第36回「武士の鑑」はこちら。
サザエさんのお話であったこの大河が、一転してゴッドファーザー、いやむき出しにマクベスを引用することが明らかになった回。
マクベス夫人はもちろん宮沢りえ。夫の北条時政(坂東彌十郎)をそそのかし、鎌倉殿の拉致、そして平賀朝雅(山中崇)への権限委譲を迫れと。このドラマのなかではどう考えても無理筋。協力を求められた三浦義村(山本耕史)が、腹の底でせせら笑っているのがわかる。
決行の日。時政は息子と娘たちに会いに行く。磯野家のお茶の間のようなやりとり。そのシンボルが「オンベレブンビンバ」という意味不明な言葉だ。ちゃんと由来があったのにとっくに忘れてます(笑)。
陰鬱な回になることは当然なので、やはり三谷幸喜はコミカルに装って見せている。大河ドラマ史上これほどふざけたタイトルがあっただろうか。そしてこのフレーズですら泣かせのツールにするのだ。
時政の企ては、三浦義村が北条義時(小栗旬)に内通していることや、平賀自身が「そんなの受けるわけない」と拒否していることからも絶望的であることがわかる。そして、時政もそのことを承知していたと。
このお話は、りくという時政の妻が激しく魅力的でなければ成立しない。
宮沢りえ。
この人がいてくれたおかげで日本の芸能界がどれだけ救われたことか。
圧倒的な美貌。CMで人気が出てから、とんねるずの番組で「ざけんなよ」と放つ奔放ぶり。衝撃のヌード写真集、「たそがれ清兵衛」「湯の沸かすほどの熱い愛」……すべてこの美貌があったからこそ成立している。ただねえ、この人は男の趣味が。あ、余計なことでした。
今のダンナさん、元アイドルではありますがお芝居うまいですよ。舞台中心なのでなかなか見る機会ないですが。
森田はいいんですよ(知り合いじゃないけど)。
その前の遍歴がなあ。
ああ死ぬまでに一度でも生の宮沢りえに会いたい。