き、日展100円引き。2日目は古川美術館100円引き、名古屋市博物館50円引き(そもそも入場料が安い)なのである。これは600円をはるかに上回るお得感といえるだろう。

もうひとつ感心したのは、地下鉄からバスへの乗り継ぎが分かりやすいことだ。写真のようにバス乗り場が分かりやすく、バスから系統番号毎にすべてのバス停名が一望できるのだ。変に実際の地形に沿った形で表示するより、よほど見やすいと思う。



また地下鉄のキャラクター「ハッチー」、セントレアのキャラクター「なぞの旅人フー」と仲間たちなどのキャラものも努力の表れなのだろう(といっても、札幌地下鉄のキャラクターなど欲しいわけではない)。





当たり前のことだが、札幌と比べて良い所ばかりではない。一番気になったのは地下街の歩き方だ。札幌では地下街はほぼ「左側通行」というのが暗黙のコンセンサスであると思う(外国の人がいると混乱する)。しかし名古屋は全然滅茶苦茶、バラバラ通行であった。あれは非常に歩きにくいので何とかしてほしい。しかし、地下街が発達しており、必ずしも直角に交差していないところもあるので、やむを得ないということかも知れない。

おまけ写真。
サッポロラーメン「熊ちゃんの店」。なるほど、こういうところで木彫りの熊が使われているのか。



名古屋市博物館の喫茶店「サルターレ」のキャラ。脳みそがコーヒー。



実物を見たのは初めて「ナナちゃん」。


20090221最近読んだ本

2009年02月21日 09時25分45秒 | 読書
■「ネコソギラジカル(上)」西尾維新
文章をマンガ化すると、当然のことながら文字情報量は減る。しかしそこには”画”という情報が付加されるので、気になることはない。この作者の小説の場合、そのマンガを再度文章化したために、大幅に情報が切り捨てられてしまったような感じをいつも受ける。ま、今回はシリーズエンディングに向けて努力中。

■「ペルソナ探偵」黒田研二
ハンドルネームしか明かさない6人の男女が集う小説サークル。小説に描かれたそれぞれの姿は真実なのか? そして実際に起きた犯罪との関係は? なかなか面白かったけど、最初から叙述トリックというか何というか、驚きはない。

以下、図書館の4冊。
■「ロックンロール日和」山川健一
ロックンロール感想文という感じ。同世代以外の人には全く届かない。雑誌の一部として評論の中に感想文があると和らぐのだが、感想文ばかりでは…

■「ギターおもしろ雑学辞典」湯浅ジョウイチ
楽器としてのギターには特に興味がない。

■「JAPANESE ROCK STNDART 1967-1985」小島智
曲として取り上げられていた中で、私も名曲と思うのは以下あたりか。

ジャックス「マリアンヌ」
キャプテンひろ&スペースバンド「メリージェーン」
サザンオールスターズ「いとしのエリー」
YMO「テクノポリス」
RCサクセション「雨上がりの夜空に」
ジョニー・ルイス&チャー「Finger」
The MODS「激しい雨が」
チェッカーズ「星屑のステージ」

■「浪漫の夢オルゴール」佐伯平二、馬渕浩一
札幌でも年に1度くらいオルゴールの展覧会をやっているが、なかなか興味深いものである。基本的な構造と名前の由来が分かった。

名古屋のみやげもの

2009年02月21日 09時19分48秒 | 食べ歩き
先週の名古屋旅行で購入してきたみやげものは以下である。

みそおでん、どて煮、あんかけうどん(きしめん)、みそたま、手羽先煮、タイカレー2種(これは札幌では見かけないので購入)。




→とろみがついてテカッている。

寿がきや和風とんこつラーメン、台湾ラーメン。




→かなり和風だしの香りがする。

しるこサンド。しるこサンドは知る人ぞ知る名古屋名菓であるが、製造会社によると、リンゴジャムと蜂蜜を使い、夏場は塩加減を微妙に変えるという大変気合いの入ったお菓子なのである。


