散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20080630最近読んだ本

2008年06月30日 22時07分36秒 | 読書
ボーナスが出た。1万円は飲食費、1万円は本代に使う予定。そういえば、ネクタイなどの小物を買わなければならなかった。

■「MORI LOG ACADEMY10」森博嗣
いつもどおり。

■「美味しんぼ 102」雁屋哲、花咲アキラ
「これが本当の○○だったら、今まで食べてきた○○は何だったんだ…」「1週間後に本当の○○を食べさせてやる」「まったりとしてそれでいて軽やかな…」「ぬう、主を呼べい!」等の数多くの名セリフを残してきたマンガだが、ついに親子が和解。でも最終回じゃないのだ。いい加減にせい!

以下、図書館の5冊。
■「東京怪談ディテクション」広坂朋信
伝聞ばかりで分析もなく…。まあ、紹介が中心の本か。

■「ことわざ捕物帖」笹沢左保
ちょっと昔風のことわざを肩の凝らない上手い文章で紹介した本。さすが笹沢さんだ。

■「「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い」山田真哉
30分くらいで楽に読めるから、まあいいのではないか。

■「「拉致」事件と日本人」井沢元彦
マスコミと一部文化人・政治家によって「拉致」の現実がずっと伏せられてきたという主張。私は子ども時代だったせいか、ものの見事に北朝鮮賛美報道とかを知らないんだよな。

■「イラク戦争の出撃拠点」山根隆志、石川巌
前半は何を言いたいのか不明。後半はいわゆる「思いやり予算」がひど過ぎる使われ方をしているという内容。それは良く分かった。

腹減った

2008年06月29日 14時35分14秒 | 食べ歩き
ギャラリー門馬付近には飲食店はおろか自動販売機すらあまり見かけない。どこで昼飯を食べようかと悩んでいたが、円山方面に下っていくと結構食べる所があるようだ。ずいぶん昔に行ったことがある、焼肉「H」に入ってみた。



うむ、昔とメニュー構成は変わらないようだ。石焼ビビンバセットというのを注文。ちいさなガラスポットでお茶がでて、サラダ、カクテキがでて、しばらくしてからジュージューと音を立てて石焼ビビンバが到着した。





スープを少しとコチュジャンを多めに入れて、激しくかき混ぜてから食べる。かき混ぜた後はあまりのお姿になってしまうので、写真は掲載できない。味はもちろんいうまでもなく、ナムル・キムチ・ひき肉・玉子などが渾然一体となり、熱々である。合いの手にカクテキをつまみつつ完食。



食後にアイスクリームもでて、このお値段では非常にお得感の強いランチであった。焼肉系の定食もちょっと食べてみたいと思う。


20080629ギャラリー巡り

2008年06月29日 13時21分00秒 | ART
今日は紙のめぐみ→門馬ANNEXの2箇所。

■紙のめぐみ「ホルストヤンセン展」。ヤンセンの銅版画は決して美しいものだけに着目したのではない、不思議さがある。紙のめぐみというのは手漉き紙専門店ということで、額装もまた見所である。普段工業的な紙にしか触れていないが、作品のベースになる紙について、もう少し意識的になっても良いなという気がした。

■門馬ANNEX「藤谷康晴展覧会 -白昼の神隠し-」。間違いなくある種の到達点に達してしまった凄みがある。もちろんその先に道があるのか、または違う道を求めるしかないのかは私には良く分からない。

作品を見て少しだけ高橋葉介を思い出したり、「北斎っぽい」と思った作品が「浮き世崩し」というタイトルであったり、過去の絵画やマンガがあって到達した地点であるとは思うのだが、それにしても他の追随を許さない所まで来ていると思う。

何か化け物のようなものを描いた大作では「クトゥルフを描かせたら世界最高かも」と思ったり、何気ない街角に見える「アンニュイタウン」に潜む、凍りつくような静かな恐怖感は、本当に素晴らしいものだと思う。

これからも継続して作品発表をしていくとは思うが、次は何を見せてくれるのか、非常に楽しみな作家の一人である。

飲んで食べる

2008年06月28日 22時16分21秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
今日はバリバリやりすぎた。まずは鳥やき「S」へ。



鳥正肉、ハツ、しいたけ、鳥皮、豚、つくね、レバを食べる。鳥正肉はもちろんだが、ハツも鳥のエキスたっぷり。豚はタレで食べるが、塩味の中にタレを混ぜるのが良い。レバのパーフェクトな焼き上がりも最高だったが、鳥皮がまたよかった。



