散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

倶知安と小樽

2004年11月21日 21時48分52秒 | 飲み歩き・北海道内
11月20日
倶知安に着き、初日の昼食はジャガイモ澱粉から作った「豪雪うどん」が名物の「MH」へ。私は豪雪うどんの「釜揚げ」を注文。茹で上げたうどんが湯の中に入っており、冷たいツユにつけて食べるもの。独特の透明感とコシのある麺に、甘めツユがピッタリ合い、味はなかなか。ただし量が少なくて腹が減りそうだ。他の人は、鍋焼きうどん、ラーメン、天ぷらうどん等。

所用が終わり、「レストランM」で1次会。一人千円の料理セットは、以下のような内容。
・生ハムサラダ
・豚天ぷら(空腹にピッタリ)
・イカゲソ天と鳥照焼
・コマイ(デカイ)
・豚キムチいため

若干、体育会系向けのメニューだが、空腹な我々は野獣のように、これらを片付けた(とってもお得で美味しいメニューだった)。追加注文で、鮭南蛮漬け、イカ焼き、イモモチ(旨い)、豆腐サラダ、ポテトフライ(ホクホク)と、北海道のイモ料理は旨いと北海道育ちの我々にも再認識させる料理であった。飲み物はビール&燗酒大量。

さて、宿泊場所に戻り、2次会。前回の倶知安に来た時に2次会の酒が足りなくなった反省から、ビール・ワイン2・ウイスキー・焼酎2・日本酒…と大量購入。しかし、昔ほどの元気もなく、かなりのメンバーが撃沈、眠りに落ちるのであった。

11月21日
翌朝、昨晩と同じ「レストランM」で朝食。ごはん、味噌汁、焼鮭、温泉卵、出汁巻き玉子、もやしのお浸し、ごぼう肉炒め、つけもの、塩辛、のりと、日本の正しい朝食フルラインナップである。旅行に出ると朝食が旨い。

所用終了後、京極温泉で湯につかり、昼食。私は温泉食堂のひなびた醤油ラーメンを食べ、サイダーを飲むのであった。

その後、小樽市博物館で「永倉新八とその時代展」、小樽美術館で「大月源二展」を見る。17時になり、おでんの「H」へ。酒・ビールと八角刺身、おでん(大根、団子、蕗、じゃがいも)を頼む。控えめに次へ。

いつものバー「A」へ。静かにジントニックを飲んでいると、踊りの師匠とお弟子さんの二人組みがにぎやかにやってきた。「私はいつもの青いのよ。ほら、色が素敵」と師匠。さらに私にも「おごるから注文しなさい」と声をかけてくれた。既に注文済みであったので、そのまま「ご馳走になります」とお願いすると、お弟子さんは赤のカクテル、私は黄色のカクテル(シャンゼリゼ)と、めでたく三色そろい、乾杯となった。

変な人に話しかけられると途端に機嫌の悪くなる私だが、天真爛漫なこの二人組みには嫌味がない。どうやら私も気にいられたようだ。「では、次はお師匠さんと同じで青いの頼みますから」と私も続けて注文。お二人の芸暦や、オレオレ詐欺に引っかかりそうになった話を聞きながら盛り上がる。

しかし、師匠82歳、弟子70歳は程ほどにご帰宅。店の前でタクシーに乗り込むのを見送ると、非常に嬉しそうであった。一人残った私はギムレット、もうひとつ何か(忘れた)を頼み、バーのマスターから「見送りに行って差し上げたので、とてもよかったです」と言われ、すっかり自分に酔う。

もちろん、酒にも酔ったため帰りのバスは殆ど記憶がないが、無事帰宅することはできた。

札幌市内のあちこちに行く

2004年11月06日 23時04分02秒 | 飲み歩き・その他札幌市内
私はこれまで、素晴らしいバー・居酒屋を発見して来たが、あまりにも色々な店に行くため1回切りという所も多い。勿体無いので、心に残る店を再訪することにした。

3年ぶりに南1西13の「Z」に行ってみた。前回は真冬の恐ろしく寒い日で客は私一人であったが、今回も一人である。本日も結構寒いので、燗酒でスタート。お通しは野菜の歯ごたえがとても良い筑前煮である。注文はまずタコ刺身。ゆでタコではない(冷凍はしてあったと思う)の味はなかなか。

客が一人で沈黙ぎみなので、本日のお勧め黒板に書いてあった店主の一言ニュースを元に、「ムネオ有罪判決ですねえ」と私から話しかけると、店主が北海道の不況をひとしきり嘆いてくれた。

続いて、鯖塩焼きを頼んだ所で年配夫婦連れの客が現れ、私も一安心である。その旦那の病気自慢(ガン、そけいヘルニア、etc)を聞きつつ食べる鯖には、カボスも添えられてあり、中々の味わいである。

最後に牛筋煮込みを注文すると、夫婦連れの奥様も同じ注文となった。店主が「うちの煮込みは評判良いよ、でもマズかったらゴメン」と訳の分からないことを言いつつ出してくれた煮込みは、八丁味噌と黒糖で味付けされているらしい、こっくりとした味だ。かなり甘目の味に一味唐辛子を効かせると、酒の相手には持って来いである。あっという間に食べ終えて、勘定。

私もお店の人の顔はうろ覚えであったが、相手も私を憶えてはいないようであった。ちょっとお母さんの元気が無いようであったが(道外出身で寒さに弱い人なのだ)、名店健在にほっとして次の店へ。

澄川のバー「S」(今は閉店してしまったようだ)。最近でこそ、すすきの以外の場所でオーセンティックバーが成り立つようになってきたが、数年前までは殆ど存在していなかった。そんな時代からひっそりと澄川で営業しているバーを4年ぶりの訪問である。

開店間もない時間帯であり、やはり客は私一人であった。まずはウイスキークーラー。ウイルキンソンのジンジャーエールはショウガ風味が刺激的である。続いて、ギブソン、ブルームーン。常連らしい女性がやってきて、少し緊張感が薄らいだ。

話を聞くと、マスターの中学校時代の同級生らしく、遠慮の無い会話で、段々盛り上がってきた。澄川在住らしく、近くのお店情報が話題になる。

「あの蕎麦屋、行ったことある?」
「あそこはありえないね。どうして潰れないのか分からない」
「そちらのお客さん(←私のこと)にも紹介するから、見てきて欲しい」

等と、とんでもない内容である。その店に行くのはお断りしておいたが、同窓会の3次会的雰囲気が漂う。

女性は「昔ねえ、もの凄く美味しいと思ってたラーメン屋さんがあって、でもご主人が死んじゃったのよ。でも、ずっと側にいたオカミさんが店を継いだから、行ってみたの。そしたら、信じられないくらいマズかった。何だか悲しくなってきて…」と続けた。

うーん、そういうもの悲しい話ってあるよな。そのラーメン屋さんもまだ健在らしい。ただ、出来てすぐ潰れる飲食店も非常に多いらしく、澄川には都心と違う何かが流れているのかもしれない。最後にオールドパルの苦い味でしめ、店をでた。名店健在+良い雰囲気を堪能することができた。