一昨日に、新作2首をアップしました。2首めの下の句が、かなり陳腐で、水音の重さ、透明感、落ち水の面の滑らかさを伝え得ていません。
しろがねの くしとながるる せきみずの たえせぬおとに そよかぜをきく
白金の 櫛と流るゝ 堰水の 絶えせぬ音に そよ風を聞く
(堰を流れ落ちる水音が、ほとんど風もない中を、揺らぎなく重く、すぐ耳元に聞こえるところに、ときおり吹くそよ風が、軽い揺らぎを立てました)
堰を流れ落ちる水が、櫛のようになっている様子と、布のように途切れなく落ちる様子を、布引(ぬのびく、ぬのびき)という言葉で表現したいと思います。古風な技法としては、「たつ」は、布を「裁つ」と、風が「立つ」の掛詞にもなっていますが、たいした効果があるわけではありません。
白金の 櫛と流るゝ 堰水の 布引く音に 風のそよたつ
***『歌物語 花の風』2011年2月28日全文掲載(gooブログ版)***
***『和歌集 くりぷとむねじあ』2011年10月26日全文掲載(gooブログ版)***
しろがねの くしとながるる せきみずの たえせぬおとに そよかぜをきく
白金の 櫛と流るゝ 堰水の 絶えせぬ音に そよ風を聞く
(堰を流れ落ちる水音が、ほとんど風もない中を、揺らぎなく重く、すぐ耳元に聞こえるところに、ときおり吹くそよ風が、軽い揺らぎを立てました)
堰を流れ落ちる水が、櫛のようになっている様子と、布のように途切れなく落ちる様子を、布引(ぬのびく、ぬのびき)という言葉で表現したいと思います。古風な技法としては、「たつ」は、布を「裁つ」と、風が「立つ」の掛詞にもなっていますが、たいした効果があるわけではありません。
白金の 櫛と流るゝ 堰水の 布引く音に 風のそよたつ
***『歌物語 花の風』2011年2月28日全文掲載(gooブログ版)***
***『和歌集 くりぷとむねじあ』2011年10月26日全文掲載(gooブログ版)***