事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

八重の桜~第四十五話「不義の噂」

2013-11-10 | テレビ番組

20697 第四十四話「襄の遺言」はこちら

前回の視聴率はついに10.0%まで降下。これまで、視聴率のデータはビデオリサーチ社のサイトでチェックしていたんだけど、もうドラマ部門のトップテンからも外れています(ここに入るといかにもリサーチ的アンケートを要求されるので気をつけてね)。

妻は「日本シリーズのせい?でもBSや再放送があるじゃない」その部分はカウントされないんだということが不満のよう。横綱である大河ドラマはそこを受けとめなくては。

新島八重の生涯で、この部分をこなすのは至難の業であろう兄嫁放逐の回。どう転んでも視聴者どんびき。考えようによっては、だからこそ脚本家の腕の見せどころ。で、きわどい出来です(笑)

時栄の不義は、山本家と同志社にとって大きな打撃。なにより覚馬と時栄の娘、久栄にとってつらい。だからこそ八重が時栄をわざと激しくなじり、時栄は前妻への嫉妬をあからさまにすることによって……アクロバットだなあ。

よく考えてみれば、この理屈は同志社存続と山本家の体面のために二十年も覚馬に仕えた“嫁”を使い捨てにしたことと矛盾はしない。45分間はうまく騙しおおせたと言えるかもしれない。だいたい、キリスト者として個人の幸福を追求することと矛盾する主張を、当の主人公が言わざるをえないのだからハードルは高い高い。

それはしかしかまわない。問題は、このアクロバットをドラマが支えきれていないことの方だ。時栄の「生身の女」であることの艶めかしさは谷村美月がうまく演じている。でも、久栄の方はどうだろう。明らかにミスキャスト。母の不倫を糾弾するには、無垢な娘性(ほんとにこんな言葉はないです)に欠けている。谷村美月とほぼ同級生である門脇麦のキャスティングは、お好きな方にはたまらないだろうけれども、以降の展開のために仕方がなかったのかなあ。

もはやこのドラマの恒例となった『門前での別れ』において、だから今回はグッとくるものがないのでした。

さあ視聴率。もうあの大騒ぎは終わったし、そろそろ最終回も近いので13%前後と読みました。なんだかんだ言って世間は不倫のお話は好きでしょ。だからこんなタイトルにしたのは見え見えですよNHK!

第四十六話「駆け落ち」につづく。ああまたこんなタイトルを……

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