アエネアスはひと息ついて続けた。
『俺は、この地に詳しくはない。今日の夕刻、薄闇に包まれる頃を見計らって、予定している戦場の視察に出向く。戦略決定の打ち合わせは、明早朝に開く、集合は日の出の時刻だ。いいな。以上だ。あ~あ、それから、パリヌルス、オキテス、言っておいたこと検討して、見当をつけておいたか。イリオネス、カピユス、いいか。夕刻、浜から小船で出かけるぞ。皆、漁師のかっこで集まれ。以上だ。これで散会する。』
木々からの木漏れ陽の射し込みが斜めに変わっていた。
彼ら一同は、アエネアスの力強い、自信に満ちた口調と言葉に勝利の確信を得ての散会であった。アエネアスは、短いひと時をユールスと過ごした。
パリヌルスとオキテスは、トロイの岸を離れて、沿岸航法での最短距離とその航路については熟知していた。ただ、この長い海岸線の浜のどの地点に彼らが着岸するか。敵のスタンスで考えた。その上での結論は、ゆるぎないものになっていた。
この二人も、今度の戦いの勝利が己らの手中にあることを確信していた。
『俺は、この地に詳しくはない。今日の夕刻、薄闇に包まれる頃を見計らって、予定している戦場の視察に出向く。戦略決定の打ち合わせは、明早朝に開く、集合は日の出の時刻だ。いいな。以上だ。あ~あ、それから、パリヌルス、オキテス、言っておいたこと検討して、見当をつけておいたか。イリオネス、カピユス、いいか。夕刻、浜から小船で出かけるぞ。皆、漁師のかっこで集まれ。以上だ。これで散会する。』
木々からの木漏れ陽の射し込みが斜めに変わっていた。
彼ら一同は、アエネアスの力強い、自信に満ちた口調と言葉に勝利の確信を得ての散会であった。アエネアスは、短いひと時をユールスと過ごした。
パリヌルスとオキテスは、トロイの岸を離れて、沿岸航法での最短距離とその航路については熟知していた。ただ、この長い海岸線の浜のどの地点に彼らが着岸するか。敵のスタンスで考えた。その上での結論は、ゆるぎないものになっていた。
この二人も、今度の戦いの勝利が己らの手中にあることを確信していた。