ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

散華の如く~輪廻の、応酬~

2012-11-05 | 散華の如く~天下出世の蝶~
そして、掬い上げた命は、
ぱた…、力付き、御霊は、
「あ…」
体だけをこの地上に残し、昇天。
掬い上げた命も、消えるが定め。
せめてもの情けと地に穴を掘り、
御魂に情け、土を掛け、埋めた。
もし、輪廻転生が許されるなら、
「今度は、堕ちるなよ」
土で汚れた手を川で洗い流し、
きれいになった手を合わせた。
合わせた手を広げて、掌を見た。
掌はきれいに見える。しかし…、
「結局、今度も…」
堕ちる場所を間違えたら、
必然的にそうなる、定め。
定めで片付けられた命は、
次も、また、次の転生も、同じ定め。
繰り返される因果の応酬に涙が出た。
輪廻を覆す力無く、
もしかしたら…、
また、
もしかしたら…、
次も、
小さき命を奪った川で掌に付いた土を洗い、きれいにするという矛盾に涙が流れた。
しかし、自分の涙がどれかも分からぬくらい、川と時の流れは早く、無情に流れる。
「俺の生きる意味は?」
なぜ、自分が生きているのか?分からない。
いっそのこと、自分を無にしてくれたら…と、
自分が堕ちた雲と雲の隙間から、問い掛けた。すると、