園芸エッセイ「太陽がもったいない」でうならせてくれた山崎ナオコーラの新作。なんとサボテン小説でしたっ!
長い時間をかけて成長するサボテンは、その成長点ですべてのエネルギーを消費するわけではないらしい。そのために異様な姿をとることがあり、そしてそれも個性として賞揚されている。
登場人物たちにしても“それもありじゃん”という展開が続々と。処女のおばあちゃん、ひきこもり、さよならを言えない男、なんか違うと思いながらも会社にからめとられる父親……それも、ありじゃん。
挿入されたサボテンの写真がいずれもすばらしい。山崎のことだから、この写真が先にあってストーリーがあとになったかもしれないと夢想。ありじゃん。
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