今月のカクテルの会

2009年02月18日 22時33分31秒 | 飲み歩き・大通、札幌界隈
恒例のカクテルの会。今日も調子よく飲むこと10杯。

1杯目:テキーラトニック
2杯目:ジンフィズ
3杯目:メキシコローズ
4杯目:マルガリータ
5杯目:ブルームーン
6杯目:ジャックローズ
7杯目:チェリーブロッサム
8杯目:アラスカ
9杯目:グラスホッパー
10杯目:アレキサンダー

食べ物は前半と後半に大きく固まって出たので、ちょいと慌ただしくなった。中では鰊と根菜のタンドリースパイス風味が美味かった。ニシンの味がしっかりするのだが、それとカレー風味が真っ向勝負という感じだ。

今日は途中で持ち込みのショコラビールを味あわせてもらった。香りは非常に甘く、飲むとしっかりした黒ビールということで、これはなかなかの味だった。

さて、相当飲んでもう一軒。名古屋話をしにすすきののバー「N」へ。話はさておき、今日飲んだものはかなり印象深い味だ。

1杯目はジャックローズ。生のザクロを使ったので、普段飲むのとは全く違うカクテルの味であり、酸味が強調されている。

2杯目はアクアビットスモーキーマティーニ。何回か試しているのだが、今回の出来栄えは秀逸。モルトにはラガヴーリン16年を使ってもらった。ちょっとマイルドかなあと思ったが、アクアビットの香りもモルトの風味も十分に感じられ、爽やかな味である。

3杯目はサシカイアグラッパを使い、サイドカー風のカクテルにしてもらった。ベースを変えるとまさに別物の味。グラッパの香りとインパクトがはっきりと感じられるカクテルだ。

ということで、某大臣張りの酔っ払いかたで帰宅。

20090217最近読んだ本

2009年02月17日 08時21分25秒 | 読書
■「夢はトリノをかけめぐる」東野圭吾
トリノオリンピック観戦エッセイ。巻末の2056年冬季オリンピック物語が面白い。

■「ワイエス展図録」
今回の展覧会テーマである創作プロセスについて詳しく書かれている。

■「法王計画」クリフォード・D・シマック
ニューバチカンでロボットがコンピュータの法王を作ろうとし、異星人がその惑星に現れ、天国が発見されと、結構複雑怪奇な話(再読)。

■「蒼い千鳥花霞に泳ぐ」高里椎奈
うーん、勘違いでくどくどもめるのは変わらず。文章でずーっと書かれると逃げ道がない感じだ。

以下、図書館の4冊。
■「食事を一緒にするだけでその人のすべてがわかる」渋谷昌三
ま、それはそうかもしれないが、だからどうしたという感じ。こんなタイトルで一生懸命書くような話ではない。

■「科学でわかる料理のツボ」左巻健男、稲山ますみ
確かに科学の裏付けはあるというのは良いことである。

■「パンダのanan」小泉今日子
ファンではない。しかし「木枯らしに抱かれて」は名曲だ。

■「頭がいい人、悪い人の話し方」樋口裕一
例示をいろいろしてくれるのは良いが、絶対治らないよ。頭が悪いのだから。

名古屋への慌ただしい旅(10)

2009年02月15日 23時20分28秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
まずは地下街の「M」でビール&串カツのセット。串カツはソースと味噌味が選べるようなのだが、そりゃもちろん味噌味だろう。あまりに歩いたので喉が乾きビールをぐいっ、すかさず串カツ。見た目は濃厚・甘そうに見えるかも知れないが、ベースに渋みがあり、あっさりした味付けだ。





辛子をつけながらぐいぐい串カツをたべ、さらにナスとカキ(広島産)を追加。串カツにして美味い野菜と言えば、ナスが最右翼に来るといっても良いだろう。トロっとアツアツの味はたまらない。もちろんカキも熱でふっくらした仕上がりがたまらない。ナスはソース、カキはタルタルで食べる。