美しさに思わず写真を撮ってしまったが、この形を見ただけで丁寧に手をかけてあることが分かるだろう。鳥皮はちょっと脂っぽかったりして微妙なものもあるのだが、これは脂っぽさを感じさせず、しかし歯ごたえと味わいは残っているのだ。

飲み物はビール、酒常温。2軒目はバー「n」へ。



1杯目は特製モスコミュール。あまりロングドリンクを飲まない私であるが、この店のモスコミュールは複雑な刺激があって美味しい。2杯目はそろそろ季節かいなと桃のマティーニ。あまり甘すぎない桃の香りがちょうどよい。

3杯目はワイルドターキーのシェリー樽仕上げ。シェリー樽由来の香りもしつつ、やはりワイルドターキーの味。いろいろとお祭りのバカ話をしつつ、次の客が来たのを期に腰をあげる。

CAI02に立ち寄って、「K」ホテルのバー「D」へ。1杯目はシーバスリーガルソーダ割りという大人しい選択。2杯目はマティーニにしてみた。

多分話をするのは始めてだと思うが、Yさんに昨今の札幌ホテル事情を聞いたり、私の持ちネタのバー話をする。3杯目にアラスカ+ライムのカクテルを飲み終了。西11丁目から二十四軒に移動、酒を購入して、カレー「K」へ。



カシミールのチキン野菜カレーというのを食べて終了。おっと意外と酔ってない。


20080627ギャラリー巡り

2008年06月28日 20時03分01秒 | ART
本日は天候も良く、近代美術館→三岸好太郎美術館→札幌市資料館→コンチネンタル→札幌市写真ライブラリー→ギャラリーエッセ→大同→STV北2条→時計台→道新→さいとう→スカイホール→さっしん→趣味の郷→アリアンス→CAI02の16箇所。



■北海道立近代美術館「ACT5展」。間違いなく必見の展覧会である。今回最も期待していたのが輪島進一である。私が見始めたバレリーナを描いた作品以前のものも見ることができた。なるほど、昔の作品では”音”を描こうとしているのかと思う。

最近の輪島作品は動きや時間の推移を描こうとしていると見ていたが、例えば「アパッショナータ第3楽章」はその極であると思う。ピアノを弾く人を描いているのだが、時の流れとともに手の動き、頭の動きを全て描き、実にめまぐるしすぎるほどの作品になっている。

また2006年の「フーガ」からは傾向が変わり、動きが止まっているように見える。それまで動きの動線であった”線”が、動きではなく人から人へと伝わる緊張感を描いているように見えるのだ。

それが明確になったのがモノトーンの「光へ」「楽屋裏にて」だろう。「光へ」は舞台へと動き出す瞬間の(静止した)バレリーナの姿が描かれ、「楽屋裏にて」は今まで踊っていたバレリーナが「ふう」と息を吐いて、止まった瞬間が描かれている。

実に興味深い輪島作品であったが、今回それにも増して私の目を引いたのは森弘志の「私は贈られました」シリーズだ。18枚の連作でリカちゃんの姿を描き、胸の所にリカちゃんのモノローグが文字で書いてあるのだ。画としての面白さとそのストーリー性に涙ぐみそうになってしまった。

モノローグではリカちゃんが買われてきた所から、長い間遊ばれ、(予想通りに)やがて箱にしまいこまれ忘れられてしまうというストーリーになっており、何とも言えない感情を呼び起こす。しかし、決してリカちゃんはそのことを恨んでもいないし、静かに受け入れているようだ。この作品を見た女子はもしリカちゃん人形を持っている人だったら、家に帰って押入れのおもちゃ箱を開けてみるのではないだろうか。

私はもちろんリカちゃんで遊んだことはないが、男子も人形遊びをしないわけではない。変身サイボーグやミクロマン、ジャンボマシンダー、超合金といったおもちゃを懐かしく思い出す人もいるだろう(話がずれた)。

会場でMさんと会い、輪島作品、森作品について話をする。周囲に美術の話をする人ってほとんどいないので、非常に楽しい。

■三岸好太郎美術館「三岸好太郎の世界」。三岸節子の「花・果実」が面白い。その後の無駄がなくなって完成されていく世界とは違って、ワイルドさにあふれている。スカーフ? の色彩が絶妙である。

■ギャラリーエッセ「佐渡富士夫展」。確かコンチネンタルギャラリーで見たことがあったかな。木のボードの表面に小さな円形を残しつつ、木肌のように彫り上げて着色した抽象彫刻。見入ってしまう形をしている。

