故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

死なせてはならない

2015-03-13 04:31:01 | よもやま話

私は、奥さんを癌で死なせてしまいました。

3年後に、縁があり私の積極的なアプローチもあり、
今のかみさんと出会いました。

二人も癌で死なせるのは耐えられません。
健康であれば、無理をしなければ、弱いところを補強できれば、
優しくしてあげることができれば、癌にはかかりにくいのです。

先輩に言われました。
たくさん子供を作って、かみさんに苦労をかけるから、
早く亡くすのだというようなことを。
先輩の言葉には、悪気はありません。

その通りです。
二人で必死に生きてきました。
なんの弁解もできません。私の不徳です。
優しくしてやらなかった。
身体の痛さから来る苦しみを、死を迎える苦悩を解ってなかったのです。
亡くなった奥さんのことを言うのは、できるだけ控えるようにしています。

今のかみさんを少しでも長生きさせてあげたい。

癌の痛みは、尋常一様ではありません。
あの時、ああしていればが一杯思い当ります。
出来なかったことばかりが、浮かんできます。
少しでも癌にかかるのを、遅らせることができた。
早期治療で、痛みを和らげることができた。
死を迎える苦悩を肩代わりできた。

出来なかったことを、しなかったことを悔やんでも仕方がありません。
私は、それだけの器量しかなかったのです。
私は、受け止めます。

出来ることは、そんなにありません。
相手の息遣いに注意することはできます。
感謝することです。
自分のことを考える半分でも、相手を見ることです。
私は、自分に言い聞かせています。


2015年3月13日
コメント
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