気軽に入れる店でまずは串カツをクリア。あとはやっぱり手羽先と土手煮だよなあ。しかしまた適切な店が見つからず迷走。駅にラーメン&美味いもの小路のようなところがあるのだが、どうも観光客向けで気が進まない。駅からちょっと離れても、今ひとつピンとくるところがない。結局、残り時間が少なくなり、駅中の食堂「M」でビール、グレープフルーツサワー、手羽先を注文。





文句を言いつつもパリパリの皮と大きな手羽先はかなり美味かった。もっとも土手煮はもう食べられず挫折。不思議だったのはビール中+手羽先+土手煮は単品注文で1280円。それに枝豆のついたビールセットというのが1500円なのである。どうにもお得感というものが感じられない。枝豆はいらないのでセットで1000円にしてもらえないだろうか。

まあ、良いかと再びミュースカイに乗り中部国際空港へ。できたばかりの空港なので、食べ物街は充実している。こちらにも味噌カツの店、台湾ラーメンの店があり早めにセントレアにくればよかったかなという気もする。テラスから外に出ると、ものすごいライトアップ。省エネルギー上の問題はあるかもしれないが、皆感動して写真を撮りまくっていた。





北海道の天気が心配であったが、予定通りに空港着。さらにJRで琴似着。今日の名古屋は18度だったらしい。雪など全く降りそうにない、北海道でいうと4月のぽかぽか陽気といった感じだった。それが琴似に降り立つと、この雪、この寒さ(それでも0度くらいか)。気温差が身にしみる。



さて、夕方の飲みが足りなかったので、私は移動時間中に素面になっていた。こういうときの決め手、琴似の「D」で仕上げ飲み。

1杯目ジンフィズ、2杯目エギュベルのマティーニ、3杯目リトルミルカスク18年(SMWS)。こいつのキャッチフレーズは「Honey harmony」。非常に良い香り、甘みがありながらしっかりした味わいのウィスキーである。マスターに名古屋話をしばしやってから帰宅。これで心おきなく寝られそうだ。

今日は30744歩。意味もなく歩きすぎた。

とりあえず旅の様子を10回に分けてアップしたが、読む方も大変だろう。この他に、名古屋市博物館の展示、名古屋に思うこと、名古屋のおみやげで3本位書きたいと思うが、それは今週末ということにしておこう。

20090215最近読んだ本

2009年02月15日 22時43分02秒 | 読書
以下、旅行中に読んだ5冊。
■「チョコレートビースト」加藤実秋
ホスト探偵団とホストのオーナー女史の物語。登場人物の心根が意外とよろしいので、楽しく読める。

■「向日葵の咲かない夏」道尾秀介
自殺したS君を発見してしまった主人公。本当に自殺なのか、もしかして殺人事件なのか。また猫殺害事件との関連は。少々読後感に微妙なものを感じつつ、良くできている話だと思う。

■「九杯目には早すぎる」蒼井上鷹
タイトルを見ただけでミステリファンはニヤリ。寿司を丼に放り込んで茶わん蒸しをかけて食べだした男の秘密は? 等など不思議な話が沢山。

■「逃げ出した死体」栗本薫
伊集院シリーズに新しい少年探偵が登場。結末の明るさが救いだ。

■「贋作吾輩は猫である」内田百
漱石の「吾輩は猫である」で死んだ猫がよみがえり、百がモデルらしき男の家で生活を始める。やがて人間と猫のセリフが混とんとし、妙な小説である。

以下、図書館の2冊。
■「私のしごとはピアノ弾き」上法奏
ドイツにすみピアノを弾く女性のエッセイ。前向きに書いているが苦労は多いようだ。やはりドイツ人マインドは日本人には理解しにくいかもしれない。

■「日本の伝承おりがみ」小林一夫
ま、あまり縁のない本であった。

名古屋への慌ただしい旅(9)

2009年02月15日 15時59分18秒 | ART
さて、残された時間も少ない。桜山へ移動し名古屋市博物館へ。まずは特別収蔵品展の「日本の絵葉書1900-1945」を見る。こちらは何と観覧無料という太っ腹ぶりだ。