■大同ギャラリー「4つの世界の物語」。これほどまでに拮抗した4人のグループ点というのは嬉しいものだ。ミクニキョウコは色調の大変落ち着いた「名前のない場所」という犬を描いた作品がよかった。岸本春代は「July」というちょっと怖い女性像が目を引く。ちょっと上手すぎるのではという描写と、メリハリの効いた色調が特徴的だ。

河野満美子は円形のパステルカラーを配して、懐かしい感じの「くさはま」が面白い。水戸麻記子は水戸さんの酒飲みマインドが爆発した「遊民街で会いましょう」が良い。札幌にもこういう場所、無いものだろうか。

■STV北2条「田部隼夫 金属造形展」。色々と面白い形が見ることができる。

「わーい! わーい!」


■時計台ギャラリー「工藤悦子個展」。ダイナミックさと繊細さを兼ね備えた、素晴らしい作品だ。近くによって見ても、筆運びが実に細かくパーフェクトと言うしかあるまい。しばらく青の寒色傾向の作品ばかりであったが、今回は暖色傾向の作品が登場した。

■スカイホール「第9回グループ環 絵画展」。実に手だれの作品が集まった。中村哲泰の「飛行機雲」が面白い。ひし形の不安定なキャンバスに、奇妙に歪んだ空と飛行機雲と大地が描かれている。

■CAI02「Hiroshi Takeda solo exhibition 10th year」。2軒ほど飲んだ後、夜になってから行ってみた。初日なので、パーティーっぽい感じ。「necklace_080601」という作品は真っ白なキャンバスにネックレスを思わせる形に絵の具を垂らしている。

中華料理店と寿司屋でオムライスを食す

2008年06月28日 13時04分02秒 | 食べ歩き
近代美術館から歩いてすぐの中華料理店と寿司屋が合体した店「Y&K」へ行く。そんな店で迷ったすえに頼んだものがオムライス…。お前は子供か。

オムライスも最近のオムレツ乗せ+ソースかけ形式ではなく、薄焼き卵でチキンライスを巻き、ケチャップをかけたものだ。中華スープもついてきた。ちょっとくどくて、これがいい。

ところでこの店、夜の宴会はそうとう豪華だそうで、一度は行って見たいと思っているのだ。

雑談をしない

2008年06月27日 22時46分31秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
メモがわりに。

会社の会議室にて飲み会。仕事中の私はまず雑談というのをしないので、こういう場面での話題の下らなさには驚かれることが多い。

2軒目はビールを主に出す「B」へ。ハートランドとワインを大量に飲み泥酔。つまみはソーセージと、この店名物の油蕎麦もちょっとだけ食べた。

学生のジャズバンド

2008年06月26日 21時42分21秒 | 飲み歩き・琴似界隈
今日も仕事は早く終わり、琴似のバー「R&R」へ。

いつものエーデルピルスを一杯。今日の展示は「佐々木花菜写真展」だ。写っている人の顔が全て色塗りされている、変な写真。こういうのはどうもなあ…、と思っていたのだが、店のマスター曰く。「会った人にお願いして顔を塗らせてもらってるらしいですよ」とのこと。それを聞いて俄然面白くなってきた。

仲間内でモデルを募っているのかと思ったら、見知らぬ人にお願いしているのだ。顔を塗るまでに一体どんなやりとりがなされるのか、非常に興味深い。「普段の顔は社会的な仮面をかぶっているので、逆にこれが素顔だっていうことなんだそうで」とマスター。なるほどね。

そうこうしている間に、ミニライブが始まった。ピアノ、ベース(コントラバスみたいなでかい奴)、ドラムの3人でのジャズバンドだ。子どもみたいと思ったが、大学生らしい。今日はいつの間にかライブ目当てらしい客も増えており、それがみんな学生っぽい。珍しくも店内最年長になってしまった。

さてこのジャズバンドはいかにと思ったが、結構上手い。私はそれ程ジャズを聴くほうではないが、破綻なく問題なく聞ける。というより、むしろほめていい部類に入ると思う。途中チックコリアの曲をやっていたのだが、混沌としたエネルギーのある感じが良く出ていたように思う。

約40分で終了し、挨拶に回るメンバーに「ぜひバンド活動を長く続けてください」とお願いしておいた。ああ、オレってオッサンだな。

その後、恐らく写真展の主から「感想ありがとうございました。今度ぜひ顔を塗らせてください」とお願いされた。この人がまた可愛い人で、すっかり出来上がっていた私は(マティーニオンザロック3杯)、一押しされれば顔を塗らせていたに違いない。

200680625最近読んだ本

2008年06月25日 23時15分14秒 | 読書
■「宇宙への序曲」アーサー・C・クラーク
1951年出版の月へ向うSF。非常にしっかりと書かれているが、夢がない気もする(再読)。

