お寺のオバサンのひとりごと

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冥福を祈る

2008年10月16日 | 仏教
 お悔やみの時、そう述べる言うのが、常識のように使われる言葉が「ご冥福を祈ります」

 「冥福を祈る」は、「冥土での幸福を祈る」ってことですよね。

 「冥土」は(広辞苑によりますと)「死後の霊魂が迷い行く道。また、行き着いた暗黒の世界。黄泉」

 くりかえし、くどいようですが、浄土真宗では、阿弥陀如来の本願力によって、仏さまの心をいただいて、生きていた者は、亡くなると同時に、悟りの世界に生まれて仏と成る 教えです。

 悟りの世界(浄土)は、智慧の光で燦然とかがやく、明る~い世界

 阿弥陀仏の本願力で、煩悩の人間界から、悟りの浄土へ、ワープ、一っ飛び
 暗い冥土で彷徨っているヒマはありません。

 「冥福を祈ります」は、
 「あなたは、暗い冥土でウロウロしているだろうから、少しでもマシなように、私、あなたの幸せ祈っているわ~
と、言うことであって・・・

 智慧の仏と誕生された故人に対し、ていねいどころか、極めて失礼な物言いなのであります。

 今後は「冥福を祈ります」でなく「哀悼の意を表します」を使ってくださ~い。

 

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2 コメント

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ポロッ (ふくろう)
2008-10-16 18:45:42
また、一枚、眼からうろこが落ちた音です。
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Unknown (法専寺)
2008-10-17 08:48:50
ふくろうさん、

ありがとうございます!

弔電でも、弔辞でも、あるいは、有名人の訃報を伝えるニュースキャスターも・・・
「冥福を祈る」が「故人に対して追悼の意を表す最上のお悔やみの言葉」だと誤解されているようですので・・・
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