第十九回「恋路」はこちら。
前回の視聴率は17.0%と後退。裏のイッテQも下がっているので、わたしなどにはうかがいしれない視聴率の神様の差配があったのでしょう。
さて本日は、むごい話を前半はコント風に、後半は推理劇で描いて見せた三谷幸喜らしい回。
まず、本多忠勝(藤岡弘、身体の震わせかたですぐわかっちゃいました)が娘の嫁入りに家来のふりをしてついてくるあたりの親ばかっぷり、見ぬふりをする草刈パパの温情で笑わせ、そしてなにより、最初から死亡フラッグ立ちまくりで、そうか死んじゃったから後添えとして吉田羊を迎えるんだなと思ったら、なんとその前妻になっちゃった長野里美が大泉洋のおそばにひきつづきいることになる驚愕の展開。誰もが彼女を好きになっていたので、しんどい話になると思ったらこう来たかー。
「まだあなたをよく思い出せないんだけど」
松(木村佳乃)、そこまで言うか。いやー笑った。
で、後半はいかにも古畑任三郎を書いた作家らしく、淀君の懐妊に茶々を入れる(わたしだって笑点ふうのギャグをたまにはいれたい)落首の犯人捜し。
アリバイ(門番は小半時ごとに見回っていた)、方法(消し炭を使い、ハシゴが必要だった)からある人物が浮かび上がるが、彼は文字を書くことができなかった……
文盲であることで犯人ではないとするのはミステリの常道。逆に、文盲であるために惨劇を呼ぶミステリもありますけどね。戦国の古畑であるはずの信繁は、門番全員を磔にするという狂気の裁判官(秀吉)をおさえるために、しかたなく最初の容疑者を犯人にする。名探偵失格。そして、真犯人を言い当てた真の名探偵は石田三成(山本耕史)だったという、古畑ファンの期待を裏切りながらうならせるみごとな回でした。
歴史ファンの期待のほうはどうだったんだって?北政所(鈴木京香)が告白した「秀吉は子ができたから狂ったのではなく、昔から、それこそ信長よりも怖い人だった」的なセリフに震えたのでは。
今日は笑点がらみで日テレがえらいことになっているので、視聴率は16%台に後退かな。鈴木京香、竹内結子、斉藤由貴、長澤まさみの思惑バチバチなシーンだけでわたしはお腹いっぱいでした。今日はすべてが屋内シーン!満足。
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