「日本の」という割には名古屋関係の絵葉書ばっかりだが(一部、関東大震災などもあった)、名古屋の歴史には厚みがある。戦災で焼けてしまった旧国宝の写真や、見渡す限り家・家・家の名古屋市街の様子は興味深いものがある。

続いて2階に移動し常設展「尾張の歴史」を見る。北海道の歴史展示は土器(→松前藩)→アイヌ民族→現代というのが一般的だが、さすが歴史上の人物が続々登場してくる。

許可証を身につける必要があるのだが、撮影は自由なのでバンバン撮ってみた。その写真は別途公開すると思うが、1枚だけ結構立派な仏像を。七寺の「観音勢至菩薩坐像」のレプリカだ。もちろんこういうものはレプリカ展示なのだが、結構出来は良い方だと思う(ライトが写りこんで写真は最低だ)。



結構時間がかかり、3時頃に名古屋駅へ戻る。お土産を購入し、飲む場所を探すが、どうも日曜日は開いている店が少ないようだ。さんざん迷いに迷い、ものすごい時間迷走する。それにしても名古屋はやっぱり大都会である。








名古屋への慌ただしい旅(8)

2009年02月15日 12時34分29秒 | 食べ歩き
さて昼食だ。2系統の地下鉄が乗り入れているので、何かあるだろうと今池で下りる。地下鉄近辺の地図を見ると、台湾ラーメン発祥の店がある。よーし、行ってみるぞと勇んで向かうと…、そうだ忘れてた。夜しか営業していない店だった。



でもなあ、多分こういう場合は、近所で台湾ラーメン出している店があるはずだ。ということで中華料理「K」の店頭に、お店の名前を冠した「K」ラーメン(台湾ラーメン)と書いてあったので、入ってみることにした。



店内では料理人二人がじゃんじゃん料理を作っており、カウンターはつまみにビールという人もいる活気のある店だ。私は酒は飲まずに「K」ラーメンを注文。すぐにその赤い姿がベールを脱いだ。



まず麺から。ちょっと細い麺が札幌人には頼りなく感じられる。カップ麺でも細麺だったので、これが名古屋のスタンダードなのだろうか。そしてスープ、醤油味ベースに辛味がしてくるが、思ったほど辛くない。もやし・ニラ・ひき肉の具には辛め濃いめの味が付けられているようだ。

基本的に確実に美味い味だ。それほどでもないと思っていた辛味も、食べ進むうちに顔全体から汗が垂れて来た。結構効くな。これでまた一つ名古屋の味を制覇した。

家に帰ってから寿がきやの「台湾ラーメン」を食べたら、この店で食べたのよりもはるかに辛かった。発祥の店の台湾ラーメンの紹介を見ても”激辛”といった表現になっているので、もっと辛いのが元祖の味なのかもしれない。

名古屋への慌ただしい旅(7)

2009年02月15日 11時11分58秒 | ART
昨日の夜のことはあまりはっきり覚えていないが、比較的体調良く6時に起床。多分、寝た時間は早かったのだろう。ホテルの朝食サービスで朝食をとる。おにぎり(チャーハン、梅ゆかり)、インスタントみそ汁(カニ風味、ホタテ風味)、キャベツサラダ×2、オレンジジュース。



名古屋は喫茶店のモーニングが充実しているせいだろうか。こういうホテルの朝食サービスの中では、立派なほうだと思う。朝食会場からはテレビ塔が見える。



さて、今日はまず池下の古川美術館で「めでたづくし~祝ひのこころ~」を見る。これは新春の企画展で、おめでたい植物や動物の取り上げられている日本画中心の展覧会である。



有名どころは奥村土牛、前田青邨、川合玉堂、小倉遊亀、小林古径など。

春木南溟「靈亀と蝶の図」:海の上の蝶たちはありえない色彩。三岸チックである。
「毘沙門天像」:寄木造の彫刻。昔は台座や足もとの邪鬼もあったらしい。顔がデカイが堂々たる体躯。
「筒描祝い紋づくし」:染めの一種らしい。鶴・亀・蝶・桜・牡丹・梅・宝船・笹・松が染められている。
宏楽「華鶴香炉」:上部の取っ手に亀、周囲全体に鶴とゴージャスな作品。

