故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

一生懸命やっても

2024-09-04 06:09:37 | よもやま話

絵のタイトルは、「愛の椅子」です。
硬くて丈夫な木の椅子です。
いかにも座り心地が悪そうです。
誰かに座ってほしくて、唇を足しました。


ひとこまを 埋める努力と 去る勇気

今日のタイトルは、「一生懸命やっても」です。
フェリーに乗って腎臓透析クリニックに行った。
健康診断で引っ掛かった「尿酸値少し高い」の血液検査結果を聞いた。
私の尿酸値は、通常値範囲に戻った。
心配した妻も正常値になった。
二人とも無罪放免である。

西区にいる叔父に野菜(赤唐辛子、モロヘイヤ)、自家製パンとらっきょ漬けを届けた。
叔父もお姉さんも元気な様子で安心した。
上がってお茶も飲まず、映画館に向かった。
ラッシュが過ぎると、国道2号線以外の幹線道路は空いていた。
11時に食べたいラーメン屋(県病院前電停の来々軒)に入った。
スープの味も少し粉っぽさの残るストレート細麺もいつも通りである。
大盛りは、もう最後かなと思った。

イオン広島府中店のバルト11という映画館に向かった。
県病院前からイオンまで、15分で着いた。
広いイオン店内でいつものように迷い、やっとたどり着いた。
13時開演までまだ時間があるので、ルピシアでダージリンと甘い香りの紅茶を買った。
会員は20%引きということで、10年前に登録した電話番号を伝えると履歴は残っていた。

やっと本題です。

映画「ラストスマイル」は通販会社の物流問題を取り扱った映画でした。
物流会社は大手の通販会社の配送一本に絞った。
生かさず殺さずの作戦は、かつて大手コンビニ専用のパン工場を造った時に感じたものと似ていた。
一生懸命やってもさらに要求(安全安心、低コスト、さらなる開発と効率)は上がるばかりである。
求められる者も求める者も枠組みから抜けられず、あがく姿を描いていた。
主演満島ひかるのあっけらかんとした演技と助演岡田将生のねっとりとした演技が光っていた。
多くの俳優陣が出演していたが、どの人も温かくキレがあった。
働くもの全員が、ノルマを課せられ期待される。
あらゆるハラスメントは、仕事優先の壁にもみ消されてしまう。
会社も個人も右肩上がりの成長の夢を見る。
奇抜戦略のブルーオーシャンも、美味しい密に群がるように各社が参入しやがてレッドオーシャンになる。
私は枠組みからスピンアウトして10年になる。
私は故郷でレッドオーシャンの農業に関わり、耕作放棄地を前にしてブルーオーシャンの活動を続けている。
身体が持つ限り幸せは続くはずである。
かつて、休日も仕事に出ざるを得ない若い監督に伝えたとおりの生活である。

2015年9月26日投稿記事「笑わせる」を参照してください。
お前たちは、貧乏故に車に乗れないし、
日曜日も現場で身体を動かさなければならない。
男前じゃないから、努力奮闘しないと好きな彼女は落とせない。

車に乗り、美味しいものを食べていたら、
足腰は弱るし、果ては糖尿病になるかもしれないよ。
女の人に付きまとわれて、いっぱい泣かすことになるかもよ。
(記事より抜粋)

差してるベクトルは大いにぶれるも、基本的には狂わない。

なるようにしかならない。
為すようにしかならない。

2024年9月4日

(あとがき)
草刈りをやる前に、「ただでやります」と言わないほうが良いと妻からアドバイスされる。
増え続ける草刈りボランティアに、私の健康を妻が心配したからです。
言うには意味がある。
悩んでいる者と困っている者の仲介役になりたい。
ただには、自由(好きな時間に好きなだけ)がある。
とは言うものの、身体にも限界がある。
ブルーオーシャンのはずが、いつしか自らレッドオーシャンにしている。
(筆者)
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脚が吊って目が覚める

2024-09-02 03:27:46 | よもやま話

絵のタイトルは、「団塊の世代」です。
教室の後ろの壁にくっつくくらい机を並べた。
そんな先輩たちが、少しずつ先立たれる。
賽の河原に石を積む。
鬼が来て、蹴っ飛ばす。
日々の暮らしはそんな感じですが、辞めるわけにはいかない。


台風10号の足は遅く、各地に甚大な災害をもたらしている。
この島は、一か月近くカンカン照りが続いた。
毎日、朝夕の水やりが日課となった。
台風が直撃通過するため、郵便局も休業し、公共交通機関も止まった。

