Tears In Heaven [日本語訳付き] エリック・クラプトン
Vol.01「ダブル不倫純情篇」はこちら。
大学1年の男性。親とコミュニケーションが取れないことで悩んでいます。事務連絡程度のやりとりしかありません。家族が夕食でそろった時でも、両親はよく会話をしていますが、私はずっと黙ったままです。友達とは普通に話すことができるのに、家に帰ると途端に会話ができなくなります。親と仲良く話をする周りの同級生たちを見ると、羨ましく思ってしまうほどです。
私はもともと、人と話をすることが好きです。親とも、小さい頃から小学校を卒業するまではよく会話をしていました。しかし、中学3年あたりから、途切れてしまいました。何かされたというわけでもないのに、会話になかなか踏み出すことができないのです。今のような状況は望んではいませんが、このまま続くのでしょうか。
(東京 F男)
……おれは今猛烈に感動している。なんていいヤツなんだF男くん。そうまでして親とあたたかいやり取りをしたいですか。
そういう人もいるんだなあ。ちなみにわたし、自分の親とは中学以来ほとんど“事務連絡程度”の会話しかしてないです。そんなもんだと思ってました。だから学生のころ、友だちの家に行ったら絵に描いたようなあたたかい家庭が実現されていて、かえって目がクラクラしましたもの。あるんだ実際にTBSのホームドラマみたいなウチが!と。
ただね、わたしは今でもおぼえているんだけど、むかし草刈正雄と京塚昌子が出ていた、まさしくTBSのドラマがあって(検索したら平岩弓枝作、石井ふく子プロデュースという鉄板のホームドラマ、その名も「家族」だと思います)、浪人生の草刈がなにかっちゅうと「ばあちゃん、ばあちゃん」と京塚にからむのを見ていてわたしはぶち切れました。ばあちゃんじゃねーだろ、他にいくらでも考えることややることがあるだろうと。
まもなくあなたにも、いくらでも考えることややることが発生すると思います。家族とぬるい関係を築くより、そちらの方がよほどまっとうです。ぜひ、あなたも「ったくめんどくせーなー家族って」というまっとうな人生をこれから歩むことを推奨します。実はその「家族」というドラマも、けっこうディープな話だったんですけどね。
本日の一曲はエリック・クラプトンの「ティアーズ・イン・ヘブン」。
ここまでディープな世界に行かなくていいですからね。わたし、綾小路きみまろがイントロデュースするこの曲ってネタをいつか披露しようと用意しています。子どもを亡くした親をネタにしちゃいけない。
そうだよねわたしたちが住んでいるのは天国じゃない。「きみは僕の名前を知ってるかな?」というフレーズは、子を亡くした親にしか出てこないかも。家族。
Vol.03「5月になれば彼女は」につづく。
将来が楽しみ。その年でそれに気づくなんて。
いい大人になりますよ。
>検索したら平岩弓枝作~
検索しますかぁ、すごい、さすが。
>「きみは僕の名前を知ってるかな?」というフレーズは、子を亡くした親にしか出てこないかも。
そうなんや、ちょっとウルウル( ;∀;)
きっと結婚してからも
「妻と愛のある会話がなかなかありません」
とか、ドラマのようなモデルケースを
まず設定し、それに合っていない自分に
悩むんじゃないのかなあ。