鶴岡まちなかキネマから電話がかかってきて、どうやら正月からやっていた抽選に当選したらしく、商品券3000円也をいただけることになる。貧乏な夫婦はさっそく引き換えに出かけることに。
「あのアニメが見たいわよね」
リメンバー・ミー。ピクサーの作品だ。でもどうなんだろう。メキシコの死者の日(「007/スペクター」のオープニングでおなじみ)を題材にしたってあたり、どうなの。前はピクサーである瞬間に映画館に向かったものだけど。
見た連中がみんな絶讃。しかも男親たちが「絶対泣く」と。それはやはり拝見しなくては。妻に
「泣くかも」
「ハンカチは用意した?」
「はいはい」
まずは「アナと雪の女王」のスピンオフ「家族の思い出」が同時上映。すっかり内容を忘れていて(妻にいたってはあの大ヒット作品を観ていない)、どうしてこの姉妹はいっしょに住んでいなかったっけと考えこむ。まあそれはいいとして、例の氷を利用したCG大爆発はないのかな……来たぁ!
そしてその寒さの直後にこの作品。シンデレラ城にかぶさるテーマがマリアッチ風なのに期待高まる……素晴らしかった。泣き始めたのは妻の方が先だったし。
ピクサー作品のキモが、CGよりも徹底して練られた脚本であることを再認識。原題が主人公のひいおばあさんである「Coco」なので、彼女で泣かせることは最初から明かされていたのだ。やるなー。
それ以上に、画面のリズムがすばらしい。シーンとシーンのつながりにはちゃんと気が配られていて、観客のテンションが次第に高まるようにつくってある。死者の国の描写は……近ごろどっかの国の映画で観たような(笑)。
このご時世にメキシコを舞台に作品をつくろうとしたスタッフの気概もうれしい。壁なんかつくってる場合か。エンドタイトルが始まっても絶対に席を立たないこと。もうひとつの感動が待っています。傑作!
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