事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

恩田陸三昧その7 「夢違」 角川文庫

2020-05-24 | 本と雑誌

その6「朝日のようにさわやかに」はこちら

読み逃していた恩田作品がうちの図書室にあってとても助かる。

獏という名の、夢を可視化できる装置が開発された近未来。その夢を読む主人公は、すでに亡くなったはずの兄の元婚約者の存在を強く意識し始める。彼女は本当に死んだのか……

恩田陸にしては珍しく、面白くなるまでに時間がかかった作品か。集団パニックや集団失踪という大ネタをどう収束させるかと思ったら、特大のハッピーエンド(かは微妙なんだけど)でけりをつけてくれました。

うちの生徒たちはこのラストをどう読んだだろう。わたしは京極夏彦の「嗤う伊右衛門」のラストを想起しました。つまりは、とても納得しました。


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