少々展示数が少ないが、心安らかになれる美術館である。続いて2,3分歩き分館の「爲三郎記念館」へ。爲三郎というのが古川美術館のコレクションを集めていた実業家らしい。彼の邸宅を維持管理し、記念館として公開しているのである。



優雅な日本家屋でかなりの室数がある。その部屋毎に日本画、屏風、書などが1,2点ずつ展示されているのだ。斜面に建っている家なので、途中から半地下のようなところがあり、庭の日本庭園を立体的に眺めることができるのも凄い。記念館内は撮影禁止なのだが、庭の方から記念館を写してみた。



少しは立派さが伝わるだろうか。この庭を維持管理するためには入場料1000円(ドニチエコきっぷで100円引き)というのも、無理はないのかもしれない。

名古屋への慌ただしい旅(6)

2009年02月14日 21時06分51秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
今日目が覚めてから約12時間が経過。居酒屋の後はやはりバーだろう。今池にある「SR」にやってきた。ここは私が参考にさせていただいているブログで知ったバーなのだが、一般的に観光客は来ないような店だと思う。



開店直後に店内に入ると、幸い先客が1名。ホッとして角ハイボールを注文した。サントリーの角を使うのがこの店のスタンダードなハイボールらしい。多分ダブル量で入ったと思うが、強力なキック力だ。

もちろん酒の多さだけが特徴ではなく、板氷を丁寧に割り、ソーダ水の注ぎ方にも考えがあるのだと思う。非常にしっかりした安心感のある作り方である。2杯目はバックバーを眺めて、あまり見かけたことのないグレンドロナック12年にしよう。



ストレートで注文したのだが、量はたっぷりだ。これを飲みながら隣席の客が注文したカツサンドができるのを見学する。パンをトーストし、ポークカツを揚げ、一から手作りだ。確かこの店は料理もかなりの水準と書いてあったような気がする。残念ながら今の私には食べ物は無理だ。

なみなみのウィスキーを飲み、次の店に移動しよう。この店のある今池というところは、商業地半分、住宅街半分といった札幌で例えると琴似のような感じだろうか。私の家の近くにこのバーがあったら通ってしまいそうな、街場の庶民派バーという感じであった。値段も1650円だったし、良い店だ。

地下鉄で伏見に戻る。今度は事前に調べておいた名古屋でも代表的なバー「B」だ。地下の店に入ると、なかなか落ち着いた感じの店、これは悪くない感じがする。



まず1杯目はジンフィズにしよう。ジンの銘柄を聞かれるが、最初の一杯はお店にお任せだ。すると小ぶりグラスに入ったジンフィズが到着。ほのかな甘みは和三盆を使っているらしい。

期待感がわきあがってきたところで、最近愛好しているアクアビットのカクテルを注文。するとまずはレッドバイキングだ。甘さをセーブしてアクアビットの味と香りを生かした味わいは非常に飲みやすい。



次も「アクアビットかなあ」という私の希望で、アクアビット+金柑のカクテルが登場。これは金柑の渋みと甘みを生かしたシンプルなカクテルだ。



ところで、カクテルグラスに飾りがついているのだが、これが非常に凝っている。普段の私はこういった飾り物にまったく興味がないのだが、月に星、梅にウグイスと良くできた飾りに、ちょいとビックリである。なぜ梅にウグイスなのかと思っていたのだが、良く考えるともう名古屋は春の風情なのであった。今日の最高気温は19度、札幌から来たばかりの私には暑いといっても過言ではない気温だ。



もう少々飲み過ぎなのだが、これは最後にマティーニを頼むしかあるまい。今度はブードルスで行こう。飲んでみたところさすがに美味しいマティーニである。すっきり、かつキック力もあり、盤石の味わいである。まだそんなに年ではないバーテンダー氏だが、これは名古屋の名バーと呼んでも過言ではない。

また来たら、必ず行くであろうと心に誓い、すっかり酔っ払ってホテルに帰る。途中でライトアップされたテレビ塔を撮影していたようだが、記憶があやしくなっていた。良く帰れたな。

