奇跡への絆

図師ひろき

雑感668

2014年03月11日 22時59分18秒 | Weblog

 “部屋が片付けられない”“不注意のため失敗が多くて辛い”など注意力が散漫で持続力がないが故に、生活や仕事に支障をきたしてしまう「大人のADHD」が取り上げられるようになりました。

 発達障がいの1つでもあるADHDですが、成人後も注意欠陥や多動などが主症状で人間関係不和や仕事上のミスが続き、落ち込み、うつ状態になる方も少なくないようです。

 児童のADHDに関しては、ようやく日本においても教育環境の整備も含め、どう対応すればいいのか周知は進んできましたが、大人のADHDへの対応については、理解がされているとはまだまだ言えません。

 奈良県の精神科医、姜(きょう)先生はこうアドバイスされています。

 「ADHDは疾患と理解したうえで、仕事の進捗状況をこまめにチェックしたり、指示は書くなどして“見える化”をすること。」

 また

 「一度に複数の仕事を求めないことや1つ1つほめることがポイント」

 とも述べられています。

 ADHD対応についてはやはり欧米が先進しており、特にアメリカではADHD者が有効な支援や治療が受けられずに生ずる労働損失などが100億ドルにものぼると試算されており、行政サポートやコーチ育成が進んでいるようです。

 姜先生はこうも付け加えられています・・・

 「ADHDを含む発達障がいへの対応の仕方は、すべての人に適用できる。

 このやり方で仕事を進めればモチベーションが向上し、社会の生産性もあがるはずです。」

 確かに、仕事をするうえで、何をすればいいのかは口頭よりメモや文書でもらった方が安心しますし、いっぺんにいろんなことを押し付けられるとイライラするし、ほめられれば素直に木に登り、やる気も湧いてきます。」

 また職場に発達障がいや精神障がいを抱える仲間がいる場合にも、まず疾患を理解し、お互いに適切な対応ができるようになれば、今までの精神的負担も軽くなるだけではなく、職場全体の連携もスムースにできるようになるのかもしれません。

 大人のADHDがあることを理解し、そのことが周囲への思いやりにも繋がる、真に強い社会の実現を目指しましょう!