パリヌルスが実行した情報伝達手段は、第一船が上陸地点の3キロくらいエノスよりの地点に魚釣り漁船を装って海上に浮かんでいる。第二船、第三船も魚釣り漁船を装って3キロ余りの距離間隔で浮かんでおり、その周辺には、漁船の群れを浮かべて目的を偽装していた。役務を負っている船は、釣り上げた魚を船上で焼いて、煙をあげることによって、情報を伝えるようにした魚焼きのろし方法である。
アエネアスは、適当な木の根方を選んで腰を下ろした。
太陽が、目安にした木の枝の位置に差し掛かった。パリヌルスの顔が緊張した表情に変わった。
『敵船、見ゆ!』 第一報であった。ついで、煙が六つに途切れながら上がる。敵船の船数である。軍船で3隻であることが判った。そのあと魚焼きののろし煙が乱れた。魚の焼きあがる、うまそうな匂いが思い浮かぶ風景であった。この第一報のあと、小一時間くらいで上陸が完了するであろう事が予想された。
風の走る林間の空気が緊張で凍った。
パリヌルスが、敵船の到着を報告すると同時に、考えられるその後の状況についての私見を述べた。
アエネアスは、適当な木の根方を選んで腰を下ろした。
太陽が、目安にした木の枝の位置に差し掛かった。パリヌルスの顔が緊張した表情に変わった。
『敵船、見ゆ!』 第一報であった。ついで、煙が六つに途切れながら上がる。敵船の船数である。軍船で3隻であることが判った。そのあと魚焼きののろし煙が乱れた。魚の焼きあがる、うまそうな匂いが思い浮かぶ風景であった。この第一報のあと、小一時間くらいで上陸が完了するであろう事が予想された。
風の走る林間の空気が緊張で凍った。
パリヌルスが、敵船の到着を報告すると同時に、考えられるその後の状況についての私見を述べた。