この日は17545歩。


名古屋への慌ただしい旅(5)

2009年02月14日 17時00分35秒 | 飲み歩き・道外(東京以外)
さて、名古屋で酒を飲もう。まずは栄から伏見までぶらぶら散歩。目的地は16時開店、名古屋の名居酒屋「DH」だ。この店が開店と同時にあっという間に込むそうなので、遅れないように行かなくてはならない。



16時とともにどこからともなくオッサン達が列をなして店内に吸い込まれていく。私も負けじと約20番目位に店内に入った。「一人です」というと、テーブル席を指示される。ハッキリ言ってこの店、全員合席である。私の座った8人テーブルは、夫婦もの2組、その他の4人は全く知らない者同士なのだ。

酒の注文を取りに来てくれる間、小皿テーブルからおつまみを取ってくる。この店では大皿料理を一人用の小皿に取り分けた物が準備されており、それを好きなように取ってくるのだ(料金は皿の種類でわかるらしい)。他にガラスケースに入っている魚を焼く・煮る・刺身で、という注文もできるらしい。

まず私は穴子(多分)を細かく切ったものと蝦蛄ボイルを取ってきた。酒は賀茂鶴の燗である。一人で飲むにはこのつまみの量は非常にうれしい。また柔らかく燗のついた樽酒が合うなあ。周りにも初めてこの店に来た感じの人がいるが、見ているうちに流儀が分かってきて、次々につまみを取りに行ったり注文している(私は本とブログで学習してから来ている)。







かなり雑然とした雰囲気だが、これはこれで群衆の中の孤独という感じで悪くない。お店の人も細かく気を使っているし、これだけの大人数(20分位で1階数十席が満席)なのに、煙草を吸う人がほとんどいない。

追加で鶏肉・もつ・ごぼうと稚鮎甘露煮を行こう。これまたつまみにはもってこいだね。特に稚鮎が甘い味付けながら、ほのかな苦味が少しだけ感じられる。最後に鶏レバ煮。これがまたいい。ねっとりとした舌触り、ちょっとピリ辛にした味付けともに申し分ない。







ふだん私は酒を飲んでいるときも本を読んでいることが多いのだが、この店ではそれは何か違う感じがするな。周りの会話を何となく聞きながら、ぼんやり飲むのが正しい姿のような気がする。それから、一人飲みで肴を5品食べられるというのも嬉しいねえ。しかもこれで値段が2130円だ。またぜひ行ってみたいものである。

名古屋への慌ただしい旅(4)

2009年02月14日 15時02分22秒 | ART
ワイエスを見終わった後、「愛知芸術文化センター」内で2か所ほどサークル展を見たあと、迷っていたのだが「日展 東海展」を見ることにした。何で迷っていたかというと、1000円だからなあ(ドニチエコきっぷで100円引き)。



しかし、これまた驚かされることになった。とにかくレベル高いっす。会場はごちゃごちゃで見づらいったらありゃしないのだが、強烈にレベルが高い。次々繰り出される大作に打ちのめされる思いであった(私は画を描く人じゃないけど)。しかし途中で西田陽二の作品を見て我に帰った。大丈夫、決して負けてない気がする。

予想以上に時間がかかり今日はこの辺で。テレビ塔の4階ギャラリーをちょっとのぞき、ホテルにチェックイン。ホテルはテレビ塔のすぐ横にあるのだ。


→テレビ塔は登録有形文化財なのだ。


→名古屋は来年開府400年。歴史あるねえ。

名古屋への慌ただしい旅(3)

2009年02月14日 14時27分38秒 | ART
昼飯をすませ地上に出る。名古屋にもテレビ塔があり、栄界隈ではこれがランドマークになるので方角が分かりやすい。もっとも札幌市民としては、白いテレビ塔には違和感を感じる。



まずは徒歩で行ける愛知県美術館へ。「アンドリュー・ワイエス-創造への道程-」を見る。多分、好きな画家だよなあと思っていたが、やっぱり好きだ。ど真ん中ストライクに近い。



