建国への第一歩を踏み出そうとしている。 アヱネアスは、達成感をあらわにして叫んだ。
『乾杯っ!』
『おうっ!』『おうっ!』
取り巻く一同も勇ましく声をあげた。飲み干される酒、杯が宙に舞った。感動の一瞬であった。
改めて、大き目の杯が一同に配られる。酒宴の始まりである。
一同の話声は大声である、周りの者たちに対しても遠慮もない、隠し事もない、あからさまであった。浜にいる全員も群れて、夕食の場を囲んでいる。今日の頂き物の羊、魚、野菜果物などが調理され準備されていた。
彼らも『うまい!うまい!』と言いながらの食事風景であった。
陽は西の海に、その身を沈めていくときである、焚き火の炎が迫りくる夜のとばりに抗っている、いつしか腹が満ちて宴の幕が下りる。浜は夜の闇に包まれていった。
浜の朝が日常の朝行事で明けた。浜頭連もテカリオンもイリオネス、パリヌルスらとともに朝の海に身を浸した。
『おはよう』『おはようございます』のあいさつの言葉が浜の各所で交わされる。
スダヌスは、連れである浜頭たちと話していた。
『おう、お前らどう思う』
『何をだ?』
『俺はだな、ここで朝めしを食うのが楽しみの一つなのだ。朝、目を覚ます、朝の海で身を洗う、そして、一日の成果と事なかれを祈る』
『ほっほう、お前、なかなかだな、その楽しみとやらを語ってみろや。聞こうではないか』
『乾杯っ!』
『おうっ!』『おうっ!』
取り巻く一同も勇ましく声をあげた。飲み干される酒、杯が宙に舞った。感動の一瞬であった。
改めて、大き目の杯が一同に配られる。酒宴の始まりである。
一同の話声は大声である、周りの者たちに対しても遠慮もない、隠し事もない、あからさまであった。浜にいる全員も群れて、夕食の場を囲んでいる。今日の頂き物の羊、魚、野菜果物などが調理され準備されていた。
彼らも『うまい!うまい!』と言いながらの食事風景であった。
陽は西の海に、その身を沈めていくときである、焚き火の炎が迫りくる夜のとばりに抗っている、いつしか腹が満ちて宴の幕が下りる。浜は夜の闇に包まれていった。
浜の朝が日常の朝行事で明けた。浜頭連もテカリオンもイリオネス、パリヌルスらとともに朝の海に身を浸した。
『おはよう』『おはようございます』のあいさつの言葉が浜の各所で交わされる。
スダヌスは、連れである浜頭たちと話していた。
『おう、お前らどう思う』
『何をだ?』
『俺はだな、ここで朝めしを食うのが楽しみの一つなのだ。朝、目を覚ます、朝の海で身を洗う、そして、一日の成果と事なかれを祈る』
『ほっほう、お前、なかなかだな、その楽しみとやらを語ってみろや。聞こうではないか』
