goo blog サービス終了のお知らせ 

事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

給食費立替

2010-08-05 | 学校事務職員

給食費滞納立て替え分返金へ

中国新聞2010年7月14日(水)中国新聞

 児童・生徒の給食費の出納をしている福山市学校給食会(会長・吉川信政教育長)は13日、これまで校長が個人的に立て替えてきた給食費の滞納分を給食会の会計で処理する方針を決めた。滞納額はこれまでは明らかになっていなかったが、市教委は6月、約200万円の滞納額の大半を校長個人が立て替えている実態を初めて公表していた。

 給食会の事務局を務める市教委が、13日に市役所で開いた評議員会で方針を伝えた。出席した校長、PTA会長たち約30人も同意した。対応は今年4月以降の分が対象で、既に立て替えられている滞納分を学校を通じて返金するという。

 市教委は6月、2009年度分の給食費滞納額を独自調査した結果を初めて公表した。滞納額は幼稚園19園、小学校78校、中学校8校の計105施設で計約200万円あった。滞納額は、ほとんどを校長がポケットマネーで負担しており、約30万円を立て替えていた校長もいたという。

 市教委は、各校が保護者から給食費を集めて給食会へ支払う仕組みは変えないが、滞納分は給食会の会計で処理するように変更。あわせて滞納世帯には学校や市教委が納付を求めることにした。

……学校事務職員なら、この福山の事例に驚く人はいないと思う。ことは給食費だけでなく、学校徴収金すべてにおいて行われていたに違いないし、調査にマジで本当のところを回答したかも疑わしいので、立替の額ははるかに大きくなるはずだ。そして、ポケットマネーでの穴埋めは、おそらく数年前まではほとんどの学校で行われていただろうから。

 むしろわたしが驚いたのは、公的な調査に立替という一種の不正(もちろん、不正です)をやっていることに素直に回答した学校がこれだけあったということ。それだけ、もうにっちもさっちも行かない状況になったということだろうか。

 福山市がとった措置はもちろん正しい。そうでなければならないと思う。おそれるのは、これまでの立替が本当にポケットマネーだったのかということだし、それが事実だとすれば、会計に対する諦念は深く、決算の公開についても「どうせこんなの……」と事務職員は考えていたのではないかということだ。わたし?ノーコメントです(T_T)

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本の警察~その33「巡査の休日」 佐々木譲著 角川春樹事務所

2010-08-03 | 日本の警察

475841145x その32「踊る大捜査線THE MOVIE3」はこちら

強姦殺人犯のストーカー鎌田光也は村瀬香里のアパートに侵入。警護に当たっていた小島百合巡査が取り押さえ逮捕する。だが、鎌田は入院治療中に脱走し行方不明となってしまっていた。1年後、脅迫メールが村瀬香里へ届き、再び小島百合は警護を命じられる。必死の探索にもかかわらず、小島たちを嘲笑うかのように何度も送られてくる無気味なメール。犯人はどこに潜んでいるのか? 「笑う警官」、「警察庁から来た男」、「警官の紋章」に続く、大ベストセラーの北海道警シリーズ、待望の第四弾!
(角川春樹事務所サイトより)

道警シリーズ最新作。今回、「笑う警官」であれほど活躍した佐伯はほとんど何の動きも見せず、すっかり小島百合の引き立て役。同時多発的に事件が起こり、佐伯のチーム(ですら今はないのだが)がどう対処するか、が基本線になってこのシリーズは続いていくのだろう。

わたしはよさこいソーランなるものが大っ嫌いなので(考案者も)、あれが舞台になっているのはちょっと不満。自衛隊員の退役後のあり方など、あいかわらず地道な情報小説でもある。“休日”に巡査たちが何をするか、佐伯たちがそれぞれ“らしい”過ごし方なのがうまい。

次回は今野敏「同期を。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

わたし怒ってます~阿久根PART15「副市長」

2010-08-02 | 公務員

PART14「市長派」はこちら。

【専決処分】

地方議会はその地区で唯一の立法機関だが、常時開催されていないため、地方自治法179条は、議会が議決すべき事案を、首長が議会に代わって決めることができると規定。

(1)出席議員が定足数に満たず議会が成立しない

(2)緊急を要し議会を招集する時間的余裕がない

(3)議決すべき事案を議会が議決をしない

などの場合に限り、議会に諮らず条例を定め、予算を決めることができる。首長は専決処分した事案を次の議会で報告、承認を求めなければならない。

阿久根市長 専決処分で副市長を選任

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長は25日、愛媛県警の裏金問題を内部告発した元巡査部長の仙波敏郎氏(61)を、専決処分で副市長に選任した。

 市長は議会を開かず専決処分を続けているが、副市町村長の選任について、地方自治法は「議会の同意を得て選任する」と規定。今回の案件は専決処分の対象外とされており、選任は論議を呼びそうだ。一方、仙波氏は毎日新聞に対し、竹原市長に議会を開くよう求めるなど、市長に是々非々の構えで対応する考えを示した。

 仙波氏は愛媛県警地域課鉄道警察隊の巡査部長だった05年、県警の裏金問題を内部告発。報復人事で精神的苦痛を受けたとして提訴し、08年、県に100万円を支払うよう命じる高松高裁判決が確定した。09年春に定年退職後は、全国で裏金問題を告発する講演活動を続けている。

