『お前ら、昨夜は酔っぱらっていて判らなかったのだろう。本当ににぶいな、お前ら』
スダヌスは、どくずいた。
『ここのパンを味わってみろ、目からウロコだ』
『そうか、言われてみれば、うなづける気がする』
ハニタスとダルトンが目を合わせた。
アヱネアスが息子ユールスの手を引いてこちらに向かってくる。
『お早いですな、浜頭の皆さん。朝行事すまされましたか』
『あ~、統領、おはようございます。今、済ませたところです。息子さんですか』
彼らは、手を引かれているユールスに目を注いだ。
『息子のユールスです』
『おはようございます』
ユールスが朝の挨拶を言う、彼らも『おはよう』と返した。
挨拶を交わし終えたアヱネアスは、海のほうへと歩を運んだ。
イリオネスとすれ違う、彼は、アヱネアスと朝のあいさつを交わす、もう諸事が進み始めていることを目で伝えた。彼は、早朝、もうすでにセレストスとクリテスの二人に陸路を集落に向かい、見取り図、建物等の配置概略図を作成の上、昼過ぎまでに帰るように指示を出し、出発させていたのである。
『統領、まずは『始計第一』、計画ありきです』
『よしっ、判った』
二人は、互いの意思を確認しあっていた。
だが、彼らの予測の知恵は、天変地異によるクレタの大地の変化と来年の気候の不順には及んでいなかった。
スダヌスは、どくずいた。
『ここのパンを味わってみろ、目からウロコだ』
『そうか、言われてみれば、うなづける気がする』
ハニタスとダルトンが目を合わせた。
アヱネアスが息子ユールスの手を引いてこちらに向かってくる。
『お早いですな、浜頭の皆さん。朝行事すまされましたか』
『あ~、統領、おはようございます。今、済ませたところです。息子さんですか』
彼らは、手を引かれているユールスに目を注いだ。
『息子のユールスです』
『おはようございます』
ユールスが朝の挨拶を言う、彼らも『おはよう』と返した。
挨拶を交わし終えたアヱネアスは、海のほうへと歩を運んだ。
イリオネスとすれ違う、彼は、アヱネアスと朝のあいさつを交わす、もう諸事が進み始めていることを目で伝えた。彼は、早朝、もうすでにセレストスとクリテスの二人に陸路を集落に向かい、見取り図、建物等の配置概略図を作成の上、昼過ぎまでに帰るように指示を出し、出発させていたのである。
『統領、まずは『始計第一』、計画ありきです』
『よしっ、判った』
二人は、互いの意思を確認しあっていた。
だが、彼らの予測の知恵は、天変地異によるクレタの大地の変化と来年の気候の不順には及んでいなかった。