事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!2016年10月児童手当号 不公平なお手当。

2016-10-06 | 明細書を見ろ!(事務だより)

2016年6月児童手当号「年に一度のおつとめを」はこちら

例によって児童手当を受給している人にだけ発行する増刊号です。本日のあなたの受給額は0,000円です。

不穏当な発言をかますようですが、この児童手当という制度、実はまことに不公平なものなのです。それは、所得把握がかなりいいかげんだから。

たとえば、妻と二人の子を扶養している人は、年収960万円を超えると手当は支給されません。幸か不幸か山形県の教職員でこれ以上稼ぐ人はまずいないので(泣)関係のない話ではありますが、しかし制度自体が矛盾をはらんでいることはおぼえておきましょう。ふたりの会社員を比較するとよくわかります。

○Aさん……年収1000万円。専業主婦とふたりの子を扶養。

○Bさん……年収700万円。共働きで奥さんの年収は600万円。子どもふたりを扶養。

この場合、Aさんには児童手当は出ず、Bさんはしっかり受け取れます。世帯収入はBさんのほうがずっと多いにもかかわらず。これは、所得の判断を手当の受給者のみでやっているから。

この事実が次第に知られてきていて、特に高額所得者の奥さんを中心に怒りまくっている人が多いようです。専業主婦をなめんじゃねーぞと。少なくとも公平という観点からすれば、所得制限のない子ども手当時代のほうがはるかにましだったのは確かです。

もっとも、世帯収入で判断されると、この業界でも(制限基準をよほど大幅に引き上げないかぎり)受給できない人もでてくるので痛しかゆし。

画像は「団地」(2016 キノフィルムズ)
監督、脚本:阪本順治
主演:藤山直美、岸部一徳
ネタバレになるのでストーリーはいっさい明かせませんが、ラストで主人公夫婦にあるプレゼントが贈られます。贈り方がやたらに複雑なので(わたしの妻もふくめて)鶴岡まちキネの観客たちは「あれ、どういうこと?」とみんな不思議がってました。パートの主婦を演ずる藤山直美が絶品。父親を超えたかも!

2017年2月児童手当号「不公平なお手当PART2」につづく

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