これほどDVDのパッケージと中身が違う映画もめずらしい。
パッケージを見る限り、主役はどうやらリーアム・ニーソンで、「ワイルド・スピード」のミシェル・ロドリゲスも出ているとなれば、例によって例のごとくノンストップアクション映画だと誰だって予想する。
全然違いました。
オープニングは確かに激しい強盗シーン。しかしこの計画はもののみごとに失敗し、あろうことかリーアム・ニーソンがこの段階で退場してしまうのである。完全に、ではないけどね。そしてシンプルに出たタイトルが
Widows
つまりは彼ら強盗の未亡人たちのお話だったのだ。しかも監督が「それでも夜は明ける」のスティーブ・マックィーンで、脚本が「ゴーン・ガール」のギリアン・フリンなのだから素直な映画になるはずがなかったわけだ。
未亡人を演じるのがロドリゲスの他に「TENET」でその異様な高身長で魅せたエリザベス・デビッキと、アカデミー賞女優であるヴィオラ・デイビス。この三人がどんどん魅力的に見えてくる。
夫たちが奪おうとした金は、やばいシロモノであり、その返済をあぶない人たちに求められた未亡人たちは、返済額に1人当たり100万ドルを上乗せした金を奪おうとする……
クールな展開、みごとな編集、すばらしい役者たち、そして音楽がハンス・ジマー。なんでこんな映画が日本では(コロナのためとはいえ)ビデオスルーだったのかなあ。そしてよくぞこの映画をレンタルしたわたしがえらい。グッジョブおれ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます