故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

喜んではくれたけど

2023-04-28 18:18:07 | よもやま話

今日のタイトルは、「喜んではくれたけど」です。
空き家の持ち主と面会しました。
空き家に着くや、帰りの便は何時と気にされました。
言われる通り、仕事ぶりを見に来ましたよと言う感じでした。
自分の話だけをされました。
6時半に出て来た話、病気の話、相続の話と免許更新の心配を話されました。
私達がどんなに苦労したか、聞いてはくれませんでした。

感謝してもしきれないと、菓子折りを持って来られました。
私達が用意したコーヒーを飲み、自分用の水筒から冷たいお茶を飲まれました。
20分いました。
陽ざしが強いのか、私が運転する軽トラに乗って桟橋に戻られました。

身体が悪いんじゃけんと長老が私達に話してくれました。
顔色は青白かったけど、坂道を歩く姿はピンシャンとしていました。
長老の奥様は、「都会で育ったんじゃね」と不満そうです。
杖を突きながら走って家まで帰り、ビール券を用意してくれました。
長老が丹精込めて作られたトマトも土産にいただきました。

そんならいいかとはせず、残った木を伐り草を刈りました。
10日間かかった空き家と耕作放棄地の草刈が終了しました。

それだけの話です。

2023年4月28日
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喜んでもらえるなら

2023-04-27 18:26:50 | よもやま話

絵のタイトルは、「そばを作る人」です。
どうして、こんなところで。
聞くだけ、野暮ざんす。


桜咲き やっとこの子が それだけさ

草刈をどうしてやるのか、分からくなった。
93歳の畑の草を隠れて刈った。
20年耕作放棄している田んぼの雑木を「切らせてください」と伐った。
病気になった家主に代わり、空き家の草刈と雑木切りを長老に頼まれてやった。

終わったあと、「なんぼ渡したらよいかの」と必ず聞かれる。
お金が目的でやったわけではないので、「いただかない」と固辞する。
今日のタイトルは、「喜んでもらえるなら」です。

草刈の癖がついたのは、もう10年以上も前のこと。
現場監督をしながら、現場回りの草むしりをした。
外構工事の助けになれば、若い監督に少しでも早く相談に乗るためであった。

建築会社の監督は、子飼いの会社とずーと現場を共にする。
関東6県から、子会社の社員は朝4時起き帰宅は10時を繰り返していた。
夏の現場の冷蔵庫に無償のポカリスエットを置いた。
自販機に並ばなくてもすぐ、好きなだけ飲める。
高じて、残業と日曜出勤を禁じた。
間に合わせるために、現場を見ながら草をむしっていた。
会議は、朝礼の一回きりにした。
早く来る子会社の社員に、朝7時から朝礼迄の残業は許可することにした。

さすがに、草刈と雑木切伐りは大変な仕事で、身体の筋肉がきしむ。
2-3万円の謝礼なら、あれだけやって、「これだけか」と自分はきっと思う。
出す方は、あれだけやったのに、「これだけか」と出来上がりに不満を持つだろう。
強制でやった。
お金をいただいてやった。
それだと、私は手を抜くだろう。
ここまでやった方がよいと、我ごとのように労を厭わない。
お金をもらわないから、できる。

高給をただき仕事をしてきた。
当然だと思い、もっと寄越せとさえ思った。
友人は、「くれるならもらっておけ」とアドバイスをくれる。
出す方も、気持ちが楽になるから。
93歳は、お金が軽くて楽なんだと溜息をつく。
ビールなど重たい想いをしなければならないから。
それでも固辞すると、商品券を持って来られた。
ありがたく、いただいた。
ボランティアを貫くのは、自分の都合でできるからです。
時間の制約もないし、出来上がりの枷(かせ)もない。

「どこへ行くの」とあいさつ代わりに聞かれた。
濃密な人間関係が嫌で都会に行った。
50年ぶりに帰郷した浦島太郎のデビュー戦は、盛大な草刈になった。
他に考えようもあるかもしれない。
それでよいではないか。
「喜んでもらえるなら」と花を植え、汗を流す人もいる。

2023年4月28日
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前途洋々

2023-04-22 06:25:36 | よもやま話

絵のタイトルは、「川筋気質」です。
褌一丁、お腰一枚の手掘りで掘った石炭を、帆だけの船で遠賀川を下り運ぶ。
食い詰め者たちの命がけの仕事の結果、日本に産業革命が起こった。


今日のタイトルは、「前途洋々」です。
将来が、明るく希望に満ちて広がっているさま。
(広辞苑より)
昨日、ゴルフに行ってきました。
妻に、3点差で負けてしまいました。
仕方がない、事実ですから。
Par5を三打でグリーン手前のバンカー迄運んだ。
そこから、7打を打ってしまった。
言い訳などしない。
問題は、アプローチです。
チョロにトップの繰り返しです。

なーに、次は旨くやるさ。
風呂に入り、ビールを飲んだら居眠りでした。
カープが1-0で負けました。
相手投手が素晴らしい出来でした。
迎える我が方の投手も良かった。
共に、今季初先発でした。
次が楽しみです。
私のゴルフも次が楽しみです。
さっそく、来週のコースの予約をしました。

