その1はこちら。
ところが、トヨタの美点であり、同時に弱みでもあるのは、営業がとにかく強いことらしい。営業マンたちは顧客からの要望をどんどん設計にぶつける。おかげで、欠点はないものの、同時に最大公約数的な、面白みもない、つまりは典型的なトヨタ車ができあがっていく。
おー、おれはいま日本の半数近くのTOYOTAユーザーにケンカを売ったぞ。
ヴィッツも同様の経過をたどった。車幅のわりに背が高く、着座ポイントを引き上げたことが成功の要因だったのに、モデルチェンジのたびに車幅と車長は長くなり、メーターはハンドル前にもどり……しばらくモデルチェンジしないと思ったら、今度は世界共通のヤリスという名前がかぶせられそうなんだとか。
ふーん。2代目は宮沢りえをモデルにして「ビューティフル」をキャッチコピーにしたけれど、違うよなあと。いやわたしは宮沢りえの美しさにはなんの文句もありませんが。
さて、そんな初代ヴィッツはわたしが乗ってもとても楽しいクルマだった。が、さすがに二十年近くたつと、いろんなところがへたってくる。
「この鼻血の跡、××(息子)が不登校のころのよ」
うわあ時の経つのは。
ということでいよいよ妻のクルマ選びが始まる。
「軽でいいわ。」
また始まった。
「でも中古はいや。新車にするの」
ほお。
「あたしが乗る、最後のクルマでしょう?」
そうだろうか。ヴィッツに買い換えるころ、もしもあのとき軽自動車にしていたら、少なくとも1回か2回は買いかえることなったよとわたしは主張していたのだが。それって当たってるでしょ?以下次号。
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