■「グランドバンクスの幻影」アーサー・C・クラーク
2012年にタイタニック引き揚げにチャレンジするというSF作品。前半のプロジェクトっぽさがクラークらしい気もするし、エピローグの数ページがまたクラークの面目躍如(再読)。

以下、図書館の5冊。
■「男の作法 ビジネス編」山武也
12年前にしては随分喫煙マナーに厳しい本である。カクテルのオリーブは必ず最後に食べるべし、というのは大きく間違っている。

■「ダヤンのお祭りの本」池田あきこ
ねぷた祭り、御柱祭、三社祭を巡った話。私は青森のねぶたしか見たことがないが、これがちょっと想像を絶するほど皆さん熱くなるのだ。地元の方にぜひ参加するように勧められて「いやー、ちょっと」と断ったところ、信じられないという顔をされたものである。

■「「子守唄」の謎」西舘好子
「寝ないと○○しちゃうぞ」または「○○が来るぞ」という脅し歌の系統と、「良く寝たら○○をあげよう」というご褒美歌の系統がある模様。もちろん、貧しい地域に脅し歌が多く、温暖な地域にはご褒美歌が多いようなのだ。

■「「学校の怪談」はささやく」一柳廣孝
一時、非常にブームになったが、現実の学校で悲惨な事件が起きるようになってから衰退したようである。私の小学校も元は防空壕があったところだという話があり、トイレの怪談はあった記憶がある。

■「図解でよくわかる自衛隊」志方俊之
自衛隊は結構強力な軍隊であるが、最悪のことを考えると不足しているのだろうなあ。一般に初回は攻撃側が有利だしな。

驚くような虹

2008年06月24日 20時02分53秒 | 飲み歩き・すすきの界隈
夕方外に出ると、ビルの合間を縫って地平線から地平線へと半円形の虹が見えた。ウィニング・ザ・レインボー(copyright「リングにかけろ」)級の凄い虹であった。

歩いてすすきののバー「C」へ。6月中にサントリーモルトラリーを達成してしまわなければなるまい。これは指定のウィスキー6種とお店のお勧めウィスキー2種を飲むと、ウィスキーの樽材を使用したペンまたは印鑑がもらえるというものだ。

普段の私はこういうものに挑戦しないのだが、何となく6杯までは飲んだので、達成しなくてはならない雰囲気になってしまった。ということで、1杯目は白州のソーダ割り。2杯目は山ストレート。これで見事ラリーをクリア。

達成記念に3杯目はスモーキーマティーニを飲んで帰宅。

20080622最近読んだ本

2008年06月22日 22時25分58秒 | 読書
また今日一日ダラダラとすごしてしまった。有意義な休日を過ごすためには、もう少しコンディションを整えるようにしなければなるまい。

「酒のほそ道23」ラズウェル細木
マンガである。

以下、図書館の7冊。
「昭和こども食べもの図鑑」奥成達、なかたはるみ
登場した中では家庭で作るドーナッツが懐かしいなあ。思えば私の父親が食べ物に関してストライクゾーンが狭く、そのために私は好き嫌いが多かったような気がする。

「昭和わんぱく遊び図鑑」佐伯俊男
意外に知らない遊びが多い。思い出して非常に懐かしかったのは、鉛筆を紙に立て、鉛筆の後ろを指で押しだして線を伸ばし、陣地を確保していく遊びである。

「大江戸料理帖」福田浩、松原庄平
なかなか小粋な料理が多くて、こういうのは東京の小料理屋で食べられるのかなあ。札幌の居酒屋とかではお目にかかったことがない。一番インパクトがあったのは、精進鮑というものだが、何と松茸で作るのである。贅沢品だ。

「お雑煮100選」文化庁
思ったよりバラエティが多い。有名なあんこ餅雑煮の他に、とんかつ雑煮というのもあったぞ。北海道は移住元の影響を受けていることが多く、地域的に明確なカラーがないのであまり面白くない気もする。私の家では醤油味のすまし、角餅を焼いて入れるもので、他の具はかまぼこ、鶏肉、青菜というところか。

「迷宮レストラン」河合真理
過去の有名人の食卓を再現したもの。実際に食べたいというより、読み物として楽しむような感じかな。

「韓国全土色街巡礼」リチャード起亜
かなり大きな駅前のデパートや一流ホテルのすぐ裏にも色街があり、日本よりも密度が高いような気がする。という札幌もロビンソンのすぐ裏がそうだったりするのだが。