身体はきしみ、節々が痛い。
でも、脳は喜んでいます。
いい年をして、馬鹿なんです。

今日も雑木伐りに行けそうです。
帰りにマテ貝(4月末まで漁解禁)を採りに行こうと思います。

2023年4月22日
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高齢者講習

2023-04-21 03:16:17 | よもやま話

絵のタイトルは、「笑う名人」です。
警察での免許更新の視力検査でのこと。
お年寄りが、眼をしばたいています。
頭をかしげています。
一計を案じ、試験官に「参考にしたいけん。あんたは、どう思うかいの」と
謎かけする方がいました。


今日のタイトル、「高齢者講習」に行きました。
70歳以上で免許更新をするために、6450円払って、自動車学校で講習を受けることになった。
高齢者向けのDVDを見ている間に、一人ずつ実車指導を受ける。
教官が指示通り、角を曲がりながら、学校のコースを約15分間運転する。
これは、指導であり、試験ではない。
目の検査(視力、動体視力、夜間視力)も受けた。
視力は正常でしたが、動体視力、夜間視力共に低下していました。
この講習を受けたことで、最寄りの警察署で免許更新時の講習は免除される。
官・民の協力で高齢者の事故を未然に防ぎ、更新作業が簡便になる。

75歳以上で、免許更新前過去三年間に違反
(①信号無視、②反対車線へのはみ出し・逆走、③追い越し車線での長時間走行、
④速度超過、⑤禁止場所での横断、転回、後退、⑥遮断踏切への進入、
⑦交差点での右左折時のルール違反、⑧優先道路での進行妨害、⑨
横断歩道歩行者妨害、
➉前方不注意、⑪携帯電話の使用等)
をした場合、
運転免許技能検査を受検して合格しなければ免許の更新が出来なくなる。
さらに、認知症検査も加わる。

黄色車線を踏む、速度超過、追い越し車線の長時間走行、横断歩道歩行者妨害等は、
普段の運転でも、よくあることです。警察が厳しく見れば、ほとんど違反と言える。
一回でも違反すると、合格するまで、自動車学校で技能検査を受け続けなければ、
免許更新できない。

ゆゆしき事態です。
島の道路の制限速度は、すべて40Km/時間以下です。
制限速度を守っている車は、たまに見る枯葉マークを背負ってる車と公共交通のバスだけです。
バスは時々譲ってくれるが、その他の場合(30Km/時間もあり)、車列は何十台となる。

75歳以上になると、違反をしたら罰金を払うだけでは済まない。
検査を一回受けたらいくらかかるんだろう。
合格(止まれの看板を見落とすだけでも不合格になる可能性がある)までとなると気が遠くなる。
島では、車に乗れないとすべての生活に支障が出ます。

誰にもいつかは来ることで、自分だけは例外と思えません。
高齢者の事故は、信じられない原因と悲惨な結末です。
若くはないと、知らされることになりました。

2023年4月21日
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現役

2023-04-20 06:09:54 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「わかめかな」です。
自画像です。


ブログを開設して、丸9年が経ちました。
もうすぐ、10年目です。
その間、書いた記事が2319稿になります。
自己紹介の欄に、「現役のプロジェクトエンジニアー」と書いています。
「現役」を返上すべきかなと、考えています。

私達の年代では、「あっちのほうは、もうとっくに」と言う意味に使うことが多い。
眼、耳にきて次に来るらしい。
(藤沢周平作「たそがれ清兵衛」の久坂長兵衛(小林稔侍が役、いつも主流派)の台詞)

ブログを開設した9年前には、現役のプロジェクトエンジニアーでした。
今の職種はと聞かれて、「無職」とは言いたくない。
金を稼がない「自由業」と言いたい。
カフェを閉店した2年前から、年金生活者(Living on pension)です。
ペンション(洋風の民宿)とは違います。

記事のカテゴリーに「プロジェクトエンジニアー」をつけることは、なくなりました。
どこかに、後ろめたさがあるのでしょう。
まだ、小説を書きたいし、似顔絵も描きたい。
耕作放棄地の草刈をしたい。
島の「熊野古道」が見たい。
そんな観点からは、生涯「現役」です。

自動車学校の教官だった93歳が、お供(三歳犬)を連れて坂道を上がってきた。
この子がいないと、しゃべる相手がいない。
どっちが先なんて、心配無用です。
生きる先(一秒後)はすべて知らぬ世界です。
毎日、未来を追っている。
いわば、興味津々です。
人生を終結しない戦争に例えると、間違いなく「現役」です。

現役に代わる言葉をネットで探していたら、
「人生において、わたしは一日たりとも労働などしたことはない。
 なにをしても楽しくてしかたなかったのだから」(トーマス・エジソン)
こんな言葉を見つけました。

ここまで達観はできないけど、近い気持ちです。
雑木切で力を使い果たし、昨日は日中布団に入り三時間ばかり寝てしまいました。
寝覚めると、また元気が出ていました。
東北から届いた山菜(たらの芽、こごみ、やまぐるみ(こしあぶらともいう))を
島の友人たち(7軒)に配りました。
こんなことでよいと考えるようにしています。

2023年4月20日

「現役」とは、
・常備兵役の一つ。常時軍務に服し、戦時部隊の骨幹とされる役種。
・現にある職務に従事して活躍している人。
・浪人に対して、在校中の受験生。
(広辞苑より)
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