Ryuichi Sakamoto Trio Sweet Revenge
第12回「氏真」はこちら。
今回のタイトルはどう考えてもフランク・キャプラが監督してジェームズ・スチュアートが主演した「スミス、都へ行く」Mr. Smith Goes to Washingtonをいただいてます。
「龍馬伝」のある回が「龍馬の休日」というタイトルで、まるで坂本龍馬が階段でジェラートを食べるのかと笑わせてくれたのに似て。
ミスタースミスは青雲の志を抱いてワシントンに向かうが、家康の場合は愚昧な将軍である足利義昭(古田新太)に京に呼びつけられ、明智光秀(おお、「検察側の罪人」のンパッ!の人)酒向芳から田舎者扱いされるというお話。
意図的にこれまでの大河のキャストをひっくり返している。「麒麟がくる」の滝藤賢一の足利義昭は気の弱さがうかがえて味があったが、古田版義昭をそれはもうひどいひどい。逆に「いだてん」の金栗四三役の中村勘九郎は朴訥そのものだったが、今度の商人役はのちの展開を考えると……
いずれにしろ、都には狐狸の類いが割拠しているのであり、主人公はひたすらに苦労することが暗示される。
お風呂あがりのわたしに、妻が
「ショックをうけないでね」
「どうしたの?」
「坂本龍一が死んだわ」
……闘病していることは知っていたので、驚きはしない。しないけれども、やはり寂しい。
YMOの仕事や「戦場のメリークリスマス」は本当にすばらしかったし、「千のナイフ」などの初期は今聴いても先鋭的だ。でも、あの人の基本線は、けっこうポップな体質だということではなかったか。美しいメロディが、どうしても頭に浮かんでしまうのだろう。ああ、寂しい。
第14回「金ヶ崎でどうする!」につづく。
音楽番組で、坂本氏の特集してくれないかな。
彼の作曲だけでなく編曲(大貫妙子作品とか)含めて。
の素晴らしさにびっくりしましたもん。
最高の二人の芸術です。
今車で聴きまくっています。
あの頃の大貫妙子は無敵だったなあ。