前号でお伝えしたように、トークショーに参加したのは
・「74歳の~」監督の内田俊太郎氏(ルックスは完全に加瀬亮)
・ペリカンの四代目、渡辺陸氏(若い!)
・まちキネに隣接するベーカリーショップ、地ぱんgoodの店長、大岡俊志氏
コーディネイターは映画の製作者である石原弘之氏。
食の町である鶴岡の、食の映画祭の一環なので、パンを中心としたトーク。観客はキネマ3の座席満杯な80名。実は81名いたらしいんだけどそれはおいといて。
まず、同じパン屋と言っても、ペリカンと地ぱんgoodはその性格が正反対だという話になる。ペリカンは食パンとロールパンしかつくらず、その味を守り続けることで有名。しかし地ぱんgoodはまだ三年目の若い店。次から次へと新メニューをつくりだしている。
わたしと妻は、ここの塩パンの大ファン。大岡さんが店長になったのには事情があり、オーナーは山形県では知らぬ人がいないシェフ、奥田政行氏。渋谷の三ツ星レストランで働いていた大岡さんを、その奥田氏がスカウトしたのだとか。
「でもわたし、奥田さんを知らなくて、Wikipediaで検索しました(笑)」
鶴岡にやってきて呆然。
「1月……2月だったかな?誰も道を歩いてなくて。なにしろ渋谷から来たもんだからびっくりしましたよ。やっていけるかなーって」
「あ、わたしもびっくりしました。人がいないなあ、って」と四代目。
そうなのだ。田舎の人間はクルマでしか移動しないということが都会人にはなかなか。
中野で生まれ育ち、浅草に通勤する四代目は、祖父である二代目が亡くなり、三代目をおじさんが継いだことで“なんとなく”パン屋になったとか。
「おれもそうです。なんとなく」と大岡さん。
「あ、わたしもなんとなく映画監督になりました」と内田氏(笑)。
これこれこういうパン屋や映画監督になりたいという強い意志があると、もしも理想と違ったときにあっさり辞めちゃうってことかも。PART2につづく。
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