事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

育休退園その3

2015-07-10 | ニュース

Everything But The Girl - Time After Time

その2はこちら

所沢の藤本市長が有名になったのは、育休退園問題よりも前に、学校のエアコンの話があったじゃないですか。

自衛隊基地があるために、市内の多くの学校が二重サッシになっている。そのため、防衛省の補助金でエアコンを設置する流れになっていたが、2011年に市長となった藤本氏は

「私たちはこれまで快適さ、便利さを追求してきましたが、そこに大震災が起こりました。原発は止めた方がいいと思いますし、それなら、東京でどんどん電気を使っていることを見直さなければいけません。また、地球温暖化に配慮して、二酸化炭素をなるべく出さない努力も必要でしょう。生活スタイルを変える時期に来ており、いろんな人からも情報を集めて、エアコン設置を止めた方がいいと考えました」

……すばらしい発言、のように感じる。彼はこうも言う。

「騒音はしょっちゅうではない」

あ、そうなんですか。しかもエアコンへの予算を彼は

「教育は人だ」

として小学校の相談員や中学校の支援員などに予算を付けることにしたという。まっとうな意見、にやはり聞こえる。

待てよ、こういう正論のつるべ打ちでまわりを疲弊させる職業の人たちをわたしはよく知っているぞ。そうです。この藤本市長は教員出身なんだよね(笑)この人が校長だったら、子どもがいるうちは職員室のエアコンも使わせないに決まってる。

彼の頭のなかでは、自分が誰よりも教育のオーソリティであり、現場を知っているという自負が渦巻いているのだと思う。子どものためになることは、生半可な政治家や行政マンよりも知悉していると。

しかし実は所沢における入間基地の離発着の騒音は70デシベルを超える轟音で、中学生は(なにしろ埼玉は暑い)汗だくで授業を受けているのが現状。住民投票まで持ち込まれたのも無理はない。

退園問題にしても、子どもは母親といるべきだという彼の信念は、現在の親にとっては単に迷惑な話にすぎないのが、この人にはわからないのか。

いや逆に、財政問題を教条的に考えこみ、視野狭く突っ走っているだけなのかもしれない。

エアコン騒ぎにしても、退園問題にしても、施策を文字どおり市民に“施してやっている”という上から目線なのがなによりもたまらないのだ。

本日の一曲は、名曲「タイム・アフター・タイム」のEverything But The Girlのバージョン。もちろんシンディ・ローパーやフーターズのバージョンもすばらしいけれども、わたしはアルバム「アコースティック」所収のこの版がいちばん好き。

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