日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

秋の新作2首

2012年09月04日 | 日記
初秋、夕暮れになっても暑さの残る日々、日暮れ時に歩いていると、赤とんぼが入日に照らされて輝き、群れ飛んでいました。秋の訪れです。

ひのおもく かたむくもりの ややくらみ このまにちろう あきつばのかげ
陽の重く 傾く森の やゝ暗み 木の間に散らふ あきつ羽の影
(残暑の中、日暮れどきの重たげな入日に、森はしだいに暗くなっていくころ、赤とんぼが木の間を群れ飛んで、入日に輝いています)

 秋雨の日、人通りの少なくなった道は、雨音だけが、耳のすぐ近くまで降り込んできます。

おりおりは ひとにいきこう ほそみちも あめのひとひは みずおとのみつ
折々は 人に行き交う 細道も 雨の一日は 水音の満つ
(ときどきは人と行き交うこともある細い道が、雨の降る日は人通りも絶え、水の音だけが満ちています)


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ホームページ「日守麟伍ライブラリ」http://book.geocities.jp/himringo/index.htm






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