アエネアスは、しばし考えた。
『敵が我々の作戦に乗って来るか、来ないかが、一番、気になるところだ。』
『統領、信ずるところを行う。これだけです。部下や兵は、統領にだまってついてきます。俺たちは戦いに勝つ、このことを固く信じています。我々の決断に間違いはありません。思った通りの場所ではありませんか。』
アエネアスは、だまって頷いた。かれは、信ずることの出来る部下を持つことで、垣間の未来を覗き見た。
それにしても、潅木の茂みがあるにはあるが、兵を潜ませるには、少々貧弱な茂みである。あちこちを見ながら、海岸から1キロ余り入った地点が、戦場とするには、難があるものの考えている戦場構想に合致する条件を備えた地勢が開けていた。三人は無言でうなづきながら状態を細かく観察した。
そのとき、彼らの目の前を影が横切って、潅木の茂みに消えた。影は闇に赤く光る目を持っていた。獣の光る目は4個でこちらを見ていた。イリオネスは、背中のワラツトから、剣を引き抜いて身構えた。
『敵が我々の作戦に乗って来るか、来ないかが、一番、気になるところだ。』
『統領、信ずるところを行う。これだけです。部下や兵は、統領にだまってついてきます。俺たちは戦いに勝つ、このことを固く信じています。我々の決断に間違いはありません。思った通りの場所ではありませんか。』
アエネアスは、だまって頷いた。かれは、信ずることの出来る部下を持つことで、垣間の未来を覗き見た。
それにしても、潅木の茂みがあるにはあるが、兵を潜ませるには、少々貧弱な茂みである。あちこちを見ながら、海岸から1キロ余り入った地点が、戦場とするには、難があるものの考えている戦場構想に合致する条件を備えた地勢が開けていた。三人は無言でうなづきながら状態を細かく観察した。
そのとき、彼らの目の前を影が横切って、潅木の茂みに消えた。影は闇に赤く光る目を持っていた。獣の光る目は4個でこちらを見ていた。イリオネスは、背中のワラツトから、剣を引き抜いて身構えた。