今日のタイトルは、「脚が吊って目が覚める」です。
尿酸値が高いので、腎臓内科を受診した。
水分補給にビールを飲み過ぎたからであろう。
台風通過を待つ1週間は、身体を酷使しなかった。
この島では風も弱く、適度な湿り気をもたらしてくれた。

通過したら、畑を鋤くことに専念した。
通過前は、ひたすら草を刈った。
乾いた土にしっかり根を張る草は、雨を喜んだ。
鶏糞を入れ、土をかき回す。
熟成するまで一か月はかかる。
冬物野菜の定植にやっと間に合う。
どうにかできた。

わずか1週間の休憩で、身体はなまくらになっていた。
病院で1週間もベッドに横たわっていると歩けなくなると聞いた。
軽トラを運転し帰る道すがら、脚の痙攣が始まった。
サロンパスをいっぱい張って寝た。
翌日も動けた。
水やりは勘弁していただいたが、草との格闘は続く。
ビールは控えている。
9月の風は、猛暑の頃と違い、わずかに身体に優しい。
脚が吊りそうになり、目が覚める。
早寝早起きの生活が戻った。
眩暈がしそうなくらい、草刈り作業が待っている。
三日も続けると、ゴルフクラブが振れるのではないかと自信が湧いてくる。
やらなければ終わらないので、やるしかない。

日本語ボタンティアで、米の話とコンポストの話をした。
漢字を教えるときより、フィリピン人の少年の目は輝いていた。

2024年9月2日
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残り物

2024-08-29 06:51:21 | よもやま話

絵のタイトルは、「気品」です。
似顔絵を描く時、一番の笑顔をこさえてくれます。
残る、いやこれからの最高の笑顔です。


今日のタイトルは、「残り物」です。
残り物に福あり(人が先に取って残っている物に思わぬ利得がある:広辞苑より)という
格言があります。
不安を伴い、先取りしようと争います。
台風の前に備えることとは少し違います。
人より大きくなれ、賢くなれと親たちに望まれました。
知恵と体力がついてからでも十分間に合った。

年齢を重ねると、残り物を片づけようとします。
潔く捨てればよいのですが、それができない。
何かの役に立つのではないかと取っておきます。
冷蔵庫の中のタッパの多さに気づかされます。
蒸し卵、サラダに使った野菜、煮汁などなどタッパが7つもありました。
牛乳に残り物を入れ、鶏がらスープで味付けし、ごった煮のスープを作りました。
サラダの中のブルーベリーが紫色を作りました。
結局、妻は飲まずに私一人が片づけました。

年寄りたちが、娘たちに無用なものを捨てなさいと言われる。
捨てられないから残っています。
私は積極的に引き取ります。
再利用したり、捨てられない人に替わってゴミ捨て場に運びます。
年寄りたちは、あることができなくなる。
その部分を解決すれば、何の支障もありません。
例えば、冬の間固くなった畑です。
私が3時間も耕運機を走らせればふかふかになり、年寄りは秋まで花を植えたり野菜を育てたりできます。
残っている体力を余りある知恵が働かせます。

あと何年、とうに平均寿命を越しているのに考えます。
若い時に、あと何年と気づいていれば人生は豊かになったはずです。
私はさらに20年を生きようと、果樹を植えました。
耕作放棄地の草を刈り、刈るだけでは面白くないと、世話のかからぬ芋類(地下で収穫)を植えます。
生え広がっても困らぬ薬草(ハーブ類)を植えます。
なんでも植えれば、収穫欲が働かせます。

残り物どおしが再婚しました。
分かち合う輝きがありますが、働く機会が増え面倒でもあります。
何に対して残ったものか分かりません。
何時が満てるときか、何を差して満足なのか分かりません。
そもそも、生きるだけで不要物を作り出し、汚れもの(後悔、残り物)を出し続けます。
考えるだけで、恐れるだけで馬鹿々々しくなります。
台風に備えるだけで十分ではないでしょうか。
あとは、なるようにしかならない。

残り物に福もなければ、災難もない。
あるがままです。
想いのままです。
楽しく生きていてよいんです。

2024年8月29日
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妻が先立つ(シミュレーション)