今回の展示だが、ワイエスの制作過程に焦点を当てており、デッサンから色ありの習作、そして本作へという展示構成になっているのだ。順番に見ていくと、だんだん世界が立ち上がってくるような感じがする。

彼の作品は取り立てて素晴らしい景色や傑出したものを描いているわけではないのだが、なぜか真面目に向き合わなくてはいけない気持ちになってくる。彼自身が非常に誠実に画に向き合っているのが感じられるのが一つの理由だろう。もう一つは、その世界が「浮かれていない、実体のあるアメリカ」だからかな。アメリカにもちゃんとしたところはあって、金融バカやローン(つまり借金)を組んでまで消費する消費者もいるのだが、おそらく質実剛健な人たちもいるはずなのだ。

それから彼の画は上手い。これが細部まで細かく描きすぎた無用の上手さではなく(そういうのも大好きなのだが)、必要にして十分に上手いのである。きっちり描いているところの絶妙の上手さと、割とおおざっぱに色をのせている所。実に気持ちの良い作品だ。

今回、彼の自画像もあったのだが、これがまたカッコイイのだ。1938年に描かれた自画像は、緑色の明るい色使いで顔も生意気な感じだ。しかし1944年に描かれたものはもう遠くを見るような眼になっている。この間に「人生の大部分は華やかなものではない」と気づいてしまった男のようであった。

さて、次は常設展だ。まず「近代の日本画-木村定三コレクションを中心に-」では小川芋銭の作品が中心。珍しい所では萬鉄五郎の日本画が2点あった。

「20世紀美術の展開 クリムトから桑山忠明まで」では有名どころはクリムト、ココシュカ、ピカソ、モディリアーニ、マティス、藤田など。目録を見るとトヨタ・東海銀行・中部電力から寄贈された作品があり、財界力の差を感じる。

「特集展示 奈良美智1991-2001」。奈良の作品が19点あり、ファンにはたまらないだろう。私は好きでも嫌いでもないので、「ふーん」という感じで見た。

「近年の受贈作品から 大森運夫/片岡球子ほか」。地元の画家富田弘一の「とこなめ」という作品が良かった。昔からの陶器の町が開発などで崩壊していく様子を描いたものだ。球子は面構シリーズ1点と裸婦2点。

最後に「特集展示村上華岳」を見る。「観音」という作品は彼らしい柔らかさがあり、「魔障之図」は三面鬼をさらっと描いて上手い。これも10点近く見ることができたのは、なかなか無いことだろう。このあと屋上の野外展示を見て終了。かなり充実した美術館だと思う。


名古屋への慌ただしい旅(2)

2009年02月14日 12時13分24秒 | 食べ歩き
さて、まずは昼食。名古屋めしには色々あって、何を食べるかが問題である。まだ本場で食べたことのないもの、という理由であんかけスパゲティの店「c」へやってきた。あんかけスパゲティはレトルトのソースを使って自宅では食べたことがあるのだが、果たしてどうだろうか。

開店と同時くらいに入り、季節のカキスパゲティなどに心を惹かれつつも、「ミラカンS」を注文。ミラカンとはウィンナー+野菜が乗っているのだが、名前の由来は名古屋の人のブログなどを見て欲しい。Sは「スナック」の意味で、少々ボリュームが控えめ。本日は16時から居酒屋に行かねばならないので、押さえているのだ。

もちろん麺は茹でてあるものを使っているため、すぐにミラカンが到着。「茹でてあるものを使っている」というのは悪口ではなく、あんかけスパでは当然のこと。その麺を(恐らく)炒めて、具を乗せて、あんかけ状のソースが添えられているのだ。



食べてみると…、ほう、辛味がそんなにない。以前食べたレトルト物はコショウの辛さがかなり強力な感じだったのだが、「c」はマイルド派に属しているらしい。しばらく食べてから、タバスコをかけてみたが、今考えるとコショウにすべきだったか…。量的にもほどほど(本来の私なら少ないのだが)で、まずは名古屋の味を堪能であった。