このミス大賞受賞作。
どんなものでも専門家の話は面白い。でもこの小説の場合はちょっと看板に偽りありで、紙の鑑定はあまり事件の本筋にからまず、ディオラマ(専門家はジオラマとは言わないらしい……ここ、ラストのツイストにつながります)が中心。
わたしはプラモデルすらほとんど作ったことのない人間だけど、プロのモデラーが犯人の意図を模型から読み取っていくあたりに興味津々。
数種類の紙を使っていたり、宝島社の気合いを感じます。電子書籍にはできない芸当。こりゃあシリーズ化確定じゃろ。そうでもなかったら終盤に登場するとんでもない女性の意味がない(笑)。
で、学校事務職員としては紙に無縁ではないわけで、どーれ指で判断してしんぜよう……全然わかりませんでした(^_^;)。135とかケント紙なんてレベルじゃないの。
メヌエットライトCとメヌエットフォルテCの違いがわかる読者っているんですか。まあ、かろうじて表紙のNTラシャの「ラシャ」に反応するぐらい。あ、だからことごとく当てる主人公の凄みがわかるわけか。なるほどー。