オロンテスが礼を述べた。
『これはこれは、スダヌス頭、ありがたく頂戴いたします。いま、夕食の支度をしております。今夕は、ゆっくりとくつろいでください。私が我々一同に変わって厚く礼を申し上げます』
『それは、ありがたい。ゆっくりさせてもらいますぞ』
スダヌスと二人の息子、身近の者、そして、パリヌルスとオキテスは、統領を囲んでの歓談の場へといざなった。話題は集散所の事が話題になり話に花が咲いた。アヱネアスもイリオネスも、オロンテスからの報告にあがってこないことやパンについての巷のうわさなど、彼らの知らないことなどが話になった。また、地元の豪族ガリダが集散所に姿を見せたことなども語られた。
『いやいや、私は驚いた、一日であのように話題になったことも、ここ数年なかった。貴方がたもなかなかやるね。感心の一語に尽きますな』
パリヌルスは、広場を横切ってくるギアスの姿を目にした。彼は座を離れてギアスのほうに向かった。
『して、どうであった、ギアス』
『隊長、喜んでください。漁は、いい結果だそうです』
『そうか、それはよかった。アレテスは、もう、来るかな?』
『はい、間もなく来ます』
『よし、ギアス。アレテスに伝えてくれたな。皆、総あげで来るようにと』
『はい、伝えました』
『それでは、浜の者たちもみんなで来るようにしてくれ。アレテスの漁の獲物を運ぶのに手を貸してやってくれ。アレテスの持ってくる魚の事だが、各シマに分けて配る指示をお前がやるのだ、判ったな』
『判りました。では、行きます』
ギアスは浜に向かった。パリヌルスは、夕食の場を作っている者の一人を呼んでオロンテスへの伝言を託した。
『ーーーーーということだ。急いでオロンテスに伝えてくれ。俺への伝言があれば、俺はここにいる』
『判りました』従卒はオロンテスの許へ走った。
焚き火の薪の山は、いつものように30余りが作られている。夕食の場の各シマの薪の山に火が入れられていく、炎が上がり始めた。
オロンテスが姿を見せた。彼は準備の整った広場を見渡す、首を縦に振る。『いいだろう!』と独り言ちて、樹の枝に吊り下げられている木板を打ち鳴らした。
くぐもった響きだが高らかに鳴り渡った。
アレテスを先頭に小島の者たち、浜の者たちが連れだってやってくる。彼らは、魚を入れた籠を肩にしてやって来た。
『これはこれは、スダヌス頭、ありがたく頂戴いたします。いま、夕食の支度をしております。今夕は、ゆっくりとくつろいでください。私が我々一同に変わって厚く礼を申し上げます』
『それは、ありがたい。ゆっくりさせてもらいますぞ』
スダヌスと二人の息子、身近の者、そして、パリヌルスとオキテスは、統領を囲んでの歓談の場へといざなった。話題は集散所の事が話題になり話に花が咲いた。アヱネアスもイリオネスも、オロンテスからの報告にあがってこないことやパンについての巷のうわさなど、彼らの知らないことなどが話になった。また、地元の豪族ガリダが集散所に姿を見せたことなども語られた。
『いやいや、私は驚いた、一日であのように話題になったことも、ここ数年なかった。貴方がたもなかなかやるね。感心の一語に尽きますな』
パリヌルスは、広場を横切ってくるギアスの姿を目にした。彼は座を離れてギアスのほうに向かった。
『して、どうであった、ギアス』
『隊長、喜んでください。漁は、いい結果だそうです』
『そうか、それはよかった。アレテスは、もう、来るかな?』
『はい、間もなく来ます』
『よし、ギアス。アレテスに伝えてくれたな。皆、総あげで来るようにと』
『はい、伝えました』
『それでは、浜の者たちもみんなで来るようにしてくれ。アレテスの漁の獲物を運ぶのに手を貸してやってくれ。アレテスの持ってくる魚の事だが、各シマに分けて配る指示をお前がやるのだ、判ったな』
『判りました。では、行きます』
ギアスは浜に向かった。パリヌルスは、夕食の場を作っている者の一人を呼んでオロンテスへの伝言を託した。
『ーーーーーということだ。急いでオロンテスに伝えてくれ。俺への伝言があれば、俺はここにいる』
『判りました』従卒はオロンテスの許へ走った。
焚き火の薪の山は、いつものように30余りが作られている。夕食の場の各シマの薪の山に火が入れられていく、炎が上がり始めた。
オロンテスが姿を見せた。彼は準備の整った広場を見渡す、首を縦に振る。『いいだろう!』と独り言ちて、樹の枝に吊り下げられている木板を打ち鳴らした。
くぐもった響きだが高らかに鳴り渡った。
アレテスを先頭に小島の者たち、浜の者たちが連れだってやってくる。彼らは、魚を入れた籠を肩にしてやって来た。