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お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

得度 その2

2006年10月22日 | 仏教
 得度習礼の日程は

 5:45から始まります。掃除、班ごとの点検、勤行(朝のお参り)、朝食 9:00から昼食をはさんで、16:30まで講義 その後、日没勤行、夕食後課題テスト、20:00就寝勤行、もし、翌日の勤行当番に当たっていたら、それから、勤行作法の役割分担をして、練習特訓が22:00ぐらいまで、バタバタ入浴、23:00消灯です。
 早朝から夜遅くまでトイレにゆっくり入る間もないくらい時間に追われます。しかも緊張の連続です。
 食事は普通食ですが、食事中おしゃべりは、厳禁。食べるのが遅い私は、少量にしてもらい、それでも必死に急いで食べる。

 1時間ほどの勤行の間、ビシッと正座を続けます。毎日何回も長時間の正座は、かなりつらいものです。勤行当番がモタモタして、指導官から注意、やり直しを命じられると、一同、足の痛みに耐えながら、恨みがましい視線を送ります。
 特に体格のいい方は、モロに体重が足にかかり苦行のようです。正座に慣れない若い女の子で泣き出す人もあり。
 それでも現在の研修道場は、エアコン完備、講義は椅子席だから、私が得度に行った頃より、ずいぶん楽になっていると思います。

 こうして、男性は剃髪式。10日目夕方、本山で感動の得度式を受け、僧侶となります。最終日、本山で毎朝つとまっている晨朝に参拝、僧侶として一同お勤め、親鸞聖人の墓所である大谷本廟へ参拝。西山別院に戻って解散となり、それぞれ娑婆世界へと戻って行きます。

 解散後、私服に着替えることは許されず、僧侶の姿のまま帰宅することになっています。私は、黒い衣姿で佐賀まで新幹線、長崎本線特急乗り継いで帰る勇気がなかったので、研修道場入所前一泊したホテルで着替えさせてもらい、帰路につきました。

 わずか11日間の研修ですが、とても濃密な時間です。大変と言えば大変なのでしょうが、私は、ある面、楽でした。
 煩わしい日常を離れ、志を同じくした仲間と、仏さまのことだけ考え、言われるままに行動していれば、よいのですから。腹が立つこともないし、悲しいこともないし・・・

 自分の心の安住に関して言えば、この煩わしい日常生活に生きてゆくことの方が、難行・苦行だと思います。

 


 

 

 
 
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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (維真尽)
2006-10-22 19:45:27
凡人の私は、

あまり深く考えないで

Let it be.....



着替えないで帰るのは、よく分かります.

でも、我々が、新幹線に作業服でのる

のとは、レベルが違いますよね



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Unknown (ごーはらとくしょ)
2006-10-22 22:29:52
得度習礼、教師教修。

ともにしんどかったけど、いい経験だったし、本当に濃密な時間でした。

僕も得度のときは講義全て正座。

帰りは京都駅のトイレで着替えたような気がします。

あの頃は布ほう姿で外を歩くのが恥ずかしかったですが、

いまではそうでもなくなったように思います。

少しなりとも、僧侶としての自覚がでてきたのかも(笑)

今年3月の教師のときも人数多すぎて、半分くらいの講義が正座でした(>_<)



長々と失礼しました。

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Unknown (法専寺)
2006-10-23 10:21:36
 ごーはらとくしょ さん、ようこそ。コメントありがとうございます。

 私は得度の時より、教師教修の時が楽でした。得度の時みたいに怒鳴られないし(笑)

 それに、勤式の方々が、たくさんお出でていたので、彼らに導師や会係りしてもらい、彼らにつられて、自分も声明が上手になった錯覚しつつ、のんきにお勤め済ませました。



 とくしょさんは、ますます研鑽なさっているので、資格だけはとったものの、オバサンど素人僧侶の私に、いろいろ教えてくださいね。よろしくお願いします。

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