「下町残照」村岡秀男
東京の普通の住宅や商店の写真を載せた本。昭和末期頃なので、今となってはかなり姿を消しているのであろう。私にとっては商店の店頭にある自動販売機が懐かしい機種で嬉しかった。

20080621ギャラリー巡り

2008年06月21日 16時46分26秒 | ART
今週は水曜日に回ったせいもあり、富士フィルムフォトサロン→大同→市民ギャラリー→ユリイカ→ARTスペース→NHKの6箇所。

■富士フィルムフォトサロン「北海道を発信する写真家ネットワーク展」。戸張義彦のモノクロ写真が印象的。無言なのに雄弁な感じがする。海岸に透明の物体が転がっているのは流氷か? クリスタルが転がっているかのような不思議な印象であった。

■市民ギャラリー「全道展」。今回の私の収穫は會田千夏の「train2008.6.11」だ(作品名の日付はうろ覚え)。大変好きな作家であるのだが、ここ数年はちょっと新しい展開が見えないものかなあと、やきもきさせられていたのだ。しかし今回の作品を見て大興奮。「katarijima」の延長線上ではあるが、何とも表現しがたい緑と紫色の森(島?)。その上に小さく建物群が見える。私には非常に新鮮に感じられた。個展やってくれないかなあ。

その他の方の印象を。相変わらず面倒で作品名は不明。
池田宣弘:海岸の巨大岩のようなものに、動物の顔が浮かぶ。抽象画のようでもある。
板谷諭使:キリン+クジラのようなほのぼの生物を描いて、見所あり。
千葉加菜子:「金魚」という作品で大きな女子の顔。金魚の魚眼で見た光景であろうか。
西村徳一:蛇のようなタンポポの綿毛のような不思議な物体。
長谷川忠男:曇り空に不等辺四角形の浮かぶ不思議に静かな情景。

畠山桂子:バレリーナが体を休めているのだが、ユーモラスな情景。
羽山雅愉:北海道の冬の情景。昔の木の家が懐かしい。
松田節子:何だか凄い迫力の家で、絶対に入りたくない(生きて出られない感じ)。
森弘志:リカちゃんの顔4様。あるいみ典型的な女性の顔という気もする。
輪島進一:やっぱこの人凄いわ。近くで見ると細いペンで無造作に描かれているのだが・・・

伊藤倭子:花瓶に花という好きじゃない系統の版画だが、何だか落ち着いた所が良いのだ。
和田裕子:こちらも童話的な花なのだが、もう描かれるものに関わらず好きなタイプということなのね。
岡沼淳一:気持ちよいカーブとリズミカルな彫あと。
川上加奈:物語を感じる人物造形で面白い。
橋本諭:タイトルは「沈黙」ながら、背をそらせつま先立った凄い勢いである。

ギャラリーを十数か所回る時に「全道展」のような出展数の多い展覧会があると辛いのだが、今日はゆったりしたスケジュールなのでじっくり見ることができた。

20080621最近読んだ本

2008年06月21日 12時42分37秒 | 読書
「暗黒星通過」ジョン・W・キャンベル
キャンベルがこんなライトなSFを書いていたとは(再読)。

「渦状星系の深淵」ポール・クック
人類の版図に突然謎の生物が現れ大暴れ。特殊な最終兵器分子破壊銃でしか倒せないのだ。一体なぜ突然生物が出現したのか、またその目的は何か。ミステリーっぽさもあるが、マンガチックな所もある(再読)。

「光の使者」ポール・クック
地球に到達した異星人のものらしい種子からアルファ波がでて、人類は幸福感にとり付かれる。その結果として文明は崩壊。残された月基地のメンバーが地球防衛に立ち上がるが・・・(再読)。

「鬼平犯科帳19」池波正太郎
再読。

「アンドロイド」エドマンド・クーパー
冷凍状態で150年後に目覚めた主人公。人類は安易な道を選び全ての職業をアンドロイドに委託していた。人間の生き方に考察を向けた、なかなか思弁的な作品(再読)。

「アンドロメダ病原体」マイクル・クライトン
今となってはありきたりな病原体感染物である。老人と赤ん坊の二人だけが病気を生き延びた理由も浅い。しかしスリリングさはクライトンの上手い所だ(再読)。

以下、図書館の2冊。
「大和魂」赤瀬川原平
日本人の心理に関して考察した本。「日本人は土足に抵抗感あり」というのは確かにその通りで、私はギャラリー巡りをする時でもミヤシタとテンポラリースペースでは「本当に良いんだよね」とちょっと思ったりする。

「その日の結論」赤瀬川原平
何となくなエッセイ。