「ナショナル・トレジャー」('04) National Treasure

　配給はディズニー。製作者はあのジェリー・ブラッカイマー。アメリカ独立宣言書の裏に隠された宝の地図、そしてフリーメイソン、テンプル騎士団の財宝……つまんなそうじゃないですか（笑）。映画館で予告編を観たときは「あ、これはオレの観るべき映画じゃないな」と思っていた。

　DVDレンタルが7泊8日になり、「小津みたいな地味な映画ばっかり観てちゃダメだ！派手で能天気な映画を観よう！」と勢いで借りる。

　まあ、悪い予感どおり途中で寝てしまったのだけれど、難攻不落であるはずの国立公文書館から独立宣言書（ジェファソンなどの署名入り）をどうやって盗み出すのかを見逃すのは惜しいとプレイバック。おやおや、面白いじゃないですか。

どんな危機に陥っても全くシリアスに見えないニコラス・ケイジがこの人らしくて笑えるし、オチもいい。娯楽映画製作においてアメリカが今でも世界一であることが感じられる一本。だいたいね、ワシントン～フィラデルフィア～ニューヨークの東部観光映画、あるいはリンカーン記念館、独立記念館、トリニティ協会などの施設の内部が見ることができるお勉強映画だと考えればお得な作品。歴史の浅いアメリカでこんなストーリーを成立させるにはこれがいっぱいいっぱいだろう。脚本家たちは大健闘である。