第22回「篤太夫、パリへ」はこちら。
いよいよ金の話になって、フランスで栄一は奔走する。同時に、髷(まげ)を落とし、洋装に。ここでわたしはわからないんだけど、髷というのは自分の身分と服従を示すものなんでしょう?清の弁髪もそうだったように。
あっさり彼らが受け入れるはずはない……あ、意外に受け入れてますね。でもきっと西洋からの蛮族あつかいに気づいてたのかな。それより、帰国したらもとに戻るさと思っていたのかもしれない。でもそのとき日本は。
またしても歴史知らずなので放言してもいいですか。大政奉還というのはそれほどに妙手だったのか、です。
このドラマでは神君家康公の思いを遂げるため、的なあつかいで、だから北大路欣也は納得しまくり。そうかな、保元・平治以来……ああやっぱりあの事変は大きな転機あつかいなんだ。
でもそうなの?わたしはちょっと違うと思う。反幕府勢力をちょいといなすための方策にしかすぎなかったんじゃなかったんですか。だから朝廷の岩倉具視がくりだす王政復古がカウンターになって(逆か)、意味をなさなくなっていく。
慶喜が頭のいい人物であることは何度も強調されているけれども、西郷隆盛はそれを一蹴していく。戦(いくさ)になるようにもっていけばいいと。
ここなんですよね。彼と薩摩がプラグマティックなのは。薩摩の挑発にのるな、と慶喜が言ってんのにのっちゃったのが庄内藩。後に隆盛がうちを守った理由の一端がここに?
岩倉具視を演じているのは山内圭哉。いまわたしは野木亜紀子脚本作品を集中的に観ていて、「獣になれない私たち」における理不尽な社長役といっしょの演技で大爆笑です。「ちょっと待ち?」とうろたえるあたり。渋沢栄一よりも先にお札になっている岩倉具視だけど、こんな感じの人だったんじゃないかなあ。
第24回「パリの御一新」につづく。
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