2024-08-23 06:08:45 | よもやま話

絵のタイトルは、「永観堂」です。
何をやっても、考えても辿り着くのは、謎の微笑です。
ばーかと突き放すわけでもない。
ただただ、見守る地蔵です。


皆さんも一度は考えたことがあると思います。
私は、二度経験することになるやもしれません。
かみさんを亡くしたのは、もう14年前です。
今日のタイトルは、「妻が先立つ(シミュレーション)」です。

かみさんが亡くなった時、いろいろと不具合が出ました。
まず、時間が止まった。
一日の長いこと。
子供とコミュニケーションが取れなくなりました。
それまでも、子供が私に直接話しても、お母さんに話してくれると伝えました。
双方向とも、かみさんが仲立ちをしていました。
子供にとって、私は神様。
かみさんの都合に応じて、大いに捻じ曲げていました。
私と直接話すようになった子供の感想は、違ったねでした。

仕事馬鹿でした。
趣味は、飲む打つ買う。
たくさん出てきた通帳、保険の手続きや支払いのすべて、そしてハンコはどこ。
仕事以外の、家や家族に関することの一切が不明でした。

過去の無知を申し訳ないと、恥じ入るばかりです。
再婚を機に、妻をいつ亡くしても独りで生きていける準備をしています。
妻がつける家計簿を見習っています。
料理・洗濯・掃除を率先してやっています。
畑仕事も積極的に関わっています。
但し、筋肉労働(耕うんと草刈りのみ)だけなので、ソフトを学んでおかなければと焦っています。
猛暑が続き、筋肉労働に水やりが増えました。
種を、苗をいつ植え、どのように育て、収穫するか知りません。
不具合を経験したのに、未知だらけです。
年金が半分になり、免許を返納し、どのように暮らしていくのか挑戦ばかりです。

子供が迷わぬように、遺言を早く書けと妻から再三言われています。
結婚前の独身時代とは違います。
年金はこれこれ、施設に突っ込んでおくれと息子に頼んでいます。
一日2食を365日、料理を作り続けなければなりません。
考えても仕方がない。
なるようにしかならない。
妻が先立つシミュレーションも結局失敗するでしょう。
あまりにも未知の事項が多過ぎます。
後家のところへ、ゴロにゃんと居候するわけにもいかんでしょう。
お互い耳が聞こえぬ喧嘩は、近所に筒抜けです。
まず、妻が死ぬ前に7年間(平均)は、介護をしなければなりません。

あと20年、重い(軽いかも)墓標を背負って生き続けます。
なんとしんどいことか。
重しが取れて、羽が生えるやもしれません。
ああ、分らぬことばかりです。

2024年8月23日
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おお、忘れていた

2024-08-21 05:53:58 | よもやま話

絵のタイトルは、「去る者は追わず、来るものは拒まず」です。
時は残酷であり、一方甘味です。
忘れることで助けられる。


忘却は よきも悪しきも 踏みにじれ

あれとそれ 老いも若きも 甘ごとに

朝一番、今日は何の日、予定はとカレンダーを見ます。
隣の部屋に行き、なんだっけ。
そんな具合なので、イベントや約束事はカレンダーの日付に丸を付け、用件をメモします。
およそ、1/3は埋まります。
半分埋まると、圧迫感があります。
先輩が心配する、カレンダーが埋まらないとはどのくらいの期待感でしょう。
今日のタイトルは、「おお、忘れていた」です。

司法書士殿に送る書簡の作成を忘れていました。
今日はゴルフ、明日には必ずしなければならない。
歳を重ねるごとに、宣言タイプになりました。
口に出し約束する。
例えば似顔絵描き、描くと約束して1/3は闇に葬り去られます。
今年の5月に約束した同窓会に出席した全員(140人くらい)の似顔絵は一枚も済んでいません。
口約束の半分が達成されれば良しです。

ところで、で始まる妻の進言(口癖なんだろう)に恐れ慄きます。
来たな。
出来ぬ、と防御線を張ります。
何十年も経った、「おお、忘れていた」は夢で大いに反省させられます。

これからは、「おお、忘れていた」ことさえも気づかぬようになるのでしょう。
なんのことと惚(とぼ)ける様が目に浮かびます。
買い物は、都度メモします。
メモを持ちながら、赤札に気を取られ、買い忘れてしまう。

「おお、忘れていた」が日常になりました。
健康に過ごすため、忘れてしまえ。
「お父さん、さっき食べたじゃない」と娘に言われる日もそう遠くはあるまい。

2024年8月21日
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