 仙波氏によると、7月11日に群馬県内で竹原市長と会い、就任要請を受けた。裏金問題の追及などを評価した様子だったという。仙波氏は31日に阿久根入りし、8月2日に就任会見を開く予定だ。

【馬場茂、福岡静哉】7月25日 毎日新聞

「日本の警察」シリーズ、特に北海道警の稲葉事件関連でお送りしたように、警察の裏金に関する闇は深い。巡査部長として内部告発した仙波氏の勇気は素直に賞賛できる。ただ、是々非々の対応が竹原市長に対してできるかは微妙なところではないだろうか。

 竹原市長としては、不在の教育長の代理として自前で職員を採用したのと同様の措置だと考えているに違いないし、行政というものへの嫌悪感を共有できる人材として一本釣りしたはず。

 副市長として、しかしここは考えどころではないか。一種の正義感から就任要請を受諾したのだとしても、その過程が“専決処分”であり、およそ法の精神から外れている。そんな位置から、はたしてどれだけのことができるだろう。

 竹原市長への熱狂は(わたしのブログへの投稿でもおわかりのように)、彼を“支持”しているのではなく、単に“溜飲を下げたい”層のものなのに。それに第一、この案件を竹原市長が議会に『承認を求める』かすら危ういではないか。

PART16「旧制度」につづく。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

龍馬伝~第31話「西郷はまだか」

2010-08-01 | テレビ番組

Kamikawa02 第30話「龍馬の秘策」はこちら

前回の視聴率は17.9%。復活しておる。ほんとに視聴率はよくわからん(笑)

とか言いながら、わたしだってどうしてまた「となりのトトロ」を観てしまい、またしても涙しているのかもわからん。ここにきて20.2%とは。なによりも、北林谷栄の追悼としても機能していたのだけれど(あの、おばあちゃんが深々と頭を下げる所作だけでも泣けます)。

さて、いよいよ坂本龍馬の最大の事業、薩長同盟への動き。え?こんなに簡単に実現しちゃうの?と思ったらさすがにそうはいかなかった。

福田靖らしく、図式的(逆にいえば視聴者にわかりやすい)な脚本が炸裂しているのだけれど、いくらなんでも直球すぎる交渉術なので苦笑。

戦争や革命の背景には確実に経済のコンフリクトがあり、だから戦争や革命の勝者になろうと思えば“資本の投下先”として有望だと思わせる手練手管が必要。

薩摩と長州はそれをわかっていたわけだし(たとえ一部だとしても)、もっと重要なのはその考えを推し進めるだけの経済力があったということか。

中岡慎太郎役で上川隆也登場。この人の人気って何なんだろう。もう一歩脱皮するためには、極端に邪悪な役を経過するべきだと思うのだが。

ということでわからないながらも今回の視聴率は18%と読みました。だって“隠密”なんてもんがまだ健在だったってことは、龍馬伝が時代劇だってことを思い出させてくれましたし(笑)

第32話「狙われた龍馬」につづく

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エコカー補助金

2010-08-01 | 社会・経済

トヨタ:2割減産へ エコカー補助終了、反動見越し

Prius02  トヨタ自動車は、10月の1日当たりの国内生産台数を9月の計画より2割減らす方針を固め、主要部品メーカーに通知した。

政府のエコカー買い替え補助金制度が9月末で終わることから、国内販売の反動減を見越して生産を抑える。

 トヨタの国内生産は政府の新車販売支援策や景気の持ち直しで回復基調にある。補助金制度終了前の駆け込み需要も想定し、9月の1日当たり生産は1万4000台を計画している。これを10月は1万2000台を下回る水準にする。1万2000台割れは09年7月以来15カ月ぶりとなる。受注残を抱える
「プリウス」などを除き、大半のエコカーが減産対象となる。

 ただし補助金打ち切りに伴う反動減は当初から想定しており、11年3月期の国内生産計画は320万台のまま変更しない。
【宮島寛】毎日新聞

……ついに終了かぁ。結局わたしはこの制度を利用することはなかったけれど、結果は大成功だった。「減税!補助金も」と連日けなげに告知したこども店長は、きっと時代の顔ということになるはず。

 成功、と無邪気に総括できる話なのか?という論議はもちろんあるだろう。なんで自動車業界だけが公費をジャブジャブ投下されるんだ、とか、エコカー優遇とはいっても、自動車自体が反エコじゃないかとか。

Fugahybrid01  ごもっとも。でも、住宅減税はダラダラとやめられずにいるのにくらべ、景気対策としてはまともな方の政策だったし、自動車関連の環境対策は劇的に進んだ。フーガ(日産)クラスの燃費がリッター15㎞(ハイブリッド)なんてちょっと前なら考えられない数字ではないか。

 はたしてハイブリッドが過渡的な徒花でおわるのか、電気自動車がどれだけ、そしてどの時点で爆発的に普及するのか、わたしなどには予想もつかないが、ひとつだけ確実に言えることがある。この制度のおかげで、業界の在庫処分は確実に行われたはずであり、もしもそれさえ計画的にできず、制度の延長を“おねだり”するような企業があったとすれば、その企業には早々にご退場いただきたいものだと。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする