『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第10章  アキレスとヘクトル  15

2008-02-15 08:23:27 | トロイ城市は炎上消滅の運命であった。
 風向きがアキレスの軍に幸いしている。風は敵に目潰しの砂塵を吹きつけた。
 戦闘は激しく展開されている。アキレスは、手当たり次第に敵をなぎ倒してゆく、敵将ポリトロス、エケクロス、デカリオン、リグモス、アレオスの5将も倒し戦場の大地を血で染めた。軍団の将兵たちも怯むことなく敵を倒していった。
 ヘクトルは、自分自身を叱咤するが、現状は、ヘクトルに自軍の劣勢を知らしめた。ここは退くべき局面と判断した。直ちに後退を指示し軍を退いた。
 トロイ軍は、二つに分かれて軍を退いた。一軍はトロイ城市内に逃げ込み門を閉ざして中にこもった。もう一軍はスカマンドロス河の上流に向かって逃げた。アキレスの軍はこの軍を追撃した。戦場は移動した。この軍に追いついたアキレスの軍は、敵を滅多滅多に槍突き、斬撃を浴びせ、討ち倒した。アキレスも敵将4人を剣を奮い斬り倒した。
 トロイ軍は、兵員の不足を補うために年も幼い少年を戦いに参加させていた。アキレスは、彼等12人の少年兵を捕らえ、部下に命じて、自陣